皆さんもご存じの通り、この品詞問題と言うのがTOEICでは毎回10-14問程度は出るわけです。かなり大きい配分比率ですよね。でもまあ私が思うに、上級者の方はほとんどこの品詞問題はミスしません。というのも、問われるのは、ほとんど名詞・動詞・形容詞・副詞だけだからです。まあそりゃたまに動名詞や不定詞、分詞が正解になることもありますが、これらを動詞や形容詞の一種と考えると、この品詞問題の四天王を倒せばいいわけです。
品詞は英語で、parts of speechですが、この四天王は、major parts of speechといって、いわば「チーム品詞」の一軍選手です。他の前置詞や関係代名詞や接続詞なんてのはminor parts of speechで二軍選手なんですね。まあそれだけ文中で重要な役割をするから一軍選手なわけですが、中でもTOEICによく登場するのが「副詞」です。
で、ふと思ったのですが、副詞のイメージって、「寅さん」ぽいんですよね。基本的には動詞を修飾するんだけど、気まぐれで形容詞を修飾したり、副詞を修飾したり、あるいは文全体を修飾したり、分詞を修飾したりもします。また、文頭に出たり、文中に出たり、文末に出たりと、どこに現れるかも神出鬼没です。「私は名詞しか修飾しないし、それ以外は補語にしかならないわ」という一途な形容詞とは大違いです。また、大抵の場合、文中になくても文章が成立してしまう、という悲しい存在でもあります。
なので、私の中では、基本的には「とらや」にいるんだけど、どこにいるのかも分からず、神出鬼没な「寅さん」のイメージとかぶります(こんなこと考えてる人いないだろうなあ)。家族としても、いたらいたで迷惑だったりするんだけど、いないと寂しい、ってところもますます「寅さん」に近いではありませんか(かなり強引なこじつけ)。
というどうでもいい雑談はさて置いて、今日の一日一問です。
Tex Moving Company does not present ------- over the phone but comes to your home to assess the job.
(A) estimates (B) estimated (C) estimate (D) estimating
残念ながら皆さんの予想に反し、選択肢に副詞はいません。旅に出ました。品詞問題もそうですが、こういう文法問題はまず文の構造を確認しなければいけません。主語が、Tex Moving Companyで、Vがdoes not present、空欄後が修飾語のover the phoneなので、空欄にはpresentの目的語となる名詞が必要です。ということは、名詞になれない(B)は不正解で、(D)は動名詞と考えても、estimateは基本的に他動詞なので、動名詞になるためには目的語が必要です。目的語がないと「どめいし」でございます(←しょーもなー)。
ということで、残る(A)と(C)は共に名詞になれますが、estimateは可算名詞なので、単数で使う場合は冠詞が必要です。空欄の前にanがあれば(C)が正解ですが、冠詞がないので複数形の(A)が正解となります。「Tex Moving Companyは、電話では見積もりを提示せず、どの程度の仕事量かをチェックするためにご自宅にお伺いします」が文意です。
参考にして頂けた部分がありましたら、下のバナーをクリック頂けると嬉しいです。




さて、本題ですが、センター試験で出た下記の仮定法がらみの sentence です。
If I hadn't broken up with Hannah last month, I would have been going out with her for two years.
日向先生のブログ(コメント)で話題になっていて、先生もコメントを残されていますが、先生の解釈では、本文は
Last month, we were supposed to celebrate our second dating anniversary, but, you know, we broke up and it never happened.
という意味になる旨述べられているのですが、どう思いますか?私は、この文章を見た瞬間、「彼女と先月別れてなかったら、今頃3年目の交際になっているのになあ・・・」という情けない男のぼやきと捉えました。すなわち、I would have been going out with---は、I have been going out ---(現在完了進行形)に推測のwouldが付いたものという解釈です。仮定法で時制が一致しないことはしょっちゅうありますしね。この点日向先生に質問したところ、私の解釈は間違いで、仮定は“彼女と別れていなかったら”という点のみなので、for two yearsは事実としてとらえるべきだということでした。すなわち、直訳的には、「先月彼女と別れてなかったら、付き合っていただろう、その時点では2年間になるが」ということだそうです。これだと”死んでなかったら生きていただろう“的で、特に仮定法にしなくてもよいような文章になってしまうと思いますが、どうでしょう。大学院で文法を学んでいらっしゃるTex加藤さんに明解な説明をお願いしたいのでよろしくお願いします。
お仕事みつかることお祈りしてます。
年が年なのでなかなか大変ですが、活動は続けようと思います。
とはいえ、いろいろと問題がある内容なので、修正させて頂きます。
ご教示ありがとうございます!
英語の質問とはまた違った内容のコメントでいいですね(笑)
え、そんな達人同士のやり取りにコメントを求められても・・・
文法ルール的にはどちらでも解釈可能なように思います。
日向先生の解釈も正しいですよね。例えば、先月末でつきあって2年だったのに、
先月の初めだか半ばだかに別れてしまった、という状況です。あの時別れていなかったら、
とっくに2周年を迎えられていたのになあ、という状況です。
英語の旅人さんの解釈もあり得るように感じます。ただ、視点が今であれば、
現在を表す言葉が何かあった方が自然ではと感じます。~for two years by now.とか。
あまり参考になるコメントではないかもしれませんが、ご確認ください。

| HOME |