たとえば、「品詞」について、この本では、以下のような説明があります。
もともと、単語を、ただ単語といってすまさずに、名詞、代名詞、動詞、形容詞、副詞、前置詞、接続詞、などと種類分けして考えるのは、文の中で一つひとつの単語がどんな役目を受けもってその文を組み立てているかを知り、文を正しく理解したり、正しく文を書いたりするためなのです。ちょうど社会の中でどの人がどんな仕事をして社会を成り立たせているか、ということを「職業」といっているように、いわば単語を「職業別」に分けて考えるわけです。単語の職業別は、文法上のことばで「品詞」といいます。
こんな説明をする本は他に読んだことがありません。「品詞」をどう説明すれば中学生でも理解できるか、と著者が知恵を絞って工夫していることが伝わってきます。
「人称代名詞」の項目では、お母さんの似顔絵の横に例文が掲載されていて、読者がクラスのともだちにお母さんのことを知らせると仮定して以下のように説明が展開されます。
This is my mother.
I love her.
この二行目の文は、I love my mother.と書いても内容は全く変わりませんね。でも一行目にmy motherとあるのを二行目で同じmy motherとくりかえすのをさけて、もっとかんたんにしたもの-それがher(彼女を)なのです。一行目のmotherという名詞を、二行目ではもうくりかえさなくても誰のことか分かっているので、その名詞の代わりにherを用いた。名詞の代わりの言葉なので、「代名詞」と呼ぶのです。
この後、あなたが「一人称」、クラスのともだちが「二人称」、お母さんが「三人称」という説明が続きます。素晴らしい工夫ですよね。
私は「オリジナリティ」ってとても大切だと思っています。前職の玩具の企画にせよ、執筆や講師の仕事にせよ、そこに何らかのオリジナリティを加えたいなといつも思っています。そうでないと自分がやる意味がないと思うんです。もちろん、たとえばTOEIC本に完全なオリジナルなんて存在しませんが、自分らしさを少しでも出したいと願っています。「たのしい英文法」はそうしたオリジナリティにあふれた一冊です。
3月7日発売の「出る単特急 金のフレーズ」に関するご意見・ご感想はこちら、誤植のご報告はこちらへお願いします。
参考にして頂けた部分がありましたら、下のバナーをクリック頂けると嬉しいです。




読解特急4ですが、1周終わりました。
文章はすごく読みやすく、かつほとんど悩む問題はなかったです。
今までの読解シリーズで一番いいんじゃないでしょうか。
どの文章も本番、模試等でよく見るような感じがするものばかりですが、
Q85-88、これは凄いですね。
まんま本番でみたことある気がします。
すごく模してあるというかw
ちなみに今回全体を通じて感じたことは、Part7の読み方のコツが
色々と丁寧に紹介されている気がします。(Q37の解説がいい例)
今回は(も?)このあたりが、「オリジナリティ」でしょうか。
自分もそうですが、読者のPart7どう読まないといけないの?
という答えというか読み方のコツがかなり書かれている気がします。
なんか読解特急4、TEX先生も神崎先生も今回宣伝というか
アピールが少なめな気がしますが、もっと宣伝してもいいんじゃないでしょうか。
まぁ色々とブロガーの方がそのうち、レビューして口コミで広まって売れていくとは思いますが。
おっしゃる通り、解説部分は雑談を減らし、パート7の解法のコツを盛り込むことを意識しました。
さすがにシリーズ第四弾となると目新しさは薄れますが、少しでも新しい工夫をしたいなと思っています。
年1ペースなので、次は来年ですが、何かしら新たな要素を盛り込みたいですね。
『たのしい英文法』についてですが、興味をもちまして読んでみようと思います。
改訂版とオリジナルとありますが、どう違うのでしょうか。また先生がご覧になったのはどちらでしょうか。
ご回答のほどよろしくお願いいたします。

| HOME |