不朽の名著『文法特急』の改訂版が3月5日に出ます。増補・新形式対応に加えて、花田さんの音声解説付きだそうです。花田さんの解説は、「なんでこんなに言葉が流れるように出てくるんだろう」と、聞くたびにびっくりします(僕にはとても真似できません)。聞いた女性の9割が恋に落ちると言われている(TEX加藤私見)花田さんの解説は必聴です。
旧版の『文法特急』が出たのは2009年9月です。新書のTOEIC対策書シリーズを創刊することになり、花田さんが文法、Morite2さんが単語、僕と神崎さんとDanが読解を担当しました。少人数のTOEICサークル的な和気あいあいとした雰囲気でスタートしたことを覚えています。僕はまだ当時サラリーマンで、勤務後に会社の近くにあった喫茶店で、神崎さんとよく打ち合わせをしました。ひっそりとスタートしたシリーズが、その後、累計400万部の大ヒットになるとは思いもしませんでした。
では、来週の公開テストに向けて、いくつか問題を解いてみましょう。
A plaque will be awarded to the group ------- business plan receives the most votes from the judging panel.
(A) who
(B) that
(C) which
(D) whose
選択肢に関係代名詞が並ぶタイプの問題です。TOEICでは関係詞の問題の出題頻度は高くありません。Part5では1問出るか出ないかです。基本問題が多いので、出たら確実に正解したいところです。関係詞の問題を解く際は、空所後の形に注目します。ここでは、business plan receives the most votesというSVOの文の要素がそろっていますね。また、business planという可算名詞の単数形に何もついていません。そこで、所有格の(D) whoseを空所に補えば、whose business plan received the most votes(そのビジネスプランが最多得票を得た)という、先行詞the groupを後ろから補足説明する形容詞のカタマリができて正しい英文になります。他の選択肢はいずれも主格・目的格の関係代名詞なので、SまたはOが抜けた形を伴います。なお、名詞のgroupは同格のthat SVを伴わないので、接続詞のthatを空所に入れることもできません。
This studio apartment is ideal for ------- wishing to live in the downtown area of central Dublin.
(A) whoever
(B) them
(C) anyone
(D) whom
忘れたころに出題される、上級者も間違いやすいタイプの問題です。(A)(C)のどちらを選ぶかで迷うところですね。どちらが正解かは、空所後の動詞の形で決まります。ここでは、wishingという現在分詞なので、代名詞の(C) anyone(誰でも)が正解です。anyone (who is) wishing toと考えるとわかりやすいかもしれません。anyone interested in X(Xに興味がある人は誰でも)やanyone entering X(Xに入る人は誰でも)といったフレーズを何度か口ずさんでリズムをつかみましょう。(A) whoeverは、anyone whoに置き換えられます。主格の関係代名詞whoの直後にはVが必要なので、whoever wishes to~の形になります。whoeverが単数扱いなのも頭に入れておきましょう。(B) themは直後に修飾語を伴いません。単独で用いられます。(D) whomは先行詞が必要な目的格の関係代名詞です。TOEICでは、疑問詞として、For whom is the advertisement most likely intended?(この広告はおそらく誰に向けられていますか)の形で、設問文で出ます。
The Biron L-shaped desk will match perfectly with the ------- wooden furniture in your home or office.
(A) other
(B) each
(C) many
(D) every
空所後の不可算名詞furnitureを修飾できる形容詞は(A) otherのみです。otherが代名詞ではなく形容詞であることも覚えておきましょう。(B)(D)は、every dayやeach dayのように可算名詞の単数形を修飾します。each and every dayのフレーズで覚えましょう。(C)はもちろん、many yearsのように可算名詞の複数形を修飾します。
このシリーズはこれで最終回です。ご紹介した問題は、『でる1000』の姉妹本にまとめて掲載したいと思っています。発売未定ですが、最新の出題傾向を反映しつつ、文法が苦手な方が基礎から勉強できる内容になる予定です。『銀フレ』のように、学校の基礎クラスの授業でも使える内容にしたいですね。『でる1000』はTOEIC300点台以下の学生にはハードルが高すぎるので。
ではでは。来週の公開テスト、がんばりましょう。
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あの頃が懐かしいですね!
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