平尾さんは元ラグビー日本代表の監督で、金井さんはリーダーシップ論などの著書のある神戸大学の教授です。本の中では、コーチングやリーダーシップに関して、興味深い話が二人の対談形式で展開されていくのですが、平尾さんの次の一言がとても印象に残りました。
人間はそんなに完璧なものではありませんから、感情的に受け入れられないとなれば、情報を受容する回路はそこで遮断されてしまいます。
しゃべり方とか、態度とか、それこそ自慢げな顔つきとか、そういうもので、「なんや、このおっさん腹立つ」という気持ちにひとたびなれば、たとえそれが役に立つ情報であったとしても、「アイツの言うことだけは絶対に聞きたくない」と思うのが人情というものです。
これは会社でもありがちですよね。たとえば、一旦上司のことが嫌いになってしまうと、何を言われても従う気にならないのが普通です。たとえ相手の言っていることが正しくても、です。「確かにそうなんだけど、あの人に言われるとなんかむかつくんだよね」といったセリフは、全国の会社の女子社員の間で、平均10秒に1回発せられているとinferされます(TEX加藤調べ)。
この「好きか嫌いか」という感情は、教える仕事をする上で、とても大きな意味を持つと思います。一旦先生のことが嫌いになってしまうと、英語以前に、「先生が嫌いだから勉強したくない」って拒絶反応が生徒の側に起きてしまうからです。
もちろん、個人によって考え方が違いますし、相性もありますから、生徒全員に好かれることは不可能です。生徒のご機嫌取りばかりする必要もありません。ですが、生徒の大多数に嫌われてしまっては、講師失格ではないかと思うのです。
どうしたら生徒との間に信頼関係を築けるのか、については、サラリーマン時代の経験から、
① 専門分野(TOEIC指導)のプロになる
② 生徒の立場に立って授業を一生懸命行う
の2点が特に大切ではないかと思っています。ビジネスの世界でも、いくら性格が良くても、自社製品のことを何も知らない営業マンはプロとはいえません。TOEIC講師もきっと同じですよね。「人格+スキル」の伴ったプロ講師になれるよう日々精進あるのみです。
「読解特急2」の追い込み作業や、夏期講習で、休みらしい休みがあまりないまま、明日から神田外語学院の2学期の授業がスタートします。1学期で学んだことを糧として、生徒との間により一層の信頼関係を築き、スコアアップにつなげてあげたいですね。おっちゃん、がんばるでー
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