試験に出る英単語
今、アマゾンの全書籍の中で、この24時間の売り上げ第一位の商品は、なんと、

試験に出る英単語(森一郎著 青春出版社)

です。

見間違いではなく、これはあの『シケタン』ではありませんか。我々アラフォー世代にとっては、まさに受験参考書のバイブルで、懐かしすぎます。この本のタイトル見るだけで受験時代がよみがえる方も多いのではないでしょうか。

いまだに、この本の1番目に登場する単語intellect(知性)をはっきり覚えている方が、全国で推定数百万人、タイトルを目にしただけで甘酸っぱい思い出がよみがえり、涙しそうになる方も数万人はいるものと思われます(TEX加藤脳内調べ)。

今回急に売り上げが伸びたのは、朝の情報番組で紹介されたのが直接的な原因のようです。青春の記念に懐かしくなって買っている40代、50代の方も多いのではないでしょうか。この本をテーマにすれば、きっと家族や友人の間でも会話が弾むでしょうね。受験参考書でそういう本って他にはまずありえないでしょう。それだけすごい本です。

私の受験生時代は、とにかくまずは『シケタン』を覚えることが皆の共通の儀式になっていて、競い合って覚えようとしたものです。私は、受験生時代の英単語本は例外なくすべて途中で挫折したので、クラスメートの長原君に、「おい、加藤、お前何番まで覚えた? 何だ、まだそんなとこか。俺は600まで覚えたよ。580は○○」などと毎週自慢されていました。20年以上たっても長原君の名前を覚えているぐらいですから、『シケタン』の力恐るべしです。ちなみに、長原君の英語の成績がそれほどでもなかったのは、『シケタン』の単語の番号を覚えるのに貴重な学習時間を割くという罠にはまっていたからかもしれません。

高校時代は、試験によく出る単語を集めた本としての認識しかなかったこの『シケタン』ですが、社会人になって、企画の仕事に携わるようになってから、その偉大さに気づきました。まず、1500万部も売れる本ってありえないですよね。マンガやシリーズものを除く単行本としては、おそらく日本で一番売れた本です。そして、その売り上げの原動力となったのが、著者である日比谷高校教諭の森一郎さんの斬新な発想と驚異的な努力です。

それまでの英単語集は、アルファベット順に、米国の新聞等でよく使われる単語が掲載されていたんですね。ところが、『シケタン』は、この常識を打ち破り、大学の試験によく出る単語を自力で収集し、さらにそれを頻度順に掲載したわけです。

著者の森先生の言葉によれば、「明治35年以降、大正時代を経て 昭和50年の現在に至る約 70 年間の新制大学・旧制大学・旧制高等学校・旧制高等専門学校の入学試験問題を手元に揃え、十数年間にわたって独自の方法で分析調査し整理した結果でき上がったもの」だったわけです。

当然当時はPCなどという便利なものはありませんから、すべて森先生が手作業でこのデータ分析を行ったことになります。気が遠くなる作業ですよね。こうした森先生の尋常ではない努力の支えとなったのは、自らの教え子である受験生への愛情だったのではないかと思うのです。その強い思いがあったからこそ、それまでに類を見ない画期的な大ベストセラーが生まれたのでしょう。

なんだかこの記事を書いていて、『シケタン』を買いたくなってきました。今なら何個ぐらい言えるでしょうかね。長原君に勝てるかなあ。


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Comment

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シケタン か でる単 か
masamasaです。いつもお世話様です。

私はテレビを一切見ないのですが、
家族がこの話題を出してきました。

「試験に出るなんとかって・・・」
「あ、試験に出る英単語ね、持ってたよ」
「一番最初の単語がね・・・」
「あ、intellectでしょ、常識だよ」

家族は へぇ~ と驚いてました。

ところで、これの呼び名って、<シケタン>と<でる単>の2派がありました。
私の生まれ育った地域では<でる単>でした。
masamasa | URL | 2010/09/14/Tue 22:59 [EDIT]
masamasaさん
関西では「シケタン」が主流だったと思いますが、地域によっても違うのでしょう。

あの単語集のおかげで、intellectという英単語の意味を知っている日本人率が特に中高年では異常に高いでしょうね。

「シケタン」を見ていると、斬新な発想と熱意が、ベストセラーを生み出すのだと感じます。TOEIC本の世界でもこれは言えるでしょうね。業界を揺るがすような画期的なベストセラーが出てほしいです。
TEX加藤 | URL | 2010/09/14/Tue 23:20 [EDIT]
知性派です!
こにゃにゃちは。TEX加藤師匠。

時代を先読みする@
白うさぎです。
(↑ホントかよ!)

「しけ単」は、2008年11月に
私も記事にしていました。

実は、今でも大切に手元にもっています。
かなり痛んでいますけどね。

関西では「しけ単」、関東では「でる単」として
親しまれてきましたね。

http://whiterabitreading.blog87.fc2.com/blog-entry-52.html

TEX師匠には、同じように、息の長~い参考書を
ぜひ作っていただきたいです。

息がなが~いは、改訂版がでて、書名が変わらない
ってことですが・・・なにか?

追伸
warrentのページには、三羽師匠が・・・
白うさぎ | URL | 2010/09/15/Wed 09:37 [EDIT]
白うさぎさん
ご無沙汰です。
おおっ。時代を先どってましたか。すごいですね。

関東では「でる単」なんですね。
ちなみに、warrentではなくwarrantですね(とイラストではなく細かいところにチェックを入れる)。

これだけ多くの人に愛される本を書けるってすばらしいですよね。
TEX加藤 | URL | 2010/09/15/Wed 10:57 [EDIT]
懐かしい!
アマゾン売上1位とは驚きです。4年前も「特ダネ」で特集されて、私も記事で紹介したことがあります(→http://green.ap.teacup.com/eigodo/109.html)。

自分の青春時代を取り戻せるのが“出る単”“シケタン”です。今でも生徒達には私が使っていた現物を見せて、やる気を出させています。
fukken | URL | 2010/09/15/Wed 11:02 [EDIT]
転妻koala
TEX加藤さん、こんにちは。お久しぶりです。
パソコンの調子が良くなったので、久しぶりに色々とブログをめぐってます。
そしたらここにこの話題。
その朝の番組、毎週観ています。なのでちょうど見ましたよ。
でも、試験に出る英単語、知らなかった~。主人の方があったりまえだろ~なくらいに、呼び名2パターンまで知ってました^^;。
塾の先生までオススメしているんですから、間違いない単語本なんですね。
盛り上がってますね | URL | 2010/09/15/Wed 11:33 [EDIT]
キセタン・キセジュク派
自分も、アマゾンのランキングを見たとき、なんで?と思っていたのですが、そういう事情があったのですね。

私はひねくれ者だったので、「でる単」ではなく、長崎弦弥氏の「奇跡の英単語」、「奇跡の英熟語」を買ってました。と言っても、いずれも途中挫折で、結局、後に「でる単」も買ったような記憶も。。。しかし、こちらも、ちゃんとやってないので、一番最初が「intellect」であることすら憶えてないです(汗)。ただ、語源的なアプローチが新鮮に思えた記憶があります。
積読亭 | URL | 2010/09/15/Wed 12:47 [EDIT]
fukkenさん
お、ここにもすでに記事にされていた方が!
つかいこまれた参考書は、それだけで勉強していた証になりますよね。
私も家に使い込んだ「英語構文詳解」があるので、今度生徒に見せてみます。
TEX加藤 | URL | 2010/09/15/Wed 15:23 [EDIT]
はじめまして
はじめまして☆
TOEIC900点超えを目指して、先生の「新TOEICテストBEYOND990~」を購入いたしました。
この本をとことんやりこみたいのですが、一つ質問があります。
文法書で調べた事や単語の意味等々を直接この本に書き込むか、ノートにして本体に書き込まないようにするか迷っています。
宜しければ先生のアドバイスお願いいたします(>人<)
あーさ | URL | 2010/09/15/Wed 15:25 [EDIT]
転妻koalaさん
こんにちは。あの朝の番組のファンでしたか! あの番組で紹介されて売れる商品って結構あるんですよね。さすがに今の受験生にとっては、DUOやZ会の速読英単語、単語王といった単語集がメジャーで、「シケタン」を使っている生徒は少ないと思います。とはいえ、そうした頻度順の受験単語集の先駆けとなった功績は消えるものではありません。店頭で是非手に取ってみてください!
TEX加藤 | URL | 2010/09/15/Wed 15:26 [EDIT]
積読亭さん
最近は「ブログ検索」といった便利な機能があるので、キーワードを入れて検索すると、一発でヒットの理由がわかります。

「奇跡の英単語」私も持っていました。即挫折しましたが(笑)確か帯文のあおり文句がすごかったんですよね。おっしゃる通り、「シケタン」の特徴の一つは語源アプローチですが、当時の私はそんなことにすら気づかず、見出し語を覚えようとするのがやっとでした。 
TEX加藤 | URL | 2010/09/15/Wed 15:29 [EDIT]
あーささん
はじめまして。どんどん本に書き込んでいいと思いますよ。後で見返すのも楽ですし、効率が良いと思います。「やった感」も出ますしね。問題演習は何度も繰り返す可能性があるので、問題部分ではなく、解説部分に書き込まれるのがよいのではないでしょうか。頑張ってトレーニングに励んでください。
TEX加藤 | URL | 2010/09/15/Wed 15:34 [EDIT]
ありがとうございます!
今日このブログを発見して、これから愛読させて頂きます☆
頑張ります!!
あーさ | URL | 2010/09/15/Wed 15:44 [EDIT]
あーささん
しっかり目標をもって、英語学習を楽しく継続してください。
大学が始まるとブログの更新頻度は減ると思いますが、いつでも気軽にお立ち寄りください。
TEX加藤 | URL | 2010/09/15/Wed 19:40 [EDIT]
TVで見ました。凄く懐かしいなあと
自分も高校生の時に「でる単」にすごーくお世話になりました。
私立だったせいかもしれませんが、「でる単」をベースに単語テストみたいのしてました。
スクールバスの中で必ず朝晩にみんなこれ見てましたからね。
いやあ・・・すごく懐かしいです。

私はこれ以外に「でる熟」っていう熟語バージョンも使ってましたが、やっぱり「でる単」の方が良かったです。

一番最初の単語「intellect」すごく印象にあります!
当時は難しい単語だなあと思って必死になって覚えたからなのでしょうか。

今も実家の本棚にあります。
かなりボロボロですが、愛着があって捨てられずにいます。

高校時代に英語が好きになったのはこの単語集に出会えたからかもしれないなあと思うくらい印象に残っている参考書です。

hiro | URL | 2010/09/15/Wed 22:56 [EDIT]
hiroさん
思い出の一冊だったんですね。何人の生徒がこの本に助けられたことでしょう。大げさではなく、英語参考書史上に輝く金字塔を打ち立てた一冊ですよね。
TEX加藤 | URL | 2010/09/15/Wed 23:08 [EDIT]
特急のTEX加藤さんですか!?はじめまして、僕は大学受験時代単語帳ターゲット1900ってやつの何番に何があるかってのを覚えていたので、長原さんに対抗できたかもしれません(笑)今は繰り返し特急シリーズやってます!次回のTOEICでは未知の領域900点代取れたらいいなと思ってます!
ぴよぴよ | URL | 2010/10/01/Fri 00:10 [EDIT]
ぴよぴよさん
あ、特急のTEX加藤です。特急シリーズをご愛顧頂いてありがとうございます。900点、取れるといいですね。ブログにはいつでもお気軽にお立ち寄りください。
TEX加藤 | URL | 2010/10/01/Fri 00:38 [EDIT]
特急で時間と正解数を記録しながらやってるとより早くより多く正解するようにと毎回挑戦しながら勉強できるようになりました。お忙しい中ありがとうございました!時々覗かせていただきます。それでは失礼します。
ぴよぴよ | URL | 2010/10/01/Fri 07:19 [EDIT]
ぴよぴよさん
グラフにして進歩の度合いを視覚化するとモチベーションが上がりますから、是非継続して学習してください!
TEX加藤 | URL | 2010/10/01/Fri 08:17 [EDIT]

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