全体として特徴的だったのは、長文化の傾向です。リスニングがいつもより1分長く、パート3・4でトークが長めだったり、設問文自体が長めでぱっと理解しづらいものがありました。また、公式問題集4に見られる通り、リーディングのパート7は読む量が多かったように感じました。ますますスピーディーかつ正確に英語を処理する能力が今後も問われる方向にあるのでしょう。
最近難化傾向にあるパート1は、今回も、初中級者にとっては特に難しかったと思います。上級者でも、TOEIC慣れしていない方にとっては厳しい内容ではなかったでしょうか。最初の問題でいきなり「hold a broom(ほうきを持つ)」という難しめの表現が出ました。しかもデッキブラシ風だったので、和風のほうきを想像しているとイメージ的にも捉えづらかったですね。broomをballoonと聴き間違った受験者もいたようです。風船を持っている男性の図は想像すると楽しいですが、間違いなのであります(と意味もなく厳しく断言)
で、解けなくてがっくりしていると、たたみかけるように、「pour some juice(ジュースを注ぐ)」、「lean on a railing(手すりにもたれる)」、「gaze outside(外を見つめる)」、「rinse with water(水でゆすぐ)」といった難しい表現が次々と出てきて、楽に解ける問題がほとんどありませんでした。「パート1がオアシス」の時代はもはや完全に過ぎ去ったので、最初から気を引き締めないといけません。フォーム19のパート1については、TBRにも出演されている花田先生が分かりやすく素晴らしい解説をされているので、こちらをご覧ください。
パート2は、単純な解答ではなく、高度なひねりを利かせた問題が増えつつあるように思います。「Should I turn off the light here? (ここの電気消していい?)」に対して、「I think TEX is still in the office. (TEXさんまだ会社にいると思うよ)」とか。米国の会社って、普通パーテーションで仕切られているので、席にいるかが見えないんですよね。勝手に電気を消したら、「Hey! I’m here.」とか声が飛んできそうです。
Yutaさんのブログ記事にも出ていますが、ちょっと笑えたのが、「Did you hear about the merger?(合併の話聞いた?)」に対しての、ひっかけの答えの「OUR manager?」でした(正解は I read about it online.)。妙にOURのところが強調されていたので、「Our merger?(え、合併って、うちの会社の?)」とのひっかけを狙った迫真の演技だったのでしょう。正解の(B)の後の(C)だったのでよかったですが、おばさんの迫力に軽い衝撃を受けました。パート2対策には、フレキシブルに考えられる柔軟な思考力も必要ですね。
パート3・4はやや長めのトークがありましたが、難度は普通だったと思います。と言いつつ、ちょっとボーッとしていて2問聞き逃し、1問は完全に間違いました。学生が戻ってくるから本屋の営業時間を延長する、ってパート4の問題で、聴き手のbenefitをSalary increaseにしたのですが、TBRメンバーに確認したところ、どうもPaid vacationが正解だったようです。Overtimeとか言っていたので、普通に残業代がプラスされるのかと思っていたら、残業代は出ないけど、その代りに暇になったら有給休暇が取れるよ、的な内容だったようですね。ETSの中の人にやられた! 3回連続パーフェクトスコアの夢破れました・・・
リーディングは、パート5・6は特に難語もなかったですね。ちなみに、フォーム20の方は、invigoratingly(元気づける)という難語が出たようです。比較的難しめだったmoderateは、公式問題集4のパート5の問題に出ています。持っている方はチェックしてみてください。豆知識としては、この2パートの52問のうち、文法と語彙の問題の比率はほぼ半々です。しかもその文法問題約25問のうちの半分くらいが品詞問題なので、スコアアップにはこの品詞問題を押さえておくことが必須です。
品詞問題は、文法の基礎をマスターすれば間違うことはまずありません。今回難しかったとされる倒置問題も、強意のためにC+V+Sという形になっているだけの話なので、普通にS+V+Cに直せば、正解を選べたはずです。この文型の場合、S=Cの関係が成立するので、Situationを選んでしまうと、The hotel is situation in the center of the city.と、意味不明になってしまいます。当然、The hotel is situated in the center of the city.ですよね。TOEICでは、品詞問題を間違えると瀕死の(以下略)
パート7は読む量が多いように感じました。ここ2回のメジャーフォームでは、同義語問題が1問と減少傾向ですが、今後どうなるかは分かりません。日本人の名前がやたら多いのが特徴的でしたね。水野裕子さん、森さん、小川さん、矢吹さんなど。どういう基準で名前を選んでいるのかが謎です。DPの最後の問題で、ホテルの予約変更を頼んでいた人は、あれだけ詳細なホテルのリストがあるんだから、人に頼まずに自分で選んで手配しろよ、という突っ込みがTBRでありましたが、それをしないのがエグゼクティブです(笑) 「そんなの自分でやってよね」というセリフを秘書の方がつぶやいている姿を見たことが私も何度もあります。
長くなりましたが、以上第149回TOEIC総評でした。
参考にして頂けた部分がありましたら、下のバナーをクリック頂けると嬉しいです。




はじめてコメント書かせていただきます!
今回のテストは自分も少し難しいと感じました。
こういう時は例えばリスニングを85点くらい取ってリーディングを90点くらいとった場合何点ぐらいになると思いますか?
やっぱかなり悪くなるんですかね
フォーム20のパート5の問題ですが、invigoratinglyではなく、
~~ , which left the customer relatiohns group feeling (invigorated).
だったと思います。
選択肢は、unchanged
uneventful
intricate でした。
invigoratedの意味を知らなかったのと、なぜここが feeling と~ing形になっているのか? で、かなり悩んだのでしっかり記憶に残ってました。
フォーム20は、パート5とパーt6にいつもより難問があったように感じました。
出先において携帯電話でこの記事を読み、
コメントを入れた際に、名無しで送付してしましました、
加えて、言葉足らずの質問に回答を頂き、
大変申し訳ありません。
さて、このコメントの背景ですが、
この4週間の週末日のみですが、
工業英語(技術仕様のドキュメンテーション)、および
英語でのプレゼンテーションの研修機会があり、
ここで、WritingとSpeakingの「型」というものを、
学んでいました。
それに加えて、今回の試験で、
Part.1とPart.4での取りこぼしが多かったということの反省と、
速解←速読←読む←読めない、
という4段階の感覚が、おぼろげに見えてきたような感覚があり、
より多く速く理解するために、何かが足りないと考えたのです。
精読⇔速読、理解⇔演習、という練習だけでなく、
新たな学習要素を加える、
加えて最終的には、日々ビジネスで使えるための基本を、
身に付けることも視野に入れるとなると、
基本文例[集]のようなものを、覚えることで、
使える表現をモノにしたい、と思いもあります。
以上、最初のコメントのお詫びを含め、
改めてコメント記載させて頂きました、失礼致しました。

| HOME |