いいメチャクチャ、悪いメチャクチャ
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「Yonda?」、「ガス・パッ・チョ!」、「日テレ営業中」などの作品で知られるコピーライター・谷山雅計さんの著書「広告コピーってこう書くんだ!読本」(この本、企画やマーケティングの仕事をする方にはとてもお勧めです)に、「いいメチャクチャ、悪いメチャクチャ」という言葉が出てきます。

たとえば、私がTOEIC本の企画を考える際、「TOEICに出ない単語だけを集めた単語集って他にないから面白いぞ」とか、「パート1の写真をカラーにしたら目立つんじゃないか」と考えるのは、「悪いメチャクチャ」です。単に自分が「面白い」とか「新しい」と思っているだけで、読者のことをまったく考えていないからです。

それに対し、「パート1の写真問題は最近難しくなってるから、写真問題だけを1000問集めた本があったらいいんじゃないか」とか、「選択肢の数を全部倍にした模試があったら上級者が喜ぶんじゃないか」とか、「パート1の写真にAKB48を使ったら、学生も勉強したくなるんじゃないか」と考えるのは「いいメチャクチャ」です。本の企画としては成立しないかもしれませんが、発想する際にまず読者のことを考えているからです。

先日、書店のTOEIC本売り場に来た女子高生が、「えーこんなにあるのー」と驚いている姿を見ましたが、驚くほど次から次へとTOEIC本が出版されています。その中で売れる本を企画するのはとても難しいことですが、ヒット本は、「いいメチャクチャ」から生まれるのではないかと思います。TOEIC本って、「悪いメチャクチャ」は少ないのですが、「悪くないけどメチャクチャじゃない」本が多くて、特に目立った特徴がなく、ひっそり出版されてひっそり初版で終わってしまうケースが多い気がします。「TOEIC本で新しいことをするのは無理」といった常識的な考え方を超えたところにヒットって生まれるんじゃないかな、と、ちょっと偉そうですが、そう思います。

その点で、「TOEIC本に新書は向かない」「分厚すぎるTOEIC本は日本では売れない」といった常識を打ち破ってヒットを生み出した「特急シリーズ」や「イクフンシリーズ」は、「いいメチャクチャ」の好例でしょうね。今後もどんどんこうした「いいメチャクチャ」が出てきて、業界が活性化するといいなと願っています。私も頑張らねば。あ、そうや、「東野圭吾さんと組んだTOEIC推理小説」とか、「江戸を舞台にしたTOEIC時代小説」とかいいかもしれんなあ。ウヒヒ、これは売れるで(←「悪いメチャクチャ」の典型例)。


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こんばんは。そして初めまして!今日の記事には思わずクスッと笑ってしまいました。私は大学生の息子と高校生の娘を持つ母親です。一昨年11月からTOEIC受験に目覚め、今回で8回受験いたしました。受験後に毎回一冊TOEIC本を買っています。TEX加藤さんの考えるような「いいメチャクチャ」本が出ると楽しいだろうなぁ~。期待していますよ!ホントに!
Midori | URL | 2012/03/24/Sat 22:12 [EDIT]
Midoriさん
はじめまして。コメントありがとうございます。「いいメチャクチャ」を形にするのって本当に難しいことなんですよね。そうした本が一冊でも出せるよう頑張ります!
TEX加藤 | URL | 2012/03/24/Sat 23:26 [EDIT]
ありがとうございます。TEX加藤さんからお返事頂けるなんて、光栄です。まさか・・・ご本人ですよね(笑。少し前に加藤さん共著の表紙が黒と紫っぽい色のTOEIC本を購入しました。これ、自分的には目からうろこで、「いいメチャクチャ」本だと思っています。こんな勉強法もあるんだなぁと。特にテスト数日前でナーバスになっている時に開くと、気持ちが落ち着くというか、優しく励まされている感じです。もちろん、私のスコアはとてもとても及ばない所にありますが。それでも、モチベーションは上がりますよ。自分にとって、TOEIC受験は非日常を味わえ、気持ちの切り替えにもなる機会です。
Midori | URL | 2012/03/25/Sun 01:22 [EDIT]
Midoriさん
そんなに感動してもらうほどのことはありませんよ。私はただのTOEIC好きでブログを運営しているオッサンです。その本、「BEYOND990」ですね。学習のお役にたてているようで何よりです。英語学習のツールの一つとして、TOEIC受験を是非上手に活用してください。
TEX加藤 | URL | 2012/03/25/Sun 10:25 [EDIT]
「いいメチャクチャ、悪いメチャクチャ」の話、楽しく読ませていただきました。

確かにTOEIC本は、ある「お約束」を飛び越えないものばかりですよね。
手にとった時、思わず「なんじゃこりゃー!」と叫んでしまうようなTOEIC本に出会いたいですW
むつ総研 | URL | 2012/03/25/Sun 12:23 [EDIT]
むつ総研さん
それぐらいのインパクトのある本ってなかなかないですよね。TOEICの場合、ETSの厳しいチェックがあるので、そこもネックなんです。なんでもいいから出す、ってことができないんですよね。その制約の中で個性のある本を作りたいものです。
TEX加藤 | URL | 2012/03/25/Sun 12:36 [EDIT]
あ。なるほど。ETSのチェックが入るんですね…どおりで。
はい!その制約の中のギリギリのメチャクチャを期待しておりますです。
むつ総研 | URL | 2012/03/25/Sun 15:10 [EDIT]
むつ総研さん
韓国ではどう見てもETSの許可を得ていないような本も出ていますが、日本ではちゃんとETSに申請を出して許可をもらうので、なんでもあり、というわけにはいかないのが現状です。その中で独自性を出せるといいですね。
TEX加藤 | URL | 2012/03/25/Sun 20:36 [EDIT]

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