さて、今日は、TOEIC対策として、私のお勧めの本を紹介します。それは、「Forest」です。日本で最も売れている文法書の一つでしょうし、持っている方もたくさんいると思います。主に高校生向けの学習参考書ですが、私がRで満点をとれるようになった原動力は、公式以外にこの本であることは間違いありません。文法が完ぺきな方以外、どんなレベルの方にもお勧めできる良書です。
私はこの本を通読することで、文法問題で、「なんとなくB」ではなく、「こうだからB」と、感覚的ではなくロジカルに解答できるようになりました。おかげで、それまでは3-4問は間違えていたパート5・6をほぼノーミスで乗り切れるようになったんです。
「Forest」の優れている点は、まず、カラフルで字が大きくて読みやすい点です。普通に電車の中で読むのが苦になりません。「英文法解説」や「ロイヤル英文法」は、家で傍らに置いて勉強するには適していると思いますが、通読しようとすると挫折する人がほとんどだと思います。実際、私は「英文法解説」を通読しようとして挫折しましたが、「Forest」はもう3-4回通読しました(「英文法解説」は名著です。念のため)。
「Forest」は、それぞれの章の中で、「基本→発展→応用」の3ステップで勉強できるようになっていて、特に発展や応用の項目を読むと、「なるほど、そうだったのかあ」と、中学高校時代に機械的に暗記させられた文法のルールに、実は深い理由があったのだということを分かりやすく教えてくれて感心させられます。
例えば、「日本の金利が上がった」という文意で、
1. Interest rates ( ) in Japan.
2. Japan ( ) interest rates.
という問題が出た時に、以前は、「あれ、roseだっけ、raisedだっけ、それともhave been risen?」などと迷って勘で答えたりしていたのですが、「Forest」の第2章「動詞と文型」を読んで間違えることがなくなりました。
そこには、「He didn't move.のmoveのように、主語と動詞の組み合わせで意味を表す動詞が自動詞。He didin't move the desk.のmoveのように、名詞(目的語)を後に続けて意味を表す動詞が他動詞」と書かれています。この例題の場合、riseは自動詞、raiseは他動詞なので、1にはroseもしくはwere raised、2にはraisedが入るのだと分かります。Bank of Japan is expected to ( ) its interest rates to 0.5%. などという問題が出ても安心です。()には目的語をとる他動詞が入るので、raiseを迷うことなく選択できます。
これはほんの一例で、私のたどたどしい説明より、実際に「Forest」を読んだ方がはるかに分かりやすいことはいうまでもありません。必ずしも無理して通読する必要はなくて、自分が苦手でよく間違う項目に集中的に目を通せば、スコアアップに効率的だと思います。
さすがに試験直前なので、「Forest」を一から読み始めるより、これまで取り組んできた参考書の復習に時間を割くべきですが、時間的に余裕のある時には是非一度手にとって読んでみることをお勧めできる一冊です。
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Tex加藤さんのご意見を伺いたいのですが、TOEIC 990を目指す程度の基礎力がある場合(例えば900点レベルのスコア取得者の場合)、Forest がふさわしい英文法参考書になりますでしょうか?
英文法学習で何を学びたいのかにもよるとは思いますが、私は990Beyond の英文法知識(必ずしもTOEICスコアに結びつかないとしても)を得るためにも、Forestよりも深い記載のある「英文法解説」を読むべきなのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
もちろん電車の中でも読む前提です。
ご返事ありがとうございました。
Forest は確かに読みやすく、かつソフトカバーなので通勤電車の狭いスペースでもページを開きやすいために、億劫がらずにカバンから取り出せるという利点はありますが、如何せん「いい歳をした大人が時間をかけるに足る内容じゃないよね」という思いが拭いきれずにいました。
私の感覚では、ロイヤル英文法は確かにいろいろ書いてはいますが、読んで理解し記憶する、というサイクルが成立しにくい記載ぶりなので、アタマから何回も読もうとしましたが、毎回100ページ超えた辺りでギブアップしてしまいます。900ページのハードカバーですので、ページを開くと本の背中に開きぐせが出やすく、本の装丁上も問題ありかなぁと。
現代英文法講義を通勤電車で開いて読むほど腕力がないので、これは問題外。
ということで英文法解説(江川泰一郎)が、中庸を行く選択としてぼちぼち最初のページから読み進めています。

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