FC2ブログ
スクール・ウォーズ
私が高校生の時、ブームになった学園ドラマです。「プロジェクトX」でも取り上げられたのでご存じの方も多いかと思いますが、このドラマのモデルとなった高校は今やラグビーの名門校となった京都の伏見工業で、顧問の先生の名前は山口良治さんです。

ブックオフで持ち込んだ本の精算を待っていたら、「気づかせて動かす(山口良治・平尾誠二著/PHP文庫)という本が目に留まったので、さっそく読んだのですが、電車の中でこの本を読むとまずいですね。泣きそうになって思わずページを閉じてしまいました。

元ラグビー日本代表の山口先生が、赴任初日、期待に胸を膨らませて登校すると、そこで待っていたのは、アロハシャツを着てサングラスをかけた生徒たちがバイクで校内を走り回り、ラグビー部の部室は落書きだらけでたばこの吸い殻が散乱しているという現実でした。当時は校内暴力の嵐が全国で吹き荒れていて、山口先生が勤務することになった伏見工業は、「バイクの事故件数だけが県内一」という荒れ果てた学校だったんです。

「自分の青春をかけたラグビーを通じて、何年かかっても熱い感動を与えるぞ!」と誓ってラグビー部の顧問になった山口先生は、やる気が全くなかったラグビー部員を鉄拳制裁で指導して、県大会に出場させます。ところが、対戦相手は全国準優勝の花園高校で、当然試合は一方的な展開になり、112-0というスコアで伏見工業は惨敗します。

試合後も、まったく悔しそうな顔をせず、負けて当たり前の顔をしている選手たちを見て、山口先生は、「同じ高校生と同じ条件で試合をして、112対0で負けた。おまえたちは悔しくないのか、それでも男か」と泣き叫びます。すると、キャプテンだった子が座り込んで震えだし、グラウンドを叩きながら、「悔しいー! ちきしょう!」って叫ぶんです。

他の選手にも、「おまえはどうだ、おまえはどうだ」と聞いていくと、それまで悔しくて泣いたことなんてなかった生徒が全員「悔しい」「勝ちたいです」って泣きながら叫びます。その後、ドラマでも名場面でしたが、山口先生は、選手を並ばせて、「おまえたちを男にしてやる。歯を食いしばれ」って言って全員を殴り飛ばします。「この悔しい気持ちを忘れなかったら絶対に勝てる」と涙ながらに言いながら。

その一年後、伏見工業は、県大会の決勝戦で花園高校と再び試合をすることになります。選手たちは、一年前の悔しさと、「勝ちたい」という気持ちだけで、雨のグラウンドで泥だらけになりながら、ひたむきにプレーして、18-12で勝つんです。試合終了の瞬間、グラウンドの中で全員が抱き合って涙したそうですが、本当に奇跡ですよね。それまでの10年間、県内無敗だった花園高校に、1年前に112-0で負けた高校が勝つなんて。ちなみにその試合をたまたま観戦していたのが、当時中学生で、5年後に伏見工業を日本一に導いた平尾誠二さんで、それまで花園高校に進学しようと思っていたのが、試合を見て伏見工業のプレーに感動するわけです。ドラマでもこんな展開ないですよね。

山口先生はこの本の中でこうおっしゃっています。

やっぱり、想わないことは実現しない。想い描いて、はじめてそこに近づけるんだ。悔しさを感じる力が強ければ、絶対に自分たちを変えていけるんだよ。

教師として学ぶ点が多々あるだけでなく、読んでいてとにかく元気が出る一冊でした。連日の震災の報道で気持ちもつい沈みがちになりますが、「やるぞ」っていう気持ちにさせてくれたこの本との出会いに感謝です。


参考にして頂けた部分がありましたら、下のバナーをクリック頂けると嬉しいです。

banner2.gif  
Copyright © TOEICオタクのブログ. all rights reserved.