『新版 子どもと生きる教師の一日』
「新版 子どもと生きる教師の一日」(家本芳郎著 高文研)を読みました。小・中学校で約30年教師として生徒の指導に携わられた著者が、朝から夜、次の日の朝まで、教師の一日を追いながら、プロの教師としての心得をつづった本です。

私にとってはとても参考になることばかりでしたが、中でもとても共感を覚えたのが、「しらけた表情に惑わされまい」というタイトルの章です。ベテランの家本先生も、何を言っても励ましても反応がない生徒に悩まされたようで、こう書かれています。

わたしもそのしらけ顔にずいぶん悩まされた。ゲームを教えようと思って勢いこんで帰りの会へ行くが、そのしらけ顔をみると急に自信を失い、「やめよう」とすごすご帰ってくる。それでもまた翌日、「負けるもんか」と思って行くが、またうなだれて帰ってくる。そんな経験を何回もへてきた。

そういう経験をへて、しらけた子どもを見ていると、その心は意外に熱く燃えていることが多いことを知った。

だから、しらけた顔にだまされてはいけない。なにか「やろう」というと、しらけた表情の下に隠されたその心は、立ちあがり、すぐにやりはじめるのである。ほめれば、その心は躍っているのである。

-と信じて、しらけに負けないことだ。これは、教師仲間に対してもいえることだ。



私もよくこの「しらけ顔」にくじけそうになりますが、ベテランの家本先生でも同じだったんだなあと思うと勇気が出ました。

家本先生も書かれている通り、見た目でやる気があるかないかって分からないんですよね。授業中、「しらけ光線」をビシビシ私に向けて発射してくる子が、実はとても一生懸命勉強していることが分かって驚かされたことも何度もあります。また、1学期は常にやる気がなくて眠そうだった子が、2学期になった途端、生き生きと授業に参加するようになったり、最初は話しかけてもうざったそうにしていた子が、いつの間にか向こうから話しかけてくるようになったりといったケースもあります。

これはサラリーマンでも同じですね。しらけ顔の同僚や、愛想の悪い得意先の人が、実は自分のよき理解者だった、という経験は私にもあります。まあもちろん、本当にしらけている場合もありますけど。

私と同世代の読者のみなさんは、「しらけ顔」を見たら、小松正夫さんの「しらけ鳥音頭」を口ずさむと元気が出るかもしれません(笑)


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Comment

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当時から賑やかな電線マン音頭より、もの悲しいこちらの方が好きでした。これぞ時を経ても色褪せない名曲と申せましょう(笑)。学生のやる気にいつ火がつくかわからないものですが、どーかひとつ長ーい目で見守ってやりたいものですね。
Aya | URL | 2010/11/25/Thu 01:53 [EDIT]
Ayaさん
私も電線音頭よりしらけ鳥温度派でした(笑) 今の生徒には100%通じないですけどね。
生徒のやる気を少しでも上げられるよう、2学期も残り少ないですが、互いにがんばりましょう!
TEX加藤 | URL | 2010/11/25/Thu 09:34 [EDIT]
共感
指導現場にいる自分にとって、非常に共感できる記事でした。しらけ光線に何度降参しかけたことか・・・。
でも、生徒を信じて続けるしかないんですよね。

私も読んでみたいと思います。
fukken | URL | 2010/11/25/Thu 16:46 [EDIT]
fukkenさん
しらけ光線は強力ですよね(笑) でも実はしらけ光線の裏にやる気があるケースがあることを私も普段の授業で実感しています。家本先生の著書、是非ご一読ください。背筋が伸びる一冊です。
TEX加藤 | URL | 2010/11/25/Thu 20:20 [EDIT]
TEXさん、こんにちは☆

僕は率先して自分からアクションを起こして引っ張っていくタイプなのですが、
まわりがシラけてて「カラ回りしてるんかな」と思って諦めてしまうことが多々あります。

実際、カラ回りしてるだけかもしれないですが、
もしかしたらそうではない可能性もあるのかなと、
今回の記事を拝読させていただいて、思いました。

『新版 子どもと生きる教師の一日』
興味深い本ですね。

ありがとうございます☆
TSU-KUN | URL | 2010/11/25/Thu 20:28 [EDIT]
ベンジャミン伊藤
 電線音頭としらけ鳥音頭を覚えていても「ベンジャミン伊藤」の名前を覚えている人はなかなかいないのでは。 てんぷくトリオの「伊東四朗」を覚えている人はもっといないでしょうが。
ouch | URL | 2010/11/25/Thu 23:27 [EDIT]
TSU-KUNさん
私もよく「空回り」しますよ(笑) 「さあ、皆、この問題の答えは、せーの!」「シーン」とか。

でもまあめげずに頑張るしかないですよね。互いにがんばりましょう!
TEX加藤 | URL | 2010/11/26/Fri 08:26 [EDIT]
ouchさん
懐かしいですね。聞いて思い出しました。子供のころはあの番組が大好きでした。
小松正夫さんと伊藤四朗さんの掛け合いが絶妙でしたよね。
TEX加藤 | URL | 2010/11/26/Fri 08:33 [EDIT]
共感します!
早速この本読んでみますね。

私も小学校高学年から中学生のレッスンは自分がアホにならなやってられません。。。。というか、すべりっぱなしの芸人みたいな気分になります、涙。
その後で保育園にレッスンにいくと全員を抱きしめたくなるぐらい反応がいい、笑。

英語のうまさよりも忍耐力の涵養と生徒への深い理解の必要性を感じる日々。

ジャスミン・リュー | URL | 2010/11/26/Fri 12:05 [EDIT]
ジャスミン・リューさん
私もよく豪快にスベッていますが、そんなこと気にしていられませんよね。
私も実際に現場で教えてみると、TOEICの試験技術ではなく、人として生徒にどうやって接するかの方が
はるかに重要であると強く感じます。人として成長できる職業だなあと思います。
TEX加藤 | URL | 2010/11/26/Fri 20:51 [EDIT]
この間の記事で
記号をブスドブスで覚えている生徒がいるとおっしゃってましたが、有名なリサイクル問題の答えでしょうか?たしかアリス松井の問題でしたっけ。初めてブログに来たので気になりました^^
茄子 | URL | 2010/11/27/Sat 01:26 [EDIT]
茄子さん
え、いや、公式問題集の答えを単に丸暗記していたようです(笑) 学校の試験ですからね。
TEX加藤 | URL | 2010/11/27/Sat 07:00 [EDIT]
しらけ授業
TEX加藤さん、タイムリーな記事でした。
教師をやっていたら誰でも経験することですよね。
私も3クラス見ているので、3クラス目のときは、ホントにもう断念しようと思うときがあります。三回目のしらけ…。
しかし、クラスがどんなにしらけていても、たった一人でも聞いている生徒がいることを信じて毎時間過ごしています。

TEX加藤さん、機会があったら最上級のしらけ授業を語り合いましょうね(笑)
k2 | URL | 2010/11/27/Sat 16:40 [EDIT]
k2さん
しらけている風でも実はそうでない場合もあると信じて頑張りましょう。
もう少しすごいしらけ授業を経験しないとk2さんには太刀打ちできない気がします(笑)
私は、先週やったのと同じところを再度授業してしまい、生徒のあまりのしらけ具合に途中で
気づいたことがあります。言ってくれればいいのに(涙)
TEX加藤 | URL | 2010/11/27/Sat 20:58 [EDIT]
本日は、ありがとうございました。
講演会に参加させて頂きました。

学校、講習会など、行った事が無く、
気が向いた時に、ふら~っと「のば」に出没する位で、
好き勝手に、英語の勉強をして、今に至っている身としては、
大変興味深く、伺いました。

講習の内容もさることながら、
「・・・・・、30年やっても、わからない。」
は、全くもってその通り。

自分の事を言われている様で、
未だ、胃がキリキリと痛んでいます。

考えるチャンンスを頂いた事に、感謝しています。

又、機会が有れば、セミナーに伺わせて頂きたいと思います。

マイクも無しで、喉にもご負担ですね。
寒くなりますので、お体も喉も大事になさって下さい。
ありがとうございました。
あ~ちゃん | URL | 2010/11/28/Sun 00:36 [EDIT]
あ~ちゃんさん
講演会へのご参加、ありがとうございました。今日のTOEICに向けての前日セミナーということで、参加者の方のモチベーションUPになればと思い、かなりハイテンションで進めさせていただきました。何かしら刺激になるところがあったようでしたら幸いです。喉のご心配までいただいて恐縮です。喉の奥のほうから声を出すようにすると喉への負担が少ないので、まったく問題ないんですよ。では、講演会の刺激が残っているうちに、英語の勉強をしっかり進めてください。
TEX加藤 | URL | 2010/11/28/Sun 09:21 [EDIT]

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