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伝説の10番
「先生って、プリン好きそうだよね」
「分かる。なんかプッチンプリンって感じ」

生徒の私に対するイメージが掌握しきれなくなってきた二学期、先行きに不安を感じている中年TOEIC講師・TEX加藤です。

最近、過去4年間に受けて記録したTOEICの過去問データを整理し、リスト化する作業を行っています。昨日はパート1の整理を行いました。パート1は、毎回10問とも大体の内容と正解は覚えていて、集めたデータの重複を整理すると全部で208ありました。

こうして整理をしていると、なんだか懐かしくなりますね。「199問正解してこれだけ間違ったんだよなあ」「これ、正解のstoolがどこにあるか分からなかったよなあ」「この写真、ガンダムのモビルスーツみたいなのが出てきてビビったなあ」などなど。

2009年前半のあるテストでは、「伝説の10問目(おおげさ)」が話題になりました。商店街を人が歩いている写真で、講師仲間およびネイティブの話を総合すると、正解は、

A storefront’s open onto the pedestrian walkway.
(あるお店の正面が歩行者の通路に向かって開いている)

だったと思われます。「そんなのあり?」って感じの答えですが、さらに、このstorefrontが奥の方にひそかにあるお店のドアで、よく見ないと開いているのに気付かない(笑)という凝った問題でした。「え、どこも開いてないけど」って思っていたら、その次の選択肢が、Flowers are being hung from the lampposts.(街灯の柱に花が吊り下げられている)で、確かに写真の街灯の柱には、花が咲いていますが、現在進行形の受身なので誰かが作業をしていないと間違いです。「あれ、正解がない。ひょっとして、are beingとhave beenを聞き間違ったかな。だったら花が正解だな」と思ってそれを選んだのですが、やはりare beingだったようです。

その後、ネイティブの間でも意見が分かれる問題だった、ということが発覚し、私のAMのパート1・2の部分が減点されていなかったので、どうやらこれは難しすぎて採点対象外になったようです。もしかすると、ETSがパート1を難しくするのに、どの程度までOKか実験していたのかもしれませんね。「あかん、難しすぎたね、これ」「ほんまやわ。やりすぎやね」という会話がテスト後のETS内で交わされたことでしょう。

改めて4年間のパート1の問題を見直してみると、同じような表現が何度も出てくることに気づきます。たとえば、「cast a shadow(影を伸ばす)」は、この4年間で形を変えて4度も出題されています。「影を見たらcast a shadow」というのはパート1の鉄則といえるかもしれません。まあそのうち、「The ladder is casting a shadow onto the building.(はしごの影が建物に伸びている)は、ハシゴの影が伸びているのは地面なので間違い」という問題が出るかもしれませんが。

せっかく4年間コツコツ書き溜めたデータなので、そのうち何らかの形でまとめたいなと思っています。この200のパート1の表現を覚えるだけでもかなりの試験対策になるでしょうから。あの“伝説の10番”を再現した「パート1特急」とか(笑)


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一歩ずつ前へ
ちょっとタイミングが遅れましたが、先日の全米オープンテニス女子シングルスで、サマンサ・ストーサー選手が初優勝しました。27歳でのグランドスラム初優勝は、今の女子テニス界では遅咲きです。彼女が試合後の記者会見で語った言葉がとても印象的だったので、以下でご紹介します(日本語抄訳は私がつけたものです)。

Congratulations. Yesterday you talked about 10 years ago at this time you were in Japan playing like 10,000 tournaments. At that time, were you expecting to win the slams some day or like in 10 years?
おめでとうございます。昨日、あなたは、10年前は日本にいて1万ドル大会(賞金総額が1万ドルの主に若手選手が出場する試合)で戦っていたと言っていました。その時、いつの日か、たとえば10年後にグランドスラムで自分が勝てると思っていましたか。

SAMANTHA STOSUR: No, because 10 years seems like such a long time ago. But it's actually gone very quickly. Yeah, I think at that point, like I said, it was always a big dream and a big goal of mine. But starting at 10,000s, you're very, very far away from ever doing that. I guess it's all those little steps you have to take, you know, from that point up until now. And as you take those steps and you get a little bit closer, then it will kind of seems like maybe it's possible.
サマンサ・ストーサー:いいえ。10年ってそんなに前のことじゃないですよね。実際あっという間でした。当時は、昨日も言ったように、グランドスラムに勝つことは、大きな夢であり、大きな目標でした。でも、1万ドル大会からグランドスラム優勝までは、途方もなく遠い道のりなんです。そこから今まで積み重ねてきた小さな一歩一歩の積み重ねがすべてだと思います。そうして一歩ずつ前に進み、夢に少しずつ近づいてくると、だんだんそれが達成可能じゃないか、って思えてくるんです。

テニスの1万ドル大会というのは、賞金総額が1万ドルで、優勝賞金は20万円以下です。日本で行われる1万ドル大会は、出場選手のほとんどが、世界のトッププロを夢見る若手の日本人選手です。ちなみにUSオープンは、優勝賞金が1億円ですから、賞金だけを見ても、そこに至るまでがいかに遠い道のりかがわかりますよね。

グランドスラム優勝とはスケールが違いますが、TOEICに関しても、目標点数達成には、一歩ずつ前に進むしかありません。間違った問題はできるまで繰り返す。忘れた単語は覚えるまで何度も調べる。英文をスラスラ読めるまで何度も音読する。リスニングは暗唱できるくらい何度も繰り返し聞く。英文を書き写してみる。テスト本番では1問1問一生懸命解く。こうした日々の地道な作業に勝るものはないと思います。そうして愚直に前進していれば、ある日、気が付くと目標を達成しているはずです。

私も、授業にせよ執筆にせよ、1回1回全力で取り組まなければ、と、ストーサー選手の言葉で気持ちが新たになりました。「小さなことからコツコツと」の精神で頑張りたいですね。


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雑談&公開講座のお知らせ
最近、「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」という万城目学さんの小説を続けて読んだのですが、古都を舞台にした奇想天外なストーリー展開の青春小説は、森見登美彦さんの作品にも通じるところがあって、一気読みしてしまいました。ああいう常人には絶対に思いもつかないようなストーリーって、いったいどこから思いつくんでしょうかね。

小説家に限らず、「普通の人にはない発想を形にするスキル」を持っていることがクリエイターの条件だと私は思っています。そういう意味で、私が以前勤務していた玩具業界などは、クリエイターが活躍できる絶好の舞台だと思うのですが、ここ数年は世の中で大ブームを巻き起こすような商品の話を耳にしません。まあ、不況で予算がないとか、インターネットやデジタル機器の出現によって、少々のことでは消費者が驚かなくなってしまったとか、そうした逆風が吹いていることは確かでしょうが、ちょっと寂しいですね。

玩具業界では、過去には、企画が大コケして会社に270億円の損失が出た、とか、モスクワオリンピックのキャラクターの商品化権を取ったら日本がボイコットして会社が倒産したとか、たまごっちを作り過ぎて60億円損失が出たとか、結構豪快な伝説があったのですが、さすがにそういうバクチが打てない時代なんでしょうか。私はそういう「一か八か」って企画、好きなんですけどね(笑) 

ということで、TOEIC部に所属する大学生の恋愛模様を描いた青春小説「TOEICに恋して」とか、2011年3月の幻のTOEICが事件解決につながる「TOEIC殺人事件」とか、TOEICの英文を音読して誰でも簡単に痩せられる「TOEIC音読ダイエット」とか、TOEICで相手との相性や金運がわかる「TOEIC占い」とか、わけの分からん企画が出てくることを期待している今日この頃です。え、そんなのETSの許諾が下りないでしょって? 意外と「面白いね。OKだよ」って軽いノリで言ってくれるかもしれませんよ。

ばかばかしい記事の最後にちゃんとした告知です。ヒロ前田さんと私が、10月から11月にかけて、東京理科大で全7回のTOEIC講座を行います。前田さんが900点突破、私が600点突破対策講座をそれぞれ担当します。講座内容についてはリンク先をご覧の上、ご興味のある方はこちらの一番上からお申し込みください。


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仮説と検証
「先生、この間ENGLISH JOURNAL読んでたら、先生のコラム見つけて爆笑だったんだけど。奥様のヤツ。先生あんなのも書いてるんだね」と授業前の教室で生徒に話しかけられ、答えに窮してしまったTEX加藤です。

夏休みのTOEIC合宿の生徒のコメントも、「K先生、TEXありがとうございました」「K先生とTEXのおかげで楽しかったです」と、ほぼ全員が、後半の5日間を担当した私だけが呼び捨てでしたし、自分の教師としての権威が失墜したことを実感する今日この頃です。え、最初から権威なんてないんじゃないのって。ごもっともでございます。

さて、突然話は変わり、「TOEIC新公式問題集Vol.3」(国際ビジネスコミュニケーション協会)に、

Tex Corporation has managed to do more than just ------- in the market.

の空所に動詞のsurviveを入れさせる品詞問題があります(問題は解答に影響のない範囲で一部簡略化してあります)。

解説を読むと、これはA more than Bの比較の問題で、Aがhas managed to do、Bが has managed to surviveで、has managed toが省略された形、といった説明がされています。この説明を読んだとき、じゃあこの問題が、Tex Corporation did more than just ------- in the market.だった場合、AとBの形を合わせるのなら、surviveがsurvivedになるのかという疑問がふと浮かんだんです。

早速NY TimesのHPで”did more than just”でフレーズ検索してみると、この場合もjustの直後はsurviveと原形で、survivedと過去形にはなっていません。つまり、doであろうがdidであろうがdo/did more than just ------の空所には動詞の原形が入ることになります。

私がここで言いたいのは、たとえばTOEIC新公式問題集に取り組む際、ただ漠然と取り組むのではなく、「これはこうだからこうではないか」と仮説を立て、それを実際に自分で検証する「仮説→検証」というプロセスを繰り返せば、一冊の本からたくさんのことが得られますよ、ということです。

上記の例題でも、「do more than just surviveっていう表現は、どういう意味でどういう場合に使われるのだろう」「Tex is more than just a TOEIC teacher.って表現をどこかで見た気がするけど、いったいどういう意味なんだろう」といった疑問を持って自分で調べれば、どんどん知識が深まっていきます。もちろん、皆さんの目的は「TOEICのスコアアップ」ですから、このthanが何詞だとか、ここのsurviveは原形不定詞ではないのかとか、この文は第何文型なのか、といったマニアックな文法知識は必要ありません(そんなのワシも知らん)。「do/did more than just V原形」や関連表現の用例を調べ、表現をモノにすれば十分です。

「自分で考える」姿勢で是非効率的にスコアアップを目指してください。


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9月TOEIC受験記(番外編)
今回の会場は、明治学院中学。初めての会場なので、ネットで場所をチェックすると、家から歩いて30分程度の距離です。朝起きたら外がかなり暑かったので、電車で行こうかとも思ったのですが、英語を聞きながら歩くのはいいウォームアップになると考え、結局徒歩で向かうことに。

会場近くには、「あいあい中里」という昔ながらの商店街があって、「古書・CD販売 ブッシュマン」という鋭いネーミングセンスのお店や、「バーバーTEX」の2軒隣が「カットKanzaki」なんて光景も目にしたのですが、あれで商売が成り立つんでしょうかね。「TOEIC指導の専門校ブッシュマン」って名前の学校には生徒さん来ないだろうなあとか、「どこでTOEIC習ってるの?」「ブッシュマン」といったシュールなパート2を想像しつつ会場へ。

建物をぱっと見た瞬間、どこか懐かしい雰囲気を感じたのですが、私が生まれる前に設立された中学のようです。木の下駄箱とか懐かしいなあ。

私が受験した部屋は、ごく普通の3年生の教室でした。椅子も机も中学の時に私が使っていたものとそっくりで、壁にはクラスの寄せ書きや写真が入った模造紙が至る所に貼られていて、黒板には「日直」の文字が。なんだか周囲は中学のままで、私だけが年を取ってしまった、そんなちょっとノスタルジックな感覚になりました。毎年留年して今42歳、の中学生がいたら「マカロニほうれん荘」(古い)の世界ですが。ちなみに、会場自体は古かったのですが、CDラジカセを使わず、音源を巨大な業務用のスピーカーにつなぐシステムを使っていて、音響設備は完ぺきでした。家から近いし、また行ってみたい会場です。

今回目新しかった点として、受験のしおりと放送で、以下の告知がありました。

TOEICテストの採点は正解数に基づいて行われます。誤った解答は減点されませんので、答えに迷った場合でもどれか1つにマークすることをお勧めします。特にリーディングセクションにおいては時間配分に注意し、最後の問題まで解答欄にマークするように心がけてください。

この告知の意図は不明ですが、正解数で点数が決まる、ということでしょう。正解数だけではなく、問題の難易度も点数に影響する、という記述をTOEIC対策本で目にすることがありますが、少なくとも、私のブログに寄せていただくAMや、生徒のAMで、同じフォームで受験して正解数が同じなのに点数が全然違う、というケースは見たことがありません(平均スコア周辺で、正答数が1問違いで同じスコアはありえます)。

仮に残り10問で時間が無くなったとして、上記のアドバイスに従って、A子さんは全部B、B子さんは全部Cにマークして、共に3問正解で、正解した問題の難易度に違いがあるのでスコアが変わったらおかしいですよね。また、10問全部勘でBに塗ったか、考えた結果全部Bになったのかは見た目で判別不能なので、塗り絵で正解しても採点に影響しないでしょう。

なので、問題の難易度はスコアには関係ない、正答数のみでスコアは決まる、というのが現時点での私の考えです。この点に関しては、ヒロ前田さんが長年実験されていますね。あ、それとも運営委員会に聞いた方が早いかな。一度警告を受けた身なので、変に波風は立てたくないしなあ(←保身に走る中年男)。

あるTOEIC対策本が、出版社HPやオンライン書店から突然消えたとの情報。「クロ」と判定されたのでしょう。私のいたおもちゃ業界なんて「パクってなんぼ」の世界でしたし、どんな業界でも似たような商品ってありますが、超えてはいけない一線ってありますよね。
ワシも気つけんとなあ。


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9月TOEIC感想
受験された皆さん、出来はいかがだったでしょうか。私は4HIC13でした。

今回初めて明治学院中学で受験したのですが、壁に「体育祭優勝目指すぞ!」「このクラス最高!」といった張り紙がしてあったり、黒板に「日直」などと書かれていて、気分だけは中学時代にタイムスリップした感じでした。

今回は、パート7がかなり厳しかったですね。私はいつも15-20程度時間が余るのですが、今回は8分しか余りませんでした。SPが最初から読ませる問題が続き、のんびり解いていたら、途中でペースが遅いことに気づき、ギアを入れ替えて何とか乗り切りました。特に高得点を目指す方は、パート7対策で長めの英文を読む練習が必要となりそうです。

以下、パート別の個人的な感想です。

パート1:やや難(1問目でいきなりbe about to doが出るなど、楽勝の問題はもはや出ません)
パート2:やや易(今回は易しめだった印象です。特に前半はストレートな答えが多かったですね)
パート3:やや易~普通(標準レベルだったと思います)
パート4:やや易~普通(標準レベルだったと思います)
リスニングはここ数回の中では最も易しい印象を受けました。

パート5:やや易(特に文法問題は難問が少なかったと思います)
パート6:普通(標準レベルだったと思います)
パート7:難(問題内容の難しさではなく、処理しなければいけない英文の量が多かったと思います)

パート5・6は比較的楽にクリアできたのですが、パート7の量は鬼ですね。文書の内容自体もかなりビジネス色が濃く、学生さんには厳しい内容だったと思います。

なお、今日のTOEICについてのご質問等がある方は、是非以下の番組にお寄せください。私は出演しませんが、エキスパートの方が出演されます。

Terry's TOEIC Talk September 2011

Date: September 11th
Time: 6 p.m.-9 p.m.
Host: Terry
Guest: HUMMER、Sam
Skype guests: あ~る、みかん星人、Tom

放送用URL:
http://std2.ladio.net:8180/TBR.m3u     ↑
放送時間にアクセスすると聞けます。   

BBS:
質問受付用スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/9131/1315323209/
ではでは、受験された方、お疲れさまでした。結果を楽しみに待ちましょう。


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第165回TOEIC神社
「この1球に命を懸ける」

大学時代のテニスの公式戦で、ある京大の選手がポイント間に叫んでいた言葉です。彼がポイントを失うたびに、周囲の選手からは、「あいつ、さっきから何回死んどんねん」などといった言葉も聞かれましたが、その闘志のすごさは今でも私の記憶に残っています。きっとあの選手はどんな仕事に就いても成功したでしょう。

「この1問に命を懸ける」
というのは大げさですが、次のTOEICが受けられるという保証はどこにもないわけですから、明日のTOEICが人生最後のTOEICだと思うくらいの気合で受験したいですね。

そんな皆さんの、明日のTOEICにかける思いを、以下のテンプレートを使って示していただけるとありがたいです。

【お名前】
【今回の目標スコア】
【過去最高点】
【コメント】

記入例
【お名前】 TOEIC花子
【今回の目標スコア】 600
【過去最高点】 550
【コメント】 進級のために600取ります!

上記のようなコメントを書いた後、ベストスコア祈願のクリックを、それぞれの思いを込めた気合の掛け声と共に下記バナーにてお願いします。皆さんのスコアアップと、私のブログランキングアップ(笑)の一挙両得をせこく狙っています。クリックとともにお寺の鐘の音が鳴るような技術は持ち合わせておりませんので、それぞれの頭の中でイメージしてください。では、皆さんのご健闘をお祈りしております!


↓ベストスコアを祈願するTOEIC神社です。祈願の鐘を鳴らしてください。
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9月公開テスト直前対策
竹内まりやのベストアルバムを聴きながらブログ記事をUPする中年TOEIC講師TEX加藤です。竹内さんの歌って、ポジティブな歌詞が多くて元気が出るんですよね。「あしたーが待ってるーから、うしろーは振り向かなーいーわー」などと思わずPCの前で口ずさんでしまいます(←怖い)。

さて、いよいよ9月の公開テストが近づいてまいりましたので、不肖私TEX加藤が厳選した以下の5問にチャレンジしてみてください。

1. The toy manufacturer announced today that after the major recall due to poor adhesives, new deliveries would begin to reach stores ------- October.
(A) as early as (B) at an early (C) if early (D) the earliest

2. Most people on the ------- of the investigation were of the opinion that the pilot intended to attempt a belly landing.
(A) vision (B) scene (C) outlook (D) appearance

3. Tex Kato was not able to attend the welcoming luncheon for Ms. Kanzaki because he had a ------- business meeting with a client.
(A) probable (B) sarcastic (C) crucial (D) dedicated

4. Since Tex Kato joined the staff, the marketing team ------- for its excellent results.
(A) praised (B) has praised (C) praising (D) has been praised

5. All Texspirit Cosmetics products are ------- priced, ranging from $5 to $99.
(A) highly (B) importantly (C) affordably (D) lately



<一行解説と正解>
1. 正解(A)
as early as Octoberで、「早ければ10月」の意味です。(D)は、in October at the earliestとすれば同じ意味を表すことができます。

2. 正解(B)
scene of~で「~の場所」の意味です。「調査の場所にいたほとんどの人は、パイロットが胴体着陸を試みようとしたという意見だった」が文意です。(A)は「視力」や「考え方」、(C)は「見晴らし」や「見通し」、(D)は「外見」という意味です。

3. 正解(C)
crucialは、extremely important「超重要」「まじ重要」の意味です。

4. 正解(D)
praise「ほめる」は他動詞なので、能動態の場合、Tex praised his students.のように必ず目的語が必要です。ここでは後ろに目的語がないので、目的語が前に出た受動態を選べばOKです。

5. 正解(C)
affordably pricedで、「手ごろなお値段の」の意味です。highlyはveryの意味で、「高い」の意味ではありません。high-pricedとlyを取れば「高価な」の意味を示すことができます。

いかがだったでしょうか。間違えた方はしっかり本番に向けて復習しておいてくださいね。
以上、久しぶりに練習問題をUPしてみました。


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桁を変える
一部の書店ではすでに特急シリーズの新刊3冊が並んでいるようですね。普通のTOEIC対策本ではないので、読者の皆様の感想が楽しみです。

さて、一昨日、問題再構築についての記事を書きましたが、「過去問のストックが1000問を超えた」と、「過去問のストックが100問を超えた」って、聞いた瞬間のインパクトが違いませんか? 桁が変わると印象がずいぶん違いますよね。

私が企画の仕事の時も常に意識していたのは、この「桁を変える」ということです。たとえば、家庭用プラネタリウムの企画で最もこだわったことの一つは投影される星数です。企画当時、科学館のプラネタリウムが投影する星数は、3000~8000個でした。肉眼で見える星の数は、6等星までの約8000個、そのうち実際に見えるのは約3000個とされていますから、肉眼で見える範囲の星数は十分再現しているわけです。

で、ここで、家庭用プラネタリウムの星数を、消費者に強いインパクトを与えるにはどうすればいいかと考えます。お客様は、「家庭用プラネタリウム」って聞くと、普通は、科学館のプラネタリウムより少ない星数を想定しますよね。「おもちゃだからまあこの程度だろう」という常識で考えますから。実際、それまで販売されていた「ピンホール式」と呼ばれるおもちゃのプラネタリウムの星数は数百個でした。

では、この数を、科学館と同じ数千個単位にしたらどうでしょう。「へぇ。科学館と同じ数の星が家で見られるんだあ」と少しインパクトが出ますよね。でも、これってまだ常識の範囲内だと思うんです。なので、桁を変えて、「科学館を超える1万個の星数を実現」とすれば、お客様の想像の範囲を超えて、「すごい」「欲しい」というインパクトが生まれます。「肉眼で見えない星まで再現しても意味がないんじゃないの」と常識的に考えてはいけません。そこを突き抜けないとヒット商品は生まれませんから。

TOEICの世界でも、「TOEICを10回受けたことがあるんです」って聞くと、「へぇー結構受けてるんですね」といった程度の印象ですが、「TOEIC100回受けました」というキム・デギュンさんのレベルになれば、出版社から声がかかります。「公式問題集を10回音読した」と「公式問題集を100回音読した」では、学習効果が全然違うでしょう。

仕事や勉強の壁を突き破るには、この「桁を変える」の発想が有効な場合もあるのではと思います。え、じゃあTOEICで100回連続990点取ってくださいって? そ、それはさすがに難しいので、「二人合わせてTOEIC受験回数100回超の著者」で許してください(100回のほとんどが神崎さんだけど)。


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読解特急3
今日の昼間、書店に行ってきましたが、まだ特急シリーズ新刊は並んでいませんね、って明後日発売だから当たり前か。さて、今回の「読解特急3」について、著者二人のインタビューを独占入手しましたので、以下でご紹介します(前書きを編集しただけという噂もありますが)。

T:前作の発売後、「最近パート7が難しくなったので、上級者向けのトレーニング本を出して欲しい」という声を数多くいただきました。

神:ここ最近、公開テストのパート7では、本文を部分的に検索すれば解けるタイプの問題が減り、文書の広い範囲を読んで内容を理解しないと解けないタイプの問題が増えています。このような最新の難化傾向に対応できるよう、長めの記事問題(article)ばかりを20セット集めたのが本書です。

T:公開テストで出題されるシングルパッセージ(1つの文書を読んで解くタイプの問題)で最も長いものは、約300ワードですが、本書に掲載されている1つ1つの文書は、それよりも少し長い350ワード程度の長さです。しかも、メールや手紙と比べて苦手としている受験者が多い記事問題ばかりですからね。TOEIC 本番を意識した高地トレーニングと言えるでしょう。ところで、今回の「読解3」は、神崎さんのアイディアからスタートしましたよね。

神:はい。冒頭でも触れましたが、コンセプトは「高地トレーニング」です。本番より負荷の高い状態でトレーニングをして、本番を楽に乗り切ろう! ということです。そのコンセプトに基づいて、それぞれの文書の長さを約350ワードに、1題あたりの設問数も本番のTOEICで最大の5問で揃えたんです。

T:パート7では、「記事」以外に、「メール」や「手紙」といったタイプの文書も出題されますが、どうして全ての文書を「記事」にしようと考えたんですか?

神:その理由は2つあります。一つは、「メール」や「手紙」には「配送遅れのお知らせ」「求人への応募」「ホテルからの予約確認」といった定型パターンがあって、内容も親しみやすいものが多く、苦手にしている受験者が比較的少ないことです。

T:負荷が低くて高地トレーニングには不向きだ、ということですね。

神:はい。もう一つは、「メール」や「手紙」などのTOEICで使われるビジネス系の文書は、単純に内容がつまらないということです。ワンパターンなので、学習意欲をそそられませんし、どの対策書を読んでも同じような文書ばかりで、特に上級者は食傷気味だと思うんです。そんな中、TOEICの中でも「記事」は、けっこう読み応えがあります。わりと面白いんですよ。

T:単に自分が記事を読むのが好きだから、って気もしますが(笑)。もう1点。今回の文書はすべて、本番のTOEICとは違って、実際に存在する会社や人物を取り上げていますよね。「テキサスにある幽霊レストラン」のような、ビジネス以外のトピックの記事もあります。これはどうしてですか?

神:「 事実は小説より奇なり」と言いますが、事実のほうが読んでいて楽しいですよね。TOEICでは、試験の公平性の観点から、実在する人物や会社は登場しません。英語力以外の知識の有無がスコアに影響してしまいますからね。ですから、当然、読む側としても内容に興味や親しみが持てないわけです。

T:すべて架空のお話ですからね。

神:そうです。今回は、内容を面白くするために、「TOEICには実在の人物や企業名は出ない」「ビジネス以外のトピックは出ない」ということは承知の上で、事実に基づいたさまざまなトピックの「記事」を制作しました。読者の皆さんも読んでいて、思わず「へぇーボタン」を押したくなるはずです。

T:「 へぇーボタン」 って、古すぎですよ。とはいえ、設問はTOEIC形式ですし、記事には頻出単語が盛り込まれています。

神:あくまでTOEIC対策書ですからね。そこは外していませんから、ご安心を。もちろん、音声もついています!

以上、著者二人の白々しい掛け合いで本の内容はお分かりになったでしょうか。この本が、皆様の英文記事への抵抗感を減らし、本番で記事問題を見た瞬間の「うっ」という嫌な気分を少しでも和らげることができればいいなと、著者の一人として願っております。


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問題再構築
神田外語学院の2学期の授業はスタートしましたが、明海大学の授業が19日からなので、休みを利用して2学期の小テストづくりやデータ・書類整理に励んでいるTEX加藤です。先週末は、エッセンスの授業準備の合間に、過去に受験したパート5のリサイクル問題を色分けして整理するという超マニアックな作業を行いました。

私はこの3年間に、TOEICを35回(公開25回、IP10回)受験し、家に帰ってから、思い出した問題をエクセルに打ち込むという作業を続けています。こうして改めて整理してみると、たとえば、パート5はすべての回で9割以上の正解がデータとして残っているので、単純計算すると、40×35×0.9=1260問になります。

「どうやって答えを覚えているんですか」というご質問をたまに受けるのですが、特に秘密のノウハウはありません。作業の流れとしては、まず、試験中、全文読んで解答することでストーリーを大まかに頭に入れます。そうして、試験終了時間の15~20分前に解答を終え、残り時間で見直し作業をしつつ答えを覚えます(というか必死に覚えようとします)。

試験後は、駅まで歩きながら答えをノートに書き出し、帰りの車内でも思い出し作業を行います。この時点で毎回パート5であれば7~8割程度は思い出します。そうして帰宅後に、家にあるTOEICの参考書やネットの情報、自作の過去問リストを参考にして作業を続け、最終的には40問中36~40問の答えを再構築します。

正直、試験で疲れた後にはあまりやりたくない作業ですが、試験後のルーティンワークにして、何とか続けてきました。問題再構築に何より大切なのは、「覚えるぞ」「思い出すぞ」という試験の前後の気合です。「試験も終わったし、ぱぁーっと行くか」って気持ちになると、絶対に思い出すことはできません(その方が健全ですけどね)。

ちなみに、以前は正解をまとめたものをブログで解答速報として公開していたのですが、ある日運営委員会様からオレンジ色の封筒(レア物)に入った「試験規約並びに著作権違反だからやめてね。これ以上続けるともうあなたの好きなTOEICが受けられなくなるわよ」というお手紙が届いたので、それ以降は個人的な作業にとどめています。

最後に新刊情報(発売未定)です。
「TOEICテスト オニたん」(TEX加藤著・民明書房)
TOEICを毎回受験し、9割以上の問題を覚えているという「問題再構築の鬼」の著者が、受験時に鬼の形相で覚えた実際に出題された単語に、公式問題集のデータベースを加え、鬼例文にまとめあげた受験者にとっては「鬼に金棒」の一冊。レベル別に、赤鬼・青鬼・子鬼の3段階に分かれている。

え、こんな出る予定もない架空本の話じゃなくて、「読解特急3」のことを書けって? そ、そうですね。もう明後日発売だもんなあ・・・


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