前置詞攻略作戦
会社でいつもより早く出社してきた同僚の加藤さんに対して、「今日はなぜこんなに早いの?」というセリフ、英語で何と言うでしょうか? ちょっと考えてみてください。※最初は上司と秘書という設定でしたが、その場合は疑問文よりYou are so early, Mr. Kato.と単に事実のみを述べる形がビジネスマナー上は普通という日向清人さんのご指摘を受け、設定を変更しました。ご指摘ありがとうございます!

日本人的思考だと、

Why are you so early, Mr. Kato? 
Why did you come so early, Mr. Kato?

でしょうか?

昨日ある本で見つけたネイティブ表現は、

What brings you in so early, Mr. Kato? 

でした。上の二つと比較して、とても生き生きとした表現に感じられますよね。なかなかこの感覚は日本人だと出てきません。

TOEICで、こうした英語感覚が求められるタイプの問題である前置詞を今日は取り上げてみます。毎回2~3問出題されますが、中には「どっちかな?」と微妙な感覚を要求される問題もありますよね。上級者にとっても意外な落とし穴だったりします。

私がTOEICの前置詞対策としておすすめしたいのが、それぞれの前置詞の持つイメージや感覚を自分の中に持つことです。

第1回(2回目は未定)の今日は、underを取り上げてみます。Underは、「真下」のイメージですね。パート1では頻出です。木の下ならunder the tree、橋の下ならunder the bridgeです。Underは年齢にも使われます。Under 20なら20歳未満です。20歳は含まれません。豆知識ですが、サッカーのU20日本代表は、2009年1月1日現在で19歳以下の選手に出場資格があります。under coverはカバーの下ですから、隠されている、秘密のイメージです。これが1語になって、undercover agentといえば007のような秘密捜査員ですね。

この「真下」のイメージは、「状況下」というイメージに広がります。外国の工事現場には、「under construction(建設中)」の看板がありますし、討議中ならunder discussion、修理中ならunder repairです。どれも、「建設、討議、修理といった状況下」のイメージです。

また、「影響下」という意味になると、under pressure(圧力下、プレッシャー下)やunder law(法の下)、TOEICにも出たunder regulationは規制や規則の下にあるイメージです。つい先日、テンプルの授業でネイティブが使った表現は、「I’m under the impression that ~」でしたが、これは、「~という印象下にある→~という印象を持っている」という意味です。保証の効力が及ぶ影響下ということで、under warrantyは「保証期間中」の意味になります。加藤さんの下で働いているのなら、work under Mr.Katoです。この方はラッキーな方ですね(笑)

こうしたイメージをつかむための手段として有効なのがイラストです。私は絵心がないため、アーティストである「ころりんさん」にお願いして描いて頂きました(クリックで拡大します)。ころりんさん、ありがとうございました。

UNDER_THE_TABLE_10_words_BW.jpg

いかがでしょうか? 文字で書くより随分と伝わりやすいのではないでしょうか。このイメージをしっかりと頭に焼き付けておけば、本番でunderが出たら正解できるはずです。こうした前置詞のイメージをまとめた本としては、大西泰斗さんの「ネイティブスピーカーの前置詞」(研究社)や、田中茂範さんの「話せる英単語ネットワーク」(アルク)などは参考になるかもしれません。私はマイナー本ですが、清水建二の「絵とフレーズでものにする前置詞」(明日香出版)の絵が好きです。書店で手に取ってみて、自分の感覚に合いそうなものを一冊購入して読んでみるのもよいと思います。


参考にして頂けた部分がありましたら、下のバナーをクリック頂けると嬉しいです。

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前置詞攻略作戦
ネイティブスピーカーの前置詞は僕も書店で偶然見つけて、いい本だなと思って購入しました。個人的には「over」のイメージの記述がとても参考になった記憶があります。それまで苦手にしてたので。独特のイラストが「分かりやすさ」の手助けをしていますよね。ころりんさんのイラストと相通じるものがあります。第2回お待ちしてます。
Rabbit | URL | 2009/10/04/Sun 12:34 [EDIT]
無生物主語
明治時代に英語が翻訳されていく過程において
英語的な発想が日本語自体を変えていった
という面白い現象がありました。
「何が彼女をそうさせたのか」に代表される無生物主語
の表現です。
ネイティブの方から絵ハガキで

I hope this card will find you healthy and happy.

と書かれているのを読んだりすると、
無生物主語の表現の幅広い使われ方に
感心してしまいます。
このような発想の違いを学べるから、英語の学習はたのしいですよね。
前置詞のイメージについては岩波新書のマークピーターセン著「日本人の英語」シリーズにネイティブの発想からのイメージが記されていて大変参考になりました。in と out of は3次元的、on と off は2次元的であるとか、
こちらもお勧めです。

| URL | 2009/10/04/Sun 14:16 [EDIT]
Rabbitさん
私が中学生の時なんて、「On=上」とか習ったんですよね。今にして思えば間違いでした。また機会があれば自分の勉強にもなりますし、別の前置詞をご紹介したいと思います。
TEX加藤 | URL | 2009/10/04/Sun 22:25 [EDIT]
匿名さん
情報ありがとうございます。「日本人の英語」は以前読んだのですが、内容が忘却の彼方になったので、改めて読んでみます。発想の違いって大切で、英語で考えることが企画の仕事にも役立っています。ある種の頭のトレーニングになりますよね。
TEX加藤 | URL | 2009/10/04/Sun 22:27 [EDIT]
上司に尋ねる言い方
こんにちは。おっしゃるとおり前置詞はいったん視覚でイメージでとらえた方が失敗が少なくなると感じています。ところで、冒頭の「なぜこんなに早いんですか」と上司に尋ねる言い方ですが、わたしの感覚では、上司に対しては What...?といった疑問文はおそれおおくて使えません。Pragmaticsの問題ということなのでしょうが、同僚には疑問文を使えても、上司には You're early, Mr. Kato. とただの叙述文にし、なぜ早いかの説明は相手の意向に任せるのが普通ではないでしょうか。
日向清人 | URL | 2009/10/05/Mon 07:46 [EDIT]
日向清人さん
日向先生、こんにちは。なるほど。言われてみると確かに、上司とはいっても、相当親しい間柄で使われるべきセリフな感じがします。「なんでこんなに早いの?」といったニュアンスがありますね。フォーマルな上司と秘書という間柄では、おっしゃる通り普通の言葉を使った方がビジネスライクな印象を受けます。さっそく一部記事に加筆させていただきます。ご指摘ありがとうございます。
TEX加藤 | URL | 2009/10/05/Mon 07:56 [EDIT]
under Mr. Kato
TEX師匠、おはようございます。

>Why are you so early?

私なら、絶対言ってしまいます。
もっとも、私は、Why are you so late? と言われそうですが。。。(汗)

前置詞は日本人にとってつらいですよね。前置詞に限りませんが。。。
本文の前に先にころりんさんの力作を拝見したのですが、

なぜテーブルの上にMr. Katoが???
と思っておりましたら。。。

>加藤さんの下で働いているのなら、work under Mr.Katoです。この方はラッキーな方ですね(笑)

あ、そういうことなんですね!納得。

Nemo | URL | 2009/10/05/Mon 09:47 [EDIT]
Nemoさん
おはようございます。シンプルな無生物主語の英文ってなかなか出てきませんよね。

ちなみに、加藤さんの下で働いています、というセリフの後には、

Oh, that's too bad. や I'm very sorry for you.

というセリフが続くことが予想されます(笑)
TEX加藤 | URL | 2009/10/05/Mon 10:03 [EDIT]
絵とフレーズでものにする前置詞
TEX加藤さんこんにちは。
私も「絵とフレーズでものにする前置詞」持ってます。
それぞれの前置詞の持つイメージを具体化している良本だと思います(^^)
なかじ | URL | 2009/10/06/Tue 00:35 [EDIT]
なかじさん
英語教材のイラストって、正直いま一つのようなものが多い気がしますが、この本はよくできていますよね。「萌える前置詞」とかあったらいいかもしれませんね(笑)
TEX加藤 | URL | 2009/10/06/Tue 09:16 [EDIT]
ありがとうございました!
師匠、ブログにわざわざコメントありがとうございました!

私も前置詞は苦手です。
NHKのビジ英勉強会の仲間が、ビジ英のビニェットを使って
前置詞抜きのクイズを作ってくれていたのですが
覚えているつもりでも間違います。

それにしても、ころりんさん絵がお上手ですね~!
アーティストって素晴らしい!


izumi | URL | 2009/10/06/Tue 09:31 [EDIT]
izumiさん
師匠などという言葉は、中村澄子先生にお贈りください(笑)
しっかりと枝廣さんの「バックキャスティング」を実行されたように感じます。素晴らしいですね。
ころりんさんの絵、上手ですよね。絵心のない私は絵を描ける人を単純に尊敬してしまいます。
TEX加藤 | URL | 2009/10/06/Tue 10:04 [EDIT]
izumiさん
きゃーizumiさん、褒めていただいて・・ありがとうございます!(_ _*)

P.S. すんません、TEXさん。また呼ばれもせんのに人んちで横から(笑)。
ちゃんと下宿代払いますから・・・人(^_^; *)
ころりん | URL | 2009/10/06/Tue 11:52 [EDIT]
TEX師匠、すみません私も下宿代払います。
す、すみません師匠!
私も下宿代払いますので (笑)。

絵とか音楽って、生まれつきの才能ですよね~。
うらやましい。アーティストって響きもカッコいい。

あ、私も歌は昔得意だった頃がありまして、
ちびっ子のど自慢のトロフィーが実家にあります(笑)。
絵は、どんなに頑張ってもダメです(涙)。


izumi | URL | 2009/10/06/Tue 12:46 [EDIT]
ころりんさん
すっかり憩いの広場に(笑) どうぞお気軽にご利用ください。
TEX加藤 | URL | 2009/10/06/Tue 12:48 [EDIT]
izumiさん
私の妹はイラストレーターなんですよ。そっちに絵の才能は吸い取られてしまったようです。歌の上手な人って、英語の発音が上手な方が多いですよね。ころりんさんもizumiさんも音感の良さが英語のアウトプットのスキルの高さにつながっているのではないでしょうか。いいなあ。
TEX加藤 | URL | 2009/10/06/Tue 12:50 [EDIT]

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