さて、実家の私の寝室には、受験時代に使った英語の参考書が入った箱があります。まあもちろん全部残してあるわけではなく、ほとんどは受験後に処分しました。大学生になってからも使う可能性があると思われた良書や、まだ手を付けていないからもったいない、という理由で残された本のみを保存してあります。とはいえ、私が記憶している限りでは、大学生になって以降、それらの参考書で勉強した記憶はありませんが(汗)
で、夜寝る前に、箱を開けたところ、カバーがかかったある本が目に留まりました。何か紙が挟まっていて、膨らんでいるんです。「なんだろう、この本」と思って開いてみると、「英語構文詳解」(伊藤和夫著 駿台文庫)でした。1975年に初版が発行され、今なお新装版が店頭に並んでいる不朽の名著です。私の本は、1985年に発行された、初版第33刷のようです。
中に挟まっていた紙はといいますと、学校のマドンナからのラブレター、ではなく、本の例題を解いて自分で添削した手書きの解答用紙でした。私にしては珍しく、全16章、すべての問題を解き切ったようです。解いた日付まで書いてありました。
解いた日付からして、センター試験(当時は共通一次試験)の直前に解き終えたようです。うーん。こういう英語の構造の基礎を学ぶ本は夏休みぐらいに取り組むべきでは、と今となっては思いますが、当時はきっと必死だったのでしょう。「これを解き終えたら試験前にやり残したことはない」ぐらいの気合いで一気に解いたんでしょうね。
「どれどれ、どのくらいのレベルだったのかな」と思って見てみると、意外とできています。まあ時期が時期だけに、間違ってばかりではまずいわけですが、ざっと見たところ、TOEICのリーディングなら400点レベルに見えます。基本的な英語の構造は理解しているものの、ちょっと語彙が難しいと間違ってしまう、といった感じですね。
例えば、
Did [say, report, today’s, anything, weather] about rain?
という並べ替え問題を、
Did anything say today’s weather report about rain?
などと答えています。S+V+Oという文型は合っているのですが、主語と目的語が逆になってしまっています。もちろん正解は、
Did today’s weather report say anything about rain?
です。
こうして真っ赤に添削された本の中身や解答用紙を見ると、本当に嫌になるぐらい受験参考書を解くことに没頭した日々が自分の英語力の基礎になっていることを改めて感じます。まあ、受験勉強は時に苦しくはありましたが、英語は楽しんで勉強している部分が強かったのが伸びた要因ではと思います(え、そんなに伸びてないって?) 初心に帰る意味も含めて、この「英語構文詳解」を持ち帰って、暇を見つけて再度解いてみることにしました。今読むと、当時とは違ったものが得られるのではないかと思いますし。
とはいえ、一般の受験者の場合、TOEICのスコアアップのために受験参考書を解いている時間はなかなか取れないでしょうから、公式問題集と、英英辞典、文法書等を照らし合わせ、しっかりと地道に内容を自分のものにする作業が効率的だと思います。
最後に、日向清人さんのブログで、ジャパンタイムズに掲載されたTOEICについての面白い記事が紹介されています。原文と合わせて是非ご覧ください。個人的には、次号の、Next week: Where does all the money go? が気になります。受験料値下げについての突っ込みが入るのでしょうか。トーイッカーとしては必読ですね。
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850点です。
10点上がりました。^^
Aランクまであと10点でした・・・
英語構文詳解!!!そんなんもありましたね~~~(>o<)。私もそういや、買うだけは'買った気がします。たぶん読んでわけが分からなくて本棚で永眠したんだと思いますが・・・(汗)
なんかTEXさんの話を聞くたび、同級生達が、当時どれだけ勉強していたかを思い知らされます。テニスに明け暮れた日々から、勉強の世界に戻ってきてみれば、すでに別世界で・・・浦島太郎状態でした。英語は特に、もう暗闇を手探りで歩くような状態で、伊藤和夫さんの本とか読んでもさっぱりわからなかった・・・。あの当時、TEXさんはこんなに頑張ってらっしゃったんですね~・・・。なんかしみじみします。(;-;)
先日の学参の記事といい、本日の記事といい暑さでだらけた脳と体に渇をいれてもらったようです。性格上ついつい楽習に走りがちなんですがある一定の期間修行のごとく、がちっと基礎工事が大事なんですね~、やはり。
時すでに遅しかもしれませんが、あきらめないで基礎作りしてみます。
TOEICに出る/出ないの観点で言えば「出ない」ものが大半です。しかし「出ない」ジャンルも含めて体系的・網羅的に潰し込むことで、「どんな問題が出てきても太刀打ちできる!」との自信が得られると思っています。
余力があれば、構文詳解や基本英文700選あたりにも取り組みなおしたいです。
作りが無味乾燥で、もちろん難易度も相当なレベルだったこともあると思います。
ところが、不思議なもので、英語を指導する立場になって伊藤先生の著書を読み返すと、その凄さに気付きます。なんて素晴らしいことを参考書を通して伝えようとしていたのかと・・・。
伊藤先生が逝去されてもう何年も経ちますが、同じ長野県出身として、厚かましいかもしれませんが、その意志を少しでもついでいきたいと思うこの頃です。

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