レビューは「批判的」に読もう
すっかり全豪オープンテニスのライブ中継に釘付けで英語学習が進んでいないTEX加藤です。ナダルVSベルダスコ、すごい試合でしたね。同じ人間とはとても思えません。我々草プレイヤーから見ると、ほとんど筋肉マンの超人オリンピックの世界です。そんな超人でさえ、最後のゲームで、それまで5時間以上戦ってほとんどゼロに近かったダブルフォールトでゲームセットになったのを見て、テニスってメンタルなスポーツであることを改めて感じました。

さて、英検1級の語彙問題が半分くらいしかできないので、「ボキャビル」というものをちゃんとした方がよいのではないのか、などと急に思い立ち、先日本屋で見かけて気になっていたある単語集のアマゾンのレビューを参考までに見てみることにしました。え、「ボキャビルする気なんかなくて、一昨日記事に書いたアマゾンのレビューに無理やりこじつけてるだけだろ」って? そういう鋭い指摘をする方はちょっと都合が悪いので神崎先生のブログでパート5の練習をしてきてくださいね。

その単語本のレビューを見ると、全部で3件あって、全て星5つです。3つのレビューともあまりの絶賛の嵐にちょっと嫌な予感がしますが、「レビューをすべて見る」をクリックして、3人のレビュワーの方の他の本について書かれたレビューを見てみることにしました。

「3件ともレビュー数1かなあ(既に疑っている)」などと思いつつ、早速レビューを見ると・・・

一人目:レビュー数4。おおっ。他にレビューを書いているではありませんか。もしかして一般ユーザーなのでしょうか? しかし、よくよく見ると、4つとも全て同じ著者による英語本を5つ星で手放しで絶賛しています。「私はこれほど多くの生の教材から語彙を学べる本を見たことがありません」「画期的な一冊です」「素晴らしい」などなど。でもまあ、もしかすると熱狂的な著者のファンかもしれないので、次のレビュワーに移るとしましょう。

二人目:レビュー数4(笑) 全て同じ本を5つ星で絶賛しています。レビュー内容は微妙に変えてありますが、文体がそっくりです。この時点で「やっぱりかあ」と中年男には似合わないため息などをつきつつげんなりしてしまいました。とはいえ、レビュワーはあと一人います。最後の砦です。今度こそ一般ユーザーによる率直な意見が聞けるかもしれません。

三人目:レビュー数3。あれ? 1つ少ないですね。ですが、皆さんのご想像通り、3冊とも他の二人と同じ本を5つ星で絶賛しています。

うーん。これはもう関西弁で一言で言うと、「どないやねん(英語での訳出不能)」ですね。 

これじゃあレビューの意味が無いですよね。天邪鬼な私は買う気が逆に減退してしまいました。「こんなに必死に宣伝しないと売れない本なのか」って思ってしまうんです。本自体は悪くない印象だったんですよね。それだけに、こうした押し売り的なやらせのレビューを書くのは止めて欲しいなあと思うのです。自分の作った本は本当にいい本だから一人でも多くの人に読んで欲しい、という熱意をもってささやかなレビューを書くのならまだ分かりますが、売る側の自己都合に立った、売らんがためのレビューに感じてしまうんです。

皆さんにも、アマゾンのレビューを見る際は、是非、「批判的に読む」ということをして頂きたいです。もちろん、この私のブログでの書評も同様です。ブログやミクシィの一般読者のレビューを参考にしたり、いわゆる目利きのレビューを参考にするのがよいかもしれません。

ちなみに、今日書店で見かけてよさげだなと思ったのは、柴山かつのさんの新著「時間との戦いに勝つためのTOEIC TEST 解法総合対策(CD付) 」と、ロバートヒルキ・ヒロ前田・小石裕子・白野伊津夫・ポールワーデンの豪華メンバーの共著「新TOEICテストスーパー英単語 5人のエキスパートが選んだ3000語」です。

柴山さんの著書はこれまでの本もクオリティが高いので、今回の総合対策本にも期待できるのではと思います。立ち読みした限りでは、かなり解説も詳しいし、昨年のTOEICに出た問題が早速反映されていて感心しました。きっと継続的に受験されているのでしょうね。もう一冊の単語集は、単語の下に、著者のワンポイントコメントが記載されているのが目新しかったです。「この単語はパート7の言い換え問題で出ました」「これはパート1の間違いの選択肢でも出ます」など、さすがTOEIC界の巨匠によるツボを抑えたコメントが盛り込まれていて、良書の雰囲気が漂っています。とはいえ、私は買ったわけではありませんので、興味のある方は是非書店で手にとってご覧ください。このレビューも「批判的」に読んでくださいね。

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Comment

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悪名は無名に勝る
おはようございます。すごい試合でしたね。WOWWOWがないので、僕は全豪サイトのラジオで聞いていました。(初めてテニスをラジオで聞いたのですが、、TOEIC以上に集中して聞けました。好きなものをやるのが一番ですね。そうはいっても決勝はテレビで見たいです。。。)

レビューの話、実話なんですね。見つけてしまいました。。。google検索恐るべきです。ただ、元製作者としてはどうしても作者に同情的になってしまいます。(もっとうまくやれなかったのかと突っ込みは入れたくなりますが、、、)

TOEICなどの英語学習本は毎月たくさん出ますか。大きな書店でも1ヶ月間大きな動きがなければもうそれでおしまいなんです。TEX加藤さんのように影響力のある人に紹介してもらえれば別ですが。どんな良い本でも人目に触れないかぎり売れる可能性はゼロですから、あらゆる努力をしてしまうのでしょう。「悪名は無名に勝る」のです。ただそれは、あくまで売る側の都合ですから、買う側はしっかりと批判的レビューをしていかなければなりませんね。
Yuta | URL | 2009/01/31/Sat 08:25 [EDIT]
Yutaさん
こんにちは。私はネットの中継をPC画面で見ていました。合法サイトなのかは分かりませんが(汗) 私の影響力なんてゼロに近いですが、いわゆる「アルファブロガー」と呼ばれる一日百万単位でのアクセスのあるレビュワーの影響ってすごいと思います。勝間さんもそうした方々に紹介いただいたおかげでネットでのクチコミに火がついた、と書かれていました。

私も企画の仕事をしているので、Yutaさんのおっしゃっていることは痛いほど分かります。自分が作った商品はなんとしてでも売りたいです。私の商品も、発売後数週間売れないと終わりですから。製作者側がどこでモラルの線引きをするか、なのかもしれません。自分が魂を込めて作った本を一人でも多くの読者に届けたい、っていう情熱が根本にあれば極端な話何でもありだと思います。もちろん、書籍の世界にもきっといろいろな事情があると思います。「作者の先生がうるさい」「初版が売れないと返本で赤字」などなど。

ネット社会ですから、買う側もしっかりとした判断ができるようにしたいですね。某TOEIC本のアマゾンのレビューは5つ星と1つ星の応酬ですごいことになっています。絶賛レビューを信じて買ったら、全然良くなくてがっかりした、っていう感じでしょう。判断が難しいですよね。買う側にもスキルが求められる時代なのかもしれません。
TEX加藤 | URL | 2009/01/31/Sat 09:01 [EDIT]
TEX加藤 さん
最近 本屋に行っていないので 紹介された本の発売は、知りませんでした。
情報ありがとうございました。

以前TBRの放送の中で:ヒロ前田先生が あたらしい単語集を発売されるとおっしゃったので、いつ発売されるかと楽しみにしていました。

記事にTEX加藤さんの紹介文を引用させて頂きましたが、もんだいがあるようでしたらお知らせください。
いつも貴重な情報ありがとうございます。
mappy_mappy | URL | 2009/01/31/Sat 11:05 [EDIT]
ネットでの情報ゲットの難しさ
>これじゃあレビューの意味が無いですよね。天邪鬼な私は買う気が逆に減退してしまいました。「こんなに必死に宣伝しないと売れない本なのか」って思ってしまうんです。

以前、とある工業英検4級の本で(TOEICではないですが)同じ思いをしたことがあります。担当生徒が受けるのでいい本を探してみようと思ったのですが・・・

とある英語系掲示板だったのですが・・・
「○○という本はすばらしい!」
「本当にそうですね!この本の作者はすばらしい。」
「この本の作者にみんなでメールを書いて、第2段、第3段を出版してもらおう!」
「△△さんに同意します!みんなでメールを書こう!」

私、もう少しでこの本を買おうと思ったのですが(笑)、なんとなーく書いてある文体が似ているので、念のためにソースを見てみたんです・・・

全部同じ人が書いてたんです(笑)
おそらく本の作者でしょうね(笑)

ネットで正しい情報を得るのは難しいと痛感した最初の出来事でした。

加藤さんのブログの情報はもちろんすごくすばらしいですよ!
時々訪問させていただいています。勉強になります。
またお邪魔しますね!
きょうか | URL | 2009/01/31/Sat 15:21 [EDIT]
mappy_mappyさん
こんにちは。出版社が同じアルクの黄色い模試と同じ表紙なのですぐに分かりますよ。もし店頭で見て気に入って使われたらまた是非感想を教えてください。ぱっと見た目ではよさそうでした。5人の共著って珍しいですが、偏りがなくてよいかもしませんね。では。
TEX加藤 | URL | 2009/01/31/Sat 17:30 [EDIT]
きょうかさん
こんにちは。そういうことがありましたか。結局、勝間さんがおっしゃっているように、「市場のPull>製作者側のPush」でないと売れないと思うんですよね。英語検定の対策書は狭い世界なので、競争が余計に厳しいのだとは思いますが、そうした誇大広告はユーザーにとってよくないですよね。ブログ参考にしていただいてありがたいです。いつでも遊びに来てください。
TEX加藤 | URL | 2009/01/31/Sat 17:34 [EDIT]
私の場合
信用できる著者であれば、アマゾンで即買。
それ以外なら本屋でじっくり目を通して自分にあっているか確認します。

アマゾンのレビューかなり主観的なものばかりなのでそれを鵜呑みすると失敗する可能性がありますからね。
QP | URL | 2009/02/01/Sun 12:25 [EDIT]
QPさん
こんにちは。そうですね。著者で選ぶのも手ですよね。アマゾンのレビューはおっしゃる通り主観なので、自分の主観に近いレビュワーを見つけるのもよいかなと思います。QPさんレベルならご自身で本の内容の良し悪しを判断できますが、初心者だとそうもいかないので、信頼できるレビュワーを見つけたり、意見を参考にしたりすることになるでしょうね。その際、アマゾンのレビューは参考程度にして、信頼できる情報を集めると結果として良書にめぐり合える確率が高まるのではと思います。
TEX加藤 | URL | 2009/02/01/Sun 22:24 [EDIT]

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