語注は、さまざま辞書を参考にしつつ、TOEICに出ない用例は思い切ってカットしました。解説は、金フレや銀フレの内容を更新しつつ、語源や雑学、TOEICの世界ネタを盛り込み、読者がなるべく飽きないようにしたつもりです(そうなっていなかったら私の力不足です)。特急シリーズは、通勤通学の車内での使用を想定しているので、読み物としての手軽さも必要だと私は思っています。
そうしてでき上がった原稿を出版社に送り、デザイナーさんと何度かやり取りをして、最初のレイアウト案が出たのは11月でした。それを見て、解説の追記や修正を行い、おおまかな形になったのは、発売2か月前の年末です。出版社によっては、この時点ですでに原稿が完成している場合もありますが、特急シリーズはまだまだ作業が続きます。
この時点で気になったのは、空きスペースです。最初の原稿では、解説の文字数は意識していなかったので、レイアウトに落とし込むと、当然空きスペースは出ます。年末までに、コラムを追加したり、解説を追記したりして、出版に支障はないレベルになってはいました。ですが、少しでも気になるスペースには、すべて解説を追記することにしました。「空きスペースは著者の手抜き」「面倒なことはやる」と自分に言い聞かせ、無い知恵を絞り出し、納得のいくレベルになったのが年明けです。
年明けには、例文の見出し語をすべて黒字にする変更も行いました。その方がはるかに見やすく、読者にとってもプラスになると考えたためです。1月の公開テストで目についた難語も盛り込みました。なお、『金のセンテンス』には、ページ番号がありません。索引もすべて例文番号です。金フレの場合はフレーズなので、ページ番号がわかれば、その単語のある場所は比較的簡単にわかります。今回は、ページあたりの情報量が多いので、ページ番号にすると、どこにその単語があるのかを探す手間がかかると考えたからです。
最終段階では、敏腕校正者が力を発揮してくれました。索引や参照番号のチェック、用語や訳語の並びの統一、といった膨大な作業を丁寧にしていだけたので、私はクリエイティブに専念できてとても助かりました。本は著者一人の力だけではできないと改めて思います。もちろん、誤植等のミスがあれば、それは著者である私の責任です。何十回も原稿に目を通し、ミスがないようにしたつもりですが、それでもどこかしら、見落としはあるかもしれません。発売時にこのブログに誤植・ミス等の報告欄を設けますので、コメントをお寄せいただければ幸いです。
先日観たドキュメンタリーDVDの中で、映画監督の宮崎駿さんが、映画作りの作業を、「賽の河原に石積んでるみたいなもんですよ」とおっしゃっていました。TOEIC本を書いていると、私もときどきそういう気持ちになります。果てしない作業の先にあるはずの、ゴールテープを切った瞬間の達成感や、読者の笑顔を励みに、フラフラになりながらかろうじて毎回ゴールしている気がします。書き終わってしばらくは、もう二度と書きたくない、といつも思うのですが、時間が経つと不思議とまた書きたくなります。今は単著を書くエネルギーが残っていないので、当面は、神崎正哉さんとの共著の執筆作業をボチボチ続ける予定です。もちろんやるからにはこちらにも全力投球します。
参考にして頂けた部分がありましたら、下のバナーをクリック頂けると嬉しいです。



満点が取れるということの、更に遥か上のレベルになれて、こういった対策本など創りあげることが出来るのだろうなと思います。
本当に魂を込めてつくった!というのが読んでいて伝わりました。
しっかりと活用してスコアアップに繋げていきたいです!
発売楽しみにしています!
一番効果的なのは、何度も聴いて暗唱するレベルまでいくのがいいんでしょうか。(中々難しいと思いますが)でも、見出しの文だけでなく、他の部分もしっかり読んで覚えていくときっと効果倍増ですよね!

| HOME |