指導の現場から
大学での授業がスタートし、なかなかブログの更新の時間が取れず、ご無沙汰してしまいました。明海大学では進級条件、神田外語学院では他大への編入あるいは就職条件と、TOEICがともに重要な位置を占めているのですが、どちらもこの数か月が正念場です。私もできるかぎりのことをしたいなと思っています。

TOEICを実際に学生に教える立場になってもうすぐ半年ですが、現場に立ってみて、初めて見えることがたくさんあります。TOEICで200点台、300点台の子たちがどういうレベルなのかは、実際に教えてみないとわかりませんね。つい先日も明海大学の授業でこういう会話がありました。品詞の基本問題を解く演習での話です。

This is a ------- impossible task.
(A) near
(B) nears
(C) nearly
(D) nearness

この前段階として、それぞれの品詞の役割や、副詞からlyを取ったら形容詞、といった基本的な品詞の見分け方の話はしてあります。

私「空所のうしろにimpossibleってあるけど、これは何詞だろう? なんとかbleで終わってるよ」
生徒「形容詞!」
私「お、いいね。そうだね。不可能な、って意味の形容詞だね。じゃあ、形容詞の前は何詞だっけ? Tex is a very nice teacher.のveryは何詞だっけ?」
生徒「副詞!」
私「お、ちゃんと覚えてたね。そう。名詞以外を説明するのは副詞の役割だから、形容詞の前に置いて形容詞を説明するのは副詞。空所に入るのは副詞だね。それじゃあ、この中で副詞はどれだ?」
生徒「lyがついてるから(C)!」
私「おおっ。正解だ! なかなかやるね。基本がわかってきたぞ。nearlyは、ほとんど、って意味の副詞だから、ほとんど不可能な、という意味だね。何かこの問題で質問のある人?」
生徒「先生、(B)は何詞ですか?」
私「何詞だと思う?」
生徒「形容詞かな」
私「なんでそう思った?」
生徒「副詞からlyを取ったら形容詞だから(A)が形容詞で、それにsがついてるんだと思います」
私「実は、形容詞にはsはつかないんだ。sがつくのは、三単現のsの動詞と、複数形のsの名詞だよ。ちょっと難しいんだけど、nearは「近づく」って意味の動詞でも使われます。The ship is nearing the harbor.だったら、船が港に近づいている、という意味です。だからこのBは、三単現のsがついている動詞です。いい質問だったね」
生徒「そうなのかあ」

文面にするとほのぼの感があって、教室でも笑いはありましたが、実際問題として、生徒は3月までに500点を取らなければいけないので、基本的な品詞問題だけはある程度解けるレベルまで引き上げてあげないといけません。野球の守備に例えると、まずは腰を落として構えさせて、そこにボールを手で転がして捕る練習をして、最終的には正面の普通の打球を捕れるレベルにまでしてあげないといけません。

市販の参考書や中級レベル以上のクラスでは見えない世界、試験技術以前の世界を生徒と共有し、成長を実感できるのは私にとっても本当に貴重な体験です。私も生徒と共に成長していきたいですね。


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自分の感受性くらい
久保田利伸の「Missing」のランキング急上昇のニュースに懐かしさがこみ上げるアラフォー世代、TEX加藤です。

いや、このyoutubeの動画見たら泣けますね。大学時代の懐かしい日々が一瞬にしてよみがえります。昨日の「シケタン」といい、懐かしいモノが次々と復活して嬉しい限りです。

懐かしいといえば、詩心など微塵もない私が、以前とても感動した詩があって、今日書店で文庫化されているのを見つけて思わず購入してしまいました。

『茨木のり子集 言の葉 2』(ちくま文庫)から、その詩をご紹介します。


自分の感受性くらい

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮しのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ


この本の中には、詩以外のエッセイも収められているのですが、茨木さんが50歳を過ぎて習い始めた韓国語で、熱意あふれる素晴らしい先生との出会いがあり、それがその後の韓国語学習熱を保ち続ける原動力になったことが綴られています。そういう先生になりたいものですね。

最後にセミナーのご案内を。

特急シリーズの共著者の神崎さんが、9月20日(月・祝)と23日(木・祝)の2日間、エッセンスでセミナーを開かれます。詳細はこちらをご覧ください。「ミスターTOEIC」のレッスンには、スコアアップ以外に癒し効果があるとの噂も。この写真の微笑からもその一端がうかがえますね。

来週から明海大学の後期の授業がスタートします。皆さんもご存じかと思いますが、私が担当しているHT学部は、来年の3月までに、1年生はTOEIC500、2年生は600が取れないと、進級できません。この点数は、英語が苦手な生徒にとってはかなり高いハードルです。200点台、300点台からスタートした生徒たちは、どのように成長し、この目標をクリアしていくのでしょうか。この先にはきっとさまざまなドラマが待ち受けていると思います。一人でも多くの生徒がハッピーエンドの主人公になれるよう、私も全力投球で臨みます。


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試験に出る英単語
今、アマゾンの全書籍の中で、この24時間の売り上げ第一位の商品は、なんと、

試験に出る英単語(森一郎著 青春出版社)

です。

見間違いではなく、これはあの『シケタン』ではありませんか。我々アラフォー世代にとっては、まさに受験参考書のバイブルで、懐かしすぎます。この本のタイトル見るだけで受験時代がよみがえる方も多いのではないでしょうか。

いまだに、この本の1番目に登場する単語intellect(知性)をはっきり覚えている方が、全国で推定数百万人、タイトルを目にしただけで甘酸っぱい思い出がよみがえり、涙しそうになる方も数万人はいるものと思われます(TEX加藤脳内調べ)。

今回急に売り上げが伸びたのは、朝の情報番組で紹介されたのが直接的な原因のようです。青春の記念に懐かしくなって買っている40代、50代の方も多いのではないでしょうか。この本をテーマにすれば、きっと家族や友人の間でも会話が弾むでしょうね。受験参考書でそういう本って他にはまずありえないでしょう。それだけすごい本です。

私の受験生時代は、とにかくまずは『シケタン』を覚えることが皆の共通の儀式になっていて、競い合って覚えようとしたものです。私は、受験生時代の英単語本は例外なくすべて途中で挫折したので、クラスメートの長原君に、「おい、加藤、お前何番まで覚えた? 何だ、まだそんなとこか。俺は600まで覚えたよ。580は○○」などと毎週自慢されていました。20年以上たっても長原君の名前を覚えているぐらいですから、『シケタン』の力恐るべしです。ちなみに、長原君の英語の成績がそれほどでもなかったのは、『シケタン』の単語の番号を覚えるのに貴重な学習時間を割くという罠にはまっていたからかもしれません。

高校時代は、試験によく出る単語を集めた本としての認識しかなかったこの『シケタン』ですが、社会人になって、企画の仕事に携わるようになってから、その偉大さに気づきました。まず、1500万部も売れる本ってありえないですよね。マンガやシリーズものを除く単行本としては、おそらく日本で一番売れた本です。そして、その売り上げの原動力となったのが、著者である日比谷高校教諭の森一郎さんの斬新な発想と驚異的な努力です。

それまでの英単語集は、アルファベット順に、米国の新聞等でよく使われる単語が掲載されていたんですね。ところが、『シケタン』は、この常識を打ち破り、大学の試験によく出る単語を自力で収集し、さらにそれを頻度順に掲載したわけです。

著者の森先生の言葉によれば、「明治35年以降、大正時代を経て 昭和50年の現在に至る約 70 年間の新制大学・旧制大学・旧制高等学校・旧制高等専門学校の入学試験問題を手元に揃え、十数年間にわたって独自の方法で分析調査し整理した結果でき上がったもの」だったわけです。

当然当時はPCなどという便利なものはありませんから、すべて森先生が手作業でこのデータ分析を行ったことになります。気が遠くなる作業ですよね。こうした森先生の尋常ではない努力の支えとなったのは、自らの教え子である受験生への愛情だったのではないかと思うのです。その強い思いがあったからこそ、それまでに類を見ない画期的な大ベストセラーが生まれたのでしょう。

なんだかこの記事を書いていて、『シケタン』を買いたくなってきました。今なら何個ぐらい言えるでしょうかね。長原君に勝てるかなあ。


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人の心をひらく技術
「人の心をひらく技術」(小松成美著 メディアファクトリー)を読みました。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、著者はノンフィクションライターで、サッカーの中田選手、イチロー選手、歌舞伎の中村勘三郎さん、歌手のYOSHIKIさんといった方々に行ったインタビューをまとめた本をこれまでに出版していらっしゃいます。

私も中田選手やイチロー選手の本は読んだことがあって、「インタビューを受ける機会が少ない中田選手やイチロー選手にインタビューを行なって、それを本にするなんて、この小松さんという女性はいったいどういう人なんだろう」って以前から興味があったんです。ですので、店頭にこの本が並んでいるのを見つけて、すぐに購入して一気に読みました

この本を読んで初めて知ったのですが、小松さんは、20歳で広告代理店に就職したものの、3年で辞め、その後自分探しの空白期間があり、27歳の時にライターになることを志したのだそうです。もちろん、ライターとしての経験もなく、ゼロからのスタートです。

その後、ライターとしての仕事を得て、現在に至るまでの話に興味がある方は、是非本をご一読ください。やっぱり大切なのは情熱だなあってきっと思いますよ。

この本の中では、小松さんがインタビューを行う際に心がけていらっしゃるポイントが語られていて、コミュニケーションがあまり得意ではない私にとっては参考になる部分が多々ありました。中でも、すごく印象に残ったのが以下の一節です。

人間関係にはさまざまなタイプ、レベルがあります。そのレベルそれぞれに、素晴らしいコミュニケーションが存在するのです。そのことを忘れないでください。深刻な話をしていないからといって、それを軽薄なコミュニケーションだと勘違いしないでください。

(中略)素晴らしい人間関係において重要なのは、「テーマ」を共有することです。

(中略)お互いがつながるテーマを共有することは、「互いを結ぶ絆」「心の通いあい」を実感することにつながります。


私にとっては、「英語学習」や「TOEIC」が生徒とつながるために共有できるテーマです。そこを深めることが、生徒との人間関係を向上させることに不可欠なのだろうとこの部分を読んで気づかされました。逆に、そこさえしっかりしていれば、特にプライベートな話をせずとも、十分に生徒とコミュニケーションが取れていることになるのだと思います。だからこそ、TOEICには、プロとして真剣に取り組まなければいけません。それが生徒と自分をつなぐ絆だと思えば、手を抜くことはできませんよね。

人とのコミュニケーションや人間関係について、気づきをもらえる一冊でした。


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TOEIC備忘録
今回のTOEICは、リスニングは微妙なのがパート4で1問あった(何だったか忘れた)が、残りはおそらくすべて正解できたと思う。パート2で、前半からひねった応答が出てくるようになったのがここ数回の傾向。以前は、前半の11-25は、Whenに対して時間、Whereに対して場所といった形の単純な応答が多く、26-40でひねった応答が続く、といった流れが普通だったのに、ここ数回は前半から、「このスープいい香りだね」「きっと美味しいに違いないわ」といった、会話力を問う問題が登場するようになった。

前回のAMを見る限り、パート1・2の直接的な答えとひねった答えの配分は変わっていないが、パート2の序盤の難度が上がると、受験者に与える精神的な負担が強くなるので、厳しい試験になると思う。「あれ、今の答え何?」「やばい、全然わかんない」などと焦ってしまうと、次の問題への影響が出て、パート2特有の「雪崩現象」で実力を出し切れないケースがあるからだ。後半にも簡単な問題があるので、分からない問題があっても、焦らないよう気持ちを切り替えることが大事だと思う。

リーディングは、3-4問確信をもって答えを選べない問題があり、ケアレスミスもあったので、495は難しいかもしれない。あきまへんなあ。普段はそういう問題はあっても1-2問なのだけど、それだけ難易度が高かったということだろう。リーディングパートは、通常、3問以上ミスすると495は取れないが、例外的に、2008年11月の公開テストで、97問正解までが495という回があった。その回で私は5問ミスしたが、今回は、それ以来の難しさだったように思う。

ただし、その時と異なるのは、今は教える立場にあるということ。まあ人間だから当然ミスもあるし、英語力も他の先生方と比べてまだまだ低いので、間違えるのは仕方がないが、それでも、教える仕事をしている以上は、今回のような難度の試験でも、確信をもって全問解答し、余裕をもって495が取れるようになりたいと思う。そういう先生は全国にたくさんいると思うから。

試験で間違えて悔しく感じたり、そこから何か学びを得ようとする気持ちが無くなってしまったら、進歩がない。そういう意味で、今回の試験は自分にとってすごく得るものが大きかった。もっともっと英語力を鍛えて、どんな問題が来ても対応できるようになりたい。仕事の隙間時間に、洋書を読んだり、生の英語を聞いたりして、英語学習をちょっとずつでも継続し、英語学習者としての自分自身を成長させねばと感じさせられるTOEICだった。


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第157回TOEIC感想
私のフォームは4GIC19でした。ETSの中の人に警告を受けた身なので、詳しくは書けませんが、これまでの出題パターンから大きな変化が見られた回でしたね。パート1の写真を10枚見た瞬間に、「え?」とちょっと衝撃を受けました。

以下個人的な感想ですが、少なくとも今年のTOEICの中では最も難易度が高い回だったと思います。特にリーディングパートは厳しかったですね。いつもは最後まで終わるのに、今回は終わらなかった方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。

パート1:やや難(超難問はありませんでしたが、厳しい問題が続きました)
パート2:難(ひねった問題が多かった印象です。初中級者には相当厳しかったでしょう)
パート3:普通(ここは標準レベルの問題だったと思います)
パート4:やや難(ちょっと状況がつかみづらい問題が数問ありました)

パート5:やや難(即答すると間違えそうな文法問題が多かった印象です。構文を見抜く力が問われました)
パート6:普通(ここは普通でしたね。少し易しめだったかもしれません)
パート7:難(前半の問題は比較的易しかったのですが、途中から急に難易度が上がりました。SPの最後の2文書や、DPの最後のセットはかなり難しかったですね。非常に厳しかったと思います)


感想として、パート1・2・7の難化傾向がますます顕著になった印象です。特に、パート7は部分読みで溶ける問題が少なくなり、しっかり読まないと解けない問題が増えています。しっかりした読解力がないと、高得点を取るのが難しくなりつつあると思います。

ではでは、受験された方、お疲れさまでした。結果を楽しみに待ちましょう。


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第157回TOEIC神社
か、完璧に建立を忘れていました。神社の存在意義が疑われる今日この頃ですが、9月の試験にかける皆さんの気合を、以下のテンプレートを使って示して頂けるとありがたいです。猛暑などどこ吹く風で、涼しげなほほえみを浮かべつつ、ベストスコアを目指しましょう!

【お名前】
【今回の目標スコア】
【過去最高点】
【コメント】

記入例
【お名前】 TOEIC花子
【今回の目標スコア】 500
【過去最高点】 450
【コメント】 今回は600取って、就活頑張ります!

上記のようなコメントを書いた後、ベストスコア祈願のクリックを、それぞれの思いを込めた気合の掛け声と共に下記バナーにてお願いします。皆さんのスコアアップと、私のブログランキングアップ(笑)の一挙両得をせこく狙っています。クリックとともにお寺の鐘の音が鳴るような技術は持ち合わせておりませんので、それぞれの頭の中でイメージしてください。では、皆さんのご健闘をお祈りしております!


↓ベストスコアを祈願するTOEIC神社です。祈願の鐘を鳴らしてください。
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特急シリーズ第二弾発売!
今日は新著のお知らせです。

特急シリーズ第二弾が9/17に発売となります。来週中には店頭に並ぶかと思いますので、ご興味のある方は是非手にとってご覧ください。

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おかげさまで前著の特急シリーズは、皆さんのご支持を頂き、3冊ともそれぞれすでに2万部も売れたとのことです。この場を借りまして、読者の皆様に御礼申し上げます。本当にありがとうございます。

今回の読解2は、TOEICの最新の傾向を反映し、「スピード強化」に絞ってトレーニングできるような内容になっています。ここ最近のパート7は、問題を解くために読まなければいけない範囲が増えていますよね。文書のほんの一部だけ読めば解けるような問題が減っています。正確かつスピーディーに本文を読む力が求められる傾向にあることは間違いないでしょう。

具体的には、1分間で読める語数(WPM=Word Per Minute)が少なくとも150以上ないと、全文読んで時間内に解き終えることはできません。初中級レベルなら、まずはそこを一つの到達点としてトレーニングに励まれるとよいと思います。上級者なら、本番で余裕を持って解き終え、見直しできるレベルの数字(180以上)を目指したいところです。

とはいえ、普段、なかなか自分のWPMを測定する機会はありません。具体的な数字で把握していらっしゃる読者は少ないのではないでしょうか。そこで、今回の読解2では、150WPMを目標としてトレーニングできるよう、すべての文書を、長さ150語前後、問題数各3問のシングルパッセージ(SP)にフォーマットを統一しました。換算表とグラフも添付し、「進歩の軌跡」を記録できるようになっています。

え、ダブルパッセージ(DP)がないの、と思われるかもしれませんが、SPが読めればDPも読めます。縦にSPが二つ並んでいるだけですから。SPはすらすら読めるけど、DPは全然読めないということはありえません。大切なのは問題形式ではなく読解力です。今回はトレーニング本なので、模試もありません。

また、前著で頂いた読者からの要望を反映し、語注が充実しているのも今回の大きな特徴です。「語注の鬼」の神崎さんが目の下にクマを作りながら精魂込めて練り上げ、単語本レベルの詳しさに仕上がっています。WPMの換算表を作ったもの神崎さんですし、私は掛け合いにしょうもないギャグを入れるのを手伝ったぐらいで、共著者の仕事配分の不公平さが浮き彫りになったのも今回の本の特徴です(あわわ)。

シリーズ他の2冊には目を通していませんが、チームTBRが作ったのですから、きっと前著に劣らぬ内容になっていることでしょう。こちらにもご期待ください。

え、来週発売だと今週末の9月の試験に間に合わないんだけど、って? これは、本番前は新しい本には手を付けず、これまで取り組んだ教材の復習に時間を割いていただきたいという作者の思いから、あえて発売日を公開試験後に設定したのであります。は、発売遅れじゃないんだからね(今の若者風に) 

どうか温かい目で特急シリーズを今後も見守っていただけますようお願いいたします。


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昨日は、午前中神田外語学院で2クラス授業を終え、同じく午前中授業のあった神崎さんと近くの食堂でさんま焼き定食を食べながら雑談。会社員時代は、普通に毎日同僚とランチを食べていましたが、その時のことをちょっと思い出してしまいました。こういうリラックスできる時間って貴重ですよね。

昼食後、学校の講師室に戻り、授業後の資料の整理や、次の授業の準備をしていたら、「失礼します」という声が入口でして、見ると、私が授業を担当している2年生のMさんです。「何か質問かな」と思っていたら、「先生、やりました。TOEIC上がりました」と、嬉しいスコアアップの報告でした。

彼女のスコアは、4月の時点では520でしたが、今回のIPでは690と、4か月で200点近い伸びです。夏休みに1週間行った夏期講習にも参加していましたし、日ごろの努力が実ったのでしょう。大学への編入という目標に向かって一生懸命努力して、見事に目標点数を突破したのですから、素晴らしいですよね。

「スコアを見て、嬉しくて涙が出ました。夏期講習も参加してほんとによかったです」と言っているのをそばで聞いていて、私も自分のことのように嬉しくなりました。TOEICを教える仕事をしていてよかったなあと思える瞬間です。TOEICのスコアそのものもそうですが、努力して目標を達成したことによる自信は、きっと彼女自身を大きく成長させることでしょう。そのことが何より嬉しいですね。

大学の授業は、週1回90分ですから、できることは限られています。その授業だけでTOEICのスコアを大きく伸ばすことはできません。生徒全員が彼女のように大きく飛躍するわけではもちろんなく、課題や反省点も山積みです。でも、こうして生徒が成長していく瞬間に立ち会えることが、教える仕事のやりがいなのだと思います。そういう瞬間を一つでも多く作り出すために、教える側が日々努力しなければいけませんね。


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眠眠打破
「アップルが新製品を発表」というニュースと共に、スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションの画像が流れています。私もまだダイジェストでしか見ていませんが、彼のプレゼンはもはや芸術作品のレベルですよね。

そんな彼のプレゼンについて書かれた「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」(カーマイン・ガロ著 井口耕二訳 日経BP社)を先日読みました。スティーブ・ジョブズといえば、およそ30年にわたり、歴史に残るプレゼンを何度も行ってきた、まさに「プレゼンの神様」ですが、この本の中では、彼のプレゼンを題材にして、人を引き付けるプレゼンを行うためのノウハウがわかりやすく紹介されています。特にパワーポイントを使ったプレゼンの仕方に悩んでいる方には、お勧めの一冊です。

この本の中で、私が特に印象に残ったのは、次の一節です。

10分たつと聴衆は話を聞かなくなる。11分ではなく必ず10分で。
これは、認知機能の研究で明らかとなった重要情報である。簡単にいえば、脳があきるのだ。


この部分を読んで、「なるほど、そうだったのかあ」って思ったんですね。春から学生を教える仕事を始めて、私が授業中に何となく感じていたことと同じだったからです。

たとえば、TOEICの授業を行う際、10分以上時間をかけて同じ内容の解説を続けると、ほとんどの生徒は、見ていて明らかに集中力が落ちます。飽きてしまうわけですね。失神する子が続出します。感覚的には10分ではなく、3分で飽き出す印象です。

「これはいかんな」と、最初の授業でそのことに気付いたので、2回目以降の授業では、時間を細切れにするようにしてみました。たとえば、パート7の問題を解く際も、3文書を10分かけて解かせ、まとめて解説するのではなく、1文書ずつ時間を測って解かせ、解いている間も、「1分経過」「残り2分」といった声をかけ、解説の際も、質問や笑い、音読を入れ、できるだけ同じ空気が3分以上続かないようにするわけです。

などと偉そうなことを書きつつも、学生を引き付ける授業を行うのは至難の業です。失神者や眠そうにしている学生は毎回必ずいます。私自身がスキルアップして、クラス全員が集中して授業に取り組むことができるような、楽しくてかつ役に立つ授業ができるようになりたいものです。きっとこれは、特に学生相手に授業を展開されている先生方にとっては共通の悩みなんでしょうね。学生を眠らせないための何か効果的な方法がありましたら、ぜひ教えてください。やはり「目標に対する意識づけ」や「教師のスキルアップ」に尽きるでしょうかね。


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ゲゲゲの女房
NHKの朝の連ドラの『ゲゲゲの女房』が人気ですね。私も結構見ています。

ドラマの内容がとても面白いので、水木しげるさんの自叙伝や自伝漫画、奥さんが執筆されたドラマの原作本をまとめて読みました。

水木さんの一連の著作を通じて私が最も強く感じたのは、「自分を信じて努力を続ける」ことの大切さです。

水木さんは、学生時代に戦争の最前線に送られ、自分のいた部隊が全滅する中、左手を失い、マラリアにかかり、サメのいる海に何時間も放り出され、それでも生き延びました。帰国してからも、生き延びるのが精一杯の毎日で、お子さんに与えるミルクを買うお金もなく、靴まで質に入れて食いつないだそうです。

頼りにしていた出版社は軒並み倒産し、原稿料も払ってもらえず、餓死する仲間も出るなど、苦しい日が続いても、水木さんはひたすらマンガを描き続け、そうしてついにマンガ家として成功を収める日が来ます。水木さんが描いた『テレビくん』というマンガが、講談社児童漫画賞を受賞するのです。この時のことを、水木さんの奥さんは、『ゲゲゲの女房』(武良布枝著・実業之日本社)の中でこう綴っています。

受賞の対象になったのは『テレビくん』でした。習作に習作を重ねて、一世一代の大勝負に臨んだ水木の努力が実を結んだのです…!

…いいえ、そうではありません。そのずっと以前から、食うや食わずの貸本マンガ家の時代から、水木は超人的な努力を重ねてきました。どんなに努力しても報われないかに思われた絶望的な日々でも、水木は本物の努力を重ねてきたのです。

左の肩で原稿用紙をおさえ、顔をくっつけんばかりにしてカリカリ音をさせながら、無心にマンガを描く水木の後姿が目に浮かんできました。命がけで描き続けてきたことが、ようやく認められたのだと、涙がこぼれそうになりました。それは、感謝するという気持ちではなく、「ああ、ついに来るべきときが来たのだ」という、深い感慨に包まれていたのです。

この快挙は、「幸運」でも「奇跡」でもない、ある意味では水木のいうとおり「当然の結果」だと私も思いました。



とにかく水木さんの著書を読むと、あまりにすごいエピソードの数々に圧倒されますが、それを飄々とご本人が描かれているので、読後感はさわやかです。人生日々頑張っていれば何とかなるんだなあ、って気持ちにさせられます。

以下に何冊か代表的な自伝作品を挙げておきますので、興味のある方は是非カンフル剤としてお読みください。

完全版水木しげる伝(上)・(中)・(下)(講談社漫画文庫)
ほんまにオレはアホやろか(新潮文庫)
カランコロン漂泊記 ゲゲゲの先生大いに語る(小学館)


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