おとなの小論文教室。
アマゾンで昨年度の年間検索キーワードランキングTOP20が発表されました。トップ3を3位から順にご紹介すると、第3位「村上春樹」。先日のエルサレム賞授賞式での英語のスピーチが話題になっていますね。第2位「東野圭吾」。昨年は作品が次々と映画化やドラマ化されました。そして、この日本を代表する作家二人を抑えて堂々の第1位は、にゃんと「toeic」でした!やっぱりこの私の貢献度が大きかったのでしょうね。頑張ったもんなあ(妄想&大嘘)。

とはいえ、アマゾンで一年を通じて最も検索されたキーワードが「TOEIC」とはびっくりです。それだけTOEIC本に対しての需要があるのでしょう。私の「国際花子の憂鬱」と「勝つためのTOEICメンタルトレーニング」の出版が近づいてきた予感がします(笑) 

さて、今日は、山田ズーニーさんの「おとなの小論文教室。」(河出文庫)のご紹介です。ハードカバーが文庫化されたので早速読んでみたところ、「自分はなぜブログを書くのか」ということについて深く考えさせられる良書でした。ですので、特にブロガーの皆さんには読んで頂きたい一冊です。

著者は、元々はベネッセで高校生のために小論文教材や雑誌を作られていた方で、退職と同時に「ほぼ日」の船長こと糸井重里さんとの奇跡的な出会いがあって、2000年から週一回、「おとなの小論文教室。」というコラムを連載されています。この文庫本は、2005年までの約5年間の連載のうちから26本を選択し、加筆修正されたものです。以下、特に印象に残った部分をご紹介します。

「何を書くかより、どんな気持ちで書くか、つまり、動機が大切」とコラムで何度も書いてきた山田さんですが、コラムを書きはじめて1年たったころ、褒められたいとか、認められたいとか、仕事を得たいとか、不純な動機がでてくるようになり、自分自身との葛藤で書けなくなってしまいます。そんな山田さんが悩んだ末につかんだこととは。

褒められたい、という気持ちがわいたら、それも自分と受け入れる、仕事を得たいと思ったら、それも、素直な気持ちと認める。そうやって、清濁あわさったものの中から、もっと太くて、あったかい、自分の動機を立ち上げていけばいいのだ。そういうふうにしていったら、逆に、まわりを気にせず書けるようになっていた。発見したとき、興奮して、ある編集者さんに話したら、しごく当然ですよ、という顔をして、「学ぶ意欲の心理学」(市川伸一著)という本を見せてくれた。そこには子どもが勉強に向かう6つの動機が書かれていた。

学習自体が楽しい
他者につられて
知力をきたえるため
プライドや競争心から
仕事や生活に生かす
報酬(おこづかいなど)を得る手段として

そして、そのあとに、「いろいろな動機に支えられている学習者というのは、なかなかくじけない学習者だと思うんです」とあった。あんな燃料はだめ、これはだめ、と燃料から不純物を排除して、小さく小さくし、やがて発電もできなくなるよりは、どんな燃料でも、つかんで、燃やして、前に前に進んだほうがずっといい。

あなたは、いま、どんな燃料で進んでいますか?


これってきっと、ブログを書くこともそうですが、英語学習にも言えることですよね。TOEICや英検が燃料になるのであれば、それを排除して止まってしまうよりは、前へ進んだほうがいいに決まっています。まずはどんな燃料であれ、前に進みたいですよね。

表現力のある人とない人の差は、単にアウトプットの場数の差だ。表現する機会がなく、継続的な営みもなく、いきなりできる人がいるなら教えてほしい。そんな人はいはしない。だから、自分の想いを言葉で表現できるようにするには、とにも、かくにも、アウトプットだ。自分の想いを言葉にする。人に話す。文章に書く。発信する。汗をかく。恥をかく。表現力は、いまをつかむためにある。いま、自分になる、ことだ。

ブログで言葉を発信することも「自分になる」ための一つの方法なのだと思います。英語学習でも、アウトプットの場数がないと、いきなりうまく話せたり書けたりはしませんよね。ヒトリゴトでもいいからアウトプットの練習を続けなければ。

冒頭にも書きましたが、山田さんは、長年勤めたベネッセを辞める際、次の就職先のあてはなかったそうです。ところが、山田さんが辞めることを知った後輩が、自分のHPの日記にそのことをUPして、それをネットサーフィンしていた糸井さんが見つけ、辞めることが最終的に決まったその日、上司との面談を終えて席に戻った山田さんのところに糸井さんからのメールが後輩から転送されていたのだそうです。ドラマチックですよね。

インターネットの中では、人の「想い」みたいなものが、リレーされ、たえず激しく駆けめぐっている。一度は、閉ざされたと思った私の「想い」は、私の知らないところで、後輩に大切に受け取られ、ネットの中をリレーされて、再び私の元へ返ってきた。

現実の世界でも、もちろんそういうことは起こるが、ネットはとにかくそのスピードが速く、めぐる範囲が予想もつかないほど広い。たとえ匿名でも、ネットの中に唾を吐けば、予想外の広範囲を乱反射して、速いスピードでその人のもとへ返ってくるんじゃないだろうか。それを考えると、どんな小さなネガティブも、ネットには流す気がしない。

きのう、遠くにいる人の想ったことが、今日は、自分の現実を動かしている。


最後の一行には感慨深いものがありました。考えてみたらそうですよね。他のブロガーの方の記事に触発されたり、自分の記事が他人が何かをするきっかけになったり。そう考えるとブログを書くときの背筋がちょっと伸びるかもしれませんね(と猫背で書く男)。

参考になる部分がありましたら、下にあるバナーなど押して頂けると嬉しいです。

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Comment

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いいものを読ませていただきました。
TEX加藤さん!

今まで幾度となく感銘を受ける記事がありましたが、今日の話はとても心に響きました。

>遠くにいる人の想ったことが、今日は、自分の現実を動かしている。

まさに今の私がそうです。もうあれから1年半も経ちましたが、英語学習とブログを始めるきっかけを得たのも、まだ見ぬ人によるものでした。その方が、私の背中をポンと押し出してくれて、今の自分があります。あるとき不意に感動が自分を突き動かしてくれることがあります。今日、こうしてTEX加藤さんが書かれているのを目にしてしみじみそのことを思い出しました。

多くのブロガーの方々と交流があられる中、いつも指をくわえながらうらやましく思っているkpinkcatですが、近い将来何かのきっかけでお会いする機会が持てましたら、よろしくお願いいたします(笑)
kpinkcat | URL | 2009/02/18/Wed 23:09 [EDIT]
こんばんわ。

>やっぱりこの私の貢献度が大きかったのでしょうね。頑張ったもんなあ

いや~、TOEIC速報など、貢献大ですよ。僕のblogでTOEICのこと書いても、誰も<TOEIC>で検索した足跡なんて残りませんが、TEX加藤さんの場合、Yahooで検索上位に来るのですから。。。(失礼しました)

表現力(アウトプット)の場合は、場数を踏むことも大切だと思いますが、何かで読みましたが、マネをする能力、人の技術を盗むのも大切だと思います。何の本かは忘れましたが、英語のアウトプットがそんなに得意じゃない人が上達した方法は、同じ会社でアウトプットの得意な人の発言をしっかり観察・分析して、意外に簡単な英語を組み合わせて発言していること、その表現を自分で使ってみることを通して上達したと読んだ記憶があります。

とは言っても、僕は英語でアウトプットする機会なんて、デイケアでいたずらで英語使ってしゃべって、その場をごまかすぐらいしか(僕、英語しか喋れないよってごまかす)、使い道がないのですが。。。まぁ、おいおい上達していこうと思います。
hima-jin | URL | 2009/02/18/Wed 23:22 [EDIT]
kpinkcatさん
こうやって言葉にされると、自分が普段漠然と思っていることが、形になってせまってきますよね。私もいい言葉だなあって思いました。ブロガーの集まりは定期的にあると思いますので、いずれどこかでお会いしましょう。こちらこそよろしくお願いします。
TEX加藤 | URL | 2009/02/18/Wed 23:30 [EDIT]
hima-jinさん
こんにちは。真似をするって大切ですよね。コピーイングとかでオバマになるべく練習されている英語学習者の方もたくさんいそうです。それをいかに継続するかが大事ですよね。私は今はせいぜいヒトリゴトしかないので、そうしたアウトプットの機会も自分で作らなきゃなあと思います。そういう意味でも指導者研修はいい刺激です。互いに英語のアウトプット鍛えたいですよね。
TEX加藤 | URL | 2009/02/18/Wed 23:33 [EDIT]
勉強になります。
本当に奇跡的な出会いですね。そしてとにかくスピードが速いというのは同意します。ブログを続ける上で勉強になる記事でした。ありがとうございます。
k2 | URL | 2009/02/19/Thu 19:56 [EDIT]
k2さん
そうですよね。でもこうした奇跡ってあると思いますよ。k2さんが思いを込めたブログを続けていかれれば、きっとたくさんの出会いがあると思います。私もブログを始めて半年ですが、本当にそう思います。是非継続してください。
TEX加藤 | URL | 2009/02/19/Thu 20:14 [EDIT]
にゃんと!
中村俊輔選手の察知力、読みました。TEXさんが紹介されてた部分とは別の部分でも、考えさせられるところや、いろんな意味での発見が多くある本でした。

>あなたは、いま、どんな燃料で進んでいますか?

これが今・・・ないんですよね・・・。不純物すらないんです。あるはずなんです。あるはずなのに、今日も一日、サビの部分つくってはピンとこずに捨て、の繰り返しでした。まあこれだけ行き詰ってるってことは、いつかどーっと来るんでしょう!この記事でちょっと湧いてきたイメージがあるので、頑張りますっ(^-^)q

あ、・・「国際花子の憂鬱」には強い思い入れがあるので(笑)、映画化される際に、もしサントラ担当させてもらえれば、その思いの丈(・∀・)をぶつけられると思います(笑)。
ころりん | URL | 2009/02/19/Thu 20:40 [EDIT]
ころりんさん
にゃんと! 読まれましたかっ! 素晴らしい行動力ですね。得られるところがあったようで何よりです。紹介した本を読んでいただけると嬉しいですね。燃料を是非投下して、創作意欲を燃やしてください。「国際花子の憂鬱」は鋭意執筆中です(笑) 大手外資系企業に就職した新入社員の国際花子が、ビジネスウーマンとしてたくましく成長していく姿を、TOEIC必須単語を盛り込んだ文例と共に楽しめる仕様となっています。CD付で商品化する予定なので、日本人の同僚役で出演お願いします。売れそうな気がしてきました(笑)
TEX加藤 | URL | 2009/02/19/Thu 20:58 [EDIT]
これは・・
>売れそうな気がしてきました(笑)

(爆)私もいけると思います!
でもどーしょ、女優デビューや(*´艸`*)(そっちかいっ。笑)

本やここでもらったinspirationを加えて、なんとか今ぼんやりとあるイメージを形にしたいです。(^-^)


ころりん | URL | 2009/02/19/Thu 22:02 [EDIT]
ころりんさん
女優ではなく声優でお願いします。あまりここのinspirationを加えるのはどうかと(笑)
納得できる作品ができるといいですね。
TEX加藤 | URL | 2009/02/19/Thu 23:07 [EDIT]
はじめまして!
私もこの本をよんでいろいろ思うところがありました。
なのでいろいろな人の感想をチェックしていたら、このブログに出会いました♪

>ブログで言葉を発信することも「自分になる」ための一つの方法なのだと思います。

この言葉、とても素敵だと思います、
私はこの本を読んでブログを始めようと思ったのでなおさらです。
うまいなぁ…なんて思っちゃいました^-^
mi-nyo | URL | 2009/03/13/Fri 18:31 [EDIT]
mi-nyoさん
はじめまして。この本、とてもよいですよね。同じ著者のほかの著作も読んでしまいました。ブログ、始められたんですね。私も重松清ファンですよ。細々とでもいいので、是非継続してください。自らのアウトプットの練習になるだけでなく、いろいろな方との交流が生まれるはずですから。またいつでも遊びに来てください。
TEX加藤 | URL | 2009/03/13/Fri 20:46 [EDIT]

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