
先日記事にした本が今朝届きました。お送り頂いたのは、某所にお住まいのTEX加藤ファンの麗しき女性、ではなく(笑)、ouch(アウチ)さんです。ありがとうございます!
この本、意外と分厚いですね。練習問題が約1500問もあります。この本は残念ながら絶版のようですが、恐らく競合でミリオンセラーの、桐原書店から出ている「全解説頻出英文法・語法問題1000」の陰に隠れてしまったんでしょうね。受験生としてはどうしても売れている方に流れるでしょうから。
私がこの本を欲しかった理由は、著者の綿貫先生の解説の明快さが、自分の授業の参考になるからです。「ロイヤル英文法」などを執筆されている先生ですから、膨大な英文法に関する知識をお持ちなわけですが、そのエッセンスをそれぞれの問題の解説に凝縮されていて、シンプルな解説の中に深さと気付きがあります。
たとえば、前置詞の項目の最初に、forとduringの違いについての説明があります。皆さんが先生だったとして、生徒さんに、I have been living in Canada ------- five years.で、なぜforが正解でduringがだめなんですか、と聞かれたら、ぱっと答えられるでしょうか。
「継続だから(自信なさげに)」って答えると、duringは継続では使えないんですか、Since Christmas, I have been sleeping during the day and working at night.って言えますよね、などとデキる生徒さんにさらに質問され、「そういう場合もあります」などと適当にごまかすのはまずいので、「えっと、そうですね。次までに調べておきます」となってしまうのであります。
綿貫先生はこの点に関し、こう書かれています。
five yearsというように、年月の長さを表す語句があれば、継続を表す「~間」はforで示す。during the summer vacation(夏休みの間)というように、theやthisがついた特定の期間を表す名詞の前ならduring。
なーるほど(ザ・ワールド←古すぎ) つまり先ほどの例文では、theやthisのような特定の期間を示す限定詞がなく、five yearsという特定の期間のみが示されているのでforを使う、ということになります。「duringを使う時は、後ろの名詞の前にtheとかthisとかがないとだめなんだよ。ここではfive yearsって年数だけが書かれているからforが使われているんだ。もしこれ以上知りたい場合は、先生の個室に放課後来なさい←危険」となって一安心です。
講師をしてみて分かったのは、「断言する」ためには、その裏には相当の知識がないといけない、ということです。「基本的にはそうです」「ほとんどの場合はそうです」とは言えても、「そうです」「例外はありません」などと言い切るのはとても難しいことなんです。ですから、綿貫先生が随所で「~の用法はない」「~はこの形を取らない」と断言されているこのシリウスシリーズは私にとって貴重な学びの場です。
本を提供頂いたouch(アウチ)さん、ありがとうございました。この本の解説を自分なりに吸収して、生徒さんやブログの読者の皆さんに還元できればと思います。
参考にして頂けた部分がありましたら、下のバナーをクリック頂けると嬉しいです。




この本、数年前に嫁に言われてもう少しで処分されるところでしたので取っておいてよかったです。TEXさんだけでなく生徒さんやブログの読者の皆さんにもお役に立ちそうですし。私もリスニングボックスをいただきラッキーでした。
私もこれからシリウス探しの旅にでます!
それとも初老のおじさまブロガーにおねだりするべきか??
今のとこ私の生徒はかわゆいお子達のみですが
中学生指導にも手を広げて大もうけ(←うそ)しようと思っているので
このようにすぱっと、かっこよく「断言」したいですね~。
美容液よりシリウス。
大量にありました。シリウスジュニアでも十分参考になりますから、紀伊国屋オンライン
でチェックしてみてください。在庫あると思います。大阪に帰った時も、
確か旭屋にはまだ在庫があったかと。シリウス親は入手するのが大変ですが、意外と
地方の方が入手できる可能性が高いかもしれません。ブックオフとかちょっと古めで
大きな書店など、チェックしてみてください。
おっしゃるとおり京都の老舗書店、大垣書店で検索してもらったら大阪の箕面支店に一冊在庫あり。「変色してますがいいですか?」って聞かれました(笑)
水曜日にうちの近くの本店に転送してくださるそうです。楽しみです。今日、このことを記事にしようと思ったのですが「阪神大震災」のドラマをみてたら、もの凄く哀しくなって英語の記事が書けませなんだ。
お礼とご報告まで。
阪神大震災、我が母校が被災者の避難所や仮設住宅になったり、親戚や学校関係者が
被災されたり、いろいろな思いが頭をよぎります。ハイチも大変ですしね。普通でいられる
ことの幸せを改めて感じます。
「つい」と「うっかり」はどう違うの?理由の「から」と「ので」の使い分けは?などなど。ビギナーだと「3月に行きますは『に』がつくけど「明日行きます」に『に』がないのはなぜ?「月曜行きます」だったら『に』はいる?いらない?」なんて質問も。ざっくりと「あ、ほとんど同じですよ~」「なぜでしょうね?ま、ルールですから」ですませられれば楽なんですがそうはいきません(笑)
TEXさんが講師になられてからの記事は、「人に教えることの」原点や姿勢を気づかせてくれます。ありがとうございます。私も仕事、がんばらなくちゃ~。
「つい」と「うっかり」はどう違うの? とか答えられないですよ。ってこれがネイティブの
感覚なんでしょうね。あの本を読んで改めて思ったのですが、日本語を教えていらっしゃる方
ってすごいなあと思います。講師の大先輩として、今後ともご指導よろしくお願いします。

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