何かを非難すること、厳しく批評すること自体が間違っていると言っているわけではない。すべてのテキストはあらゆる批評に対して開かれているものだし、また開かれていなくてはならない。ただ僕がここで言いたいのは、何かに対するネガティブな方向の啓蒙は、場合によってはいろんな物事を、ときとしては自分自身をも、取り返しがつかないくらい損なってしまうということだ。そこにはより大きく温かいポジティブな「代償」のようなものが用意されていなくてはならないはずだ。
(中略)
でもたとえそれぞれの実作者が時折愚かしく見えたとしても(また実際に愚かだったとしても)、ゼロから何かを生み出すという作業がどれくらい手間のかかる辛い作業であるかを僕はいちおう身にしみて知っているから、それを一言で「あいつはゴミだ、これはクソだ」と罵って片づけてしまうことはできない。
ということで、特定の本を批判したわけではありませんが、今日の記事は削除しました。いまいちなTOEIC本があったとしても、やはりそれを作る過程には苦労がありますしね。このブログでは批判記事ではなく、よいものだけを紹介するよう今後も心がけます。記事にコメントや拍手を頂いた方、すみません。
と真面目な記事はここまでにして、センター試験を解いてみました。結果は、198点と、リスニングで1問ミスしてしまいました。くそっ。テディベアの野郎! バサバサバサ(筆者注:テディベアとは間違った問題に出てきたぬいぐるみの名前で、バサバサバサは、部屋にまき散らされた試験問題の紙が床に落ちた音である)。
全体としては、例年よりTOEICよりになっている印象を受けました。さすがに日本の英語教育界のパワーを結集して練り上げられた問題は質が高く、毎年、良くできているなあと感心させられます。
以下、一部ネタばれもありますが、面白いなあと個人的に思ったものをご紹介します。
筆記試験
11. I was talked ------- buying a big car by my sister.
(A)about (B)away from (C)out of (D)to
なかなか深い問題ですね。受験では、talk A into B「Aに話してBさせる」と並んで頻出ですが、受身にしたところが工夫ですね。自動詞が前置詞と合わさって他動詞化し、受身になるという特殊な形です。
12. If I hadn’t broken up with Hannah last month, I ------- going out with her for two years.
(A)had been (B)have been (C)will have been (D)would have been
この手の青春の甘酸っぱさが漂うセンター試験の問題、私は大好きです。ハンナとの分かれを悔やむ男のあきらめの悪さが伝わってきます(笑) TOEICでは絶対にこの手の問題は出ませんからね。別にあってもいいと思うのですが。どうですか、ETSさん。
20. (B)the oil quarrels with the water
間違いの選択肢なのですが、「油が水と口論する?」って(笑) quarrelってdisagree angrilyやcomplain about以外にこういう風な文脈で使えるんでしょうか。ちょっと笑ってしまいました。
38-40 この問題、もろにパート7のSPです。是非解いてみてください。
リスニング
リスニングは是非トーイッカーの皆さんにも解いて頂きたい良問ぞろいです。会話内容もウィットに富んでいて、正直TOEICより面白いし、良くできている部分もあります。
7. 男性がでかい蜘蛛にびびっているのに、何蜘蛛ごときにびびってんのよ、と言わんばかりの女性の態度が笑えます。
14-16はパート3そのものですね。良くできています。テディベアの問題、会話内容で笑わせて、受験者をミスさせるという高度な技術にやられました。それはないよなあ。
22には感心しました。聞き手の類推する力が求められます。23はあやうくひっかかりそうになりました。引っかけが巧みですね。
是非、このブログの読者の皆さんもチャレンジしてみてください。特にリスニングはすごくいい練習になりますよ。
参考にして頂けた部分がありましたら、下のバナーをクリック頂けると嬉しいです。




が、たちまち子供達の妨害にあい、第2問までしか解けず、泣く泣くあきらめてブログ巡りをしていたら「お手伝い募集」の記事が目にとまり、ラッキーにも先着6名に間にあいました。
「やったあ、こっちを解きたい!」と思ったのもつかの間、それも当然のごとく邪魔されましたが、お手伝いさせていただいて本当に良い経験になりました。
センター試験、おっしゃる通りよく出来ていると思いました。本当にTOEICに似た問題が多かったですね。
彼女と別れる話、私も思わず笑いましたよ ^ ^
さて、the oil quarrels with the waterですが、「水と油がケンカする」という日本語を訳したのではないかと思いました。
第2問のBは全部面白い文でしたね!
旦那さんが去年と同じプレゼントを買って来た話も笑ってしまいましたし、人事異動の話で"just between you and me" "My lips are sealed"って、「ホントにこれ高校生に解かせる問題!?」とこれまた受けました ^ ^
また続きも是非解いてみたいと思います。
TOEICと違ってユーモアが会話にあるので、解いていて楽しいです。ETSにも見習ってほしい
ものですよね。
「水と油がケンカする」ですか。高校生は間違いなく使わない日本語ですね(笑)
さんのエッセイを読んだのも何かの縁かなと思って。幸か不幸か私も本を書く側になった
ので、他の著者の本に付いて書く際は、ポジティブコメントに集中しようと思います。
なので、この場で3.22.決戦、
「やれんのか?2010」
への参戦を希望します。
予約は可能でしょうか?
また次回600問を解く必要性がありましたら、1日で全問解く心意気でがんばりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
参加するとなると、これは他の大会参加選手には優勝のチャンスがなくなりますね。
まあHさんと変態仲間のmさんにはハンデを通常より多くするとしましょう。
普通に解いたらお二人は97-100問の争いになりそうですが、異常に難しい問題ばかりに
すると他の参加者が泣きますし、適度な量で難し目の語彙を混ぜ込むとしましょう。
あ、600問の中から「やれんのか?」の問題を出すので、Hさんは解かないでください(笑)
大会概要は来週あたりに発表できるはずですが、エッセンスによると出場選手枠が60人も
あるそうですから、予約せずとも余裕で入れるはずです。むしろガラガラになる恐れが。
こんにちは!
毎年、センター試験を解いていますが、TOEICと違って時間の余裕があるので解きながら高校時代のことなんかが思い出されます。古びた校舎、かび臭い部室、バス停などなど・・。
そして、今年の12番の問題を読んだ瞬間、さらに色んな思い出がフラッシュバックしてきて、甲斐バンドのあの名曲が頭の中を駆け巡ってきたので、しばし回答を中断したのでした。
Hannah~、おまえの愛の灯はまだ 燃えているかい♪
失礼しました。
センター試験のこの手の恋愛ものの問題って私も好きなんですよ。TOEICにも
オフィスラブ(死語)の問題を入れてほしいものです。あってもいいと思うんだけどなあ。

| HOME |