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Morite2さん、いよいよ本日出発ですね。Good luck!

先日のMorite2さん送別TBRで、神崎さんと、何歳くらいまで990が取れるだろうか、という話をしていたのですが、先日の990体験談募集に以下のお便りを頂きました。ご本人の許可を得て、一部私が編集し、匿名にて転載します。

私はTと申し、去る1月で64歳になった者です。もうすでに退職し、年金生活に入っております。現在、仕事はしておりません。3/26のブログで2009年以降に990点を取得済みのブログ読者を求めるとありましたので、応募します。

私が初めてTOEICを受験したのは3年前2007年の3月で、925点でしたが、去年2009年の2月から990点を目指そうと思い、勉強を始めました。

公式1、2、3と、もう一つの公式教材であるTactics for TOEICそれとTOEICテストリスニングBOX、リーディングBOXを何度も何度もやり、2009年7月と9月に990点を取得することができました。その他の英語との接触は、Japan Timesの通読、VOAのWorld News Now、BBCのScience in Action等の科学番組を聴くこと等でした。

TOEICで2回連続満点を取りましたので、欲を出して英検1級にも挑戦しました。そして何とか2009年度の第2回と第3回に合格出来ました。

いつまでTOEIC満点、英検1級を取れるかわかりませんが、しばらく挑戦し続けようと思います。ちなみに、TOEIC満点の取得は63歳が最年長と聞きました。今年満点が取れれば、私が単独最年長取得者になるやも知れません。英検はサイトで最年長を発表しています。2009年度第2回は63歳になっていますので、その中の一人に私が入っています。第3回はまだ、発表になっていません。今後も、出来る限り、TOEICと英検は受け続けるつもりです。その他、通訳案内士(ガイド)試験を今年受ける予定です。一次は8月、二次は11月で、最終合否は来年の2月という気の長い話です。

長々と書き、失礼しました。TEXさんの今後のご活躍を心からお祈りします。

以下はTOEICと英検1級の結果です。

(TOEIC)
2009/07 990(L495 R495)
2009/06 980(L485 R495)
2009/05 945(L490 R455)
2009/03 930(L455 R475)
2007/03 925(L455 R470)

(英検1級)
2010/02二次84(合格点60)
2010/01一次95(合格点77)
2009/11二次73(合格点60)
2009/10一次81(合格点76)

*** 以上 ***


いや、すごいですね。Tさんは、サミュエル・ウルマンの「青春」という詩の一節を引用され、ご自身が今青春真っ只中、だとおっしゃっています。我々アラフォーの人間も負けてはいられませんね。TOEICや英検は役に立たない、といった批判もありますが、英語学習を継続するためのペースメーカーとして、ご自身の人生を豊かにするために上手に活用されている好例ではないかと思います。資格試験も使いようでしょう。


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セレンディピティ
昨日、TOEIC講師の飲み会があり、新宿で待ち合わせでした。元々私は参加する予定ではなかったのですが、先日参加者の一人とお話をしていたら、「そういえば今度講師の集まりがあるんですが、TEXさんも参加されますか」という話になり、それは是非、ということで参加させて頂いたんです。参加者がそろったので、待ち合わせ場所の近くのビルに移動し、中に入ろうとしたまさにその時、

「TEXさん」

と私を呼ぶ大きな声が。講師仲間からの呼びかけかと思ったのですが、そのシチュエーションで大声で名前を呼ばれることは考えられません。一瞬状況がつかめなかったのですが、声のする方向を見ると、つい先日のTBRモリテツスペシャルに参加されたブロガーの方でした。しかもそのそばには、何度かお会いしたことのあるブロガーの方もいらっしゃるではありませんか。まったくの偶然だったようです。びっくりですよね。

駅に向かって歩いていたら、怪しい花粉症対策のマスクをしていた私の姿が目に飛び込んできたそうです。「これから飲むんですか? じゃあ是非ご一緒にどうぞ」ということで、ブロガーの方も合流しての飲み会となったのですが、この偶然は一体何を意味しているんだろう、とちょっと不思議に思いました。これってすごい偶然の連鎖ですよね。

皆さんもご存知かもしれませんが、「偶然の出会いや発見を幸福に変える力」のことを「セレンディピティ」と呼びます。英語ですと、when interesting or valuable discoveries are made by accidentです。たまたま失敗した実験の成果がノーベル賞につながった「ノーベル田中」さんの例が最近では有名でしょう。

きっと読者の皆さんも、この「セレンディピティ」を体感されたことがあるでしょうね。私も人生で何度かあります。「あの日、もしあそこでああしていなかったら、あの幸運はなかっただろうなあ」って思う瞬間って誰にでもあるのではないでしょうか。今日はそんなセレンディピティの例を一つご紹介します。

先日、ある方とお話をしていたら、「任天堂ってさ、昔はカルタや花札の会社だったのに、それが今や世界的なゲーム会社だもんなあ。すごいよねえ」という話題になりました。確かに私が子供の頃、任天堂は花札の会社だったんですね。お婆ちゃんの家で花札をしていて、そこに書かれている「NINTENDO」ってどういう意味なんだろうっていつも子供心に不思議に思っていました。

今の「世界の任天堂」の礎を築いたのは、横井軍平さんという方です。

地元京都の同志社大学の工学部を卒業した横井さんは、いろいろな会社の入社試験に落ち、たまたま任天堂に入り、保守点検の部署に配属されるんです。で、暇なので、自分で作ったオモチャで席で遊んでいたら、社長の山内さんに見つかり、呼び出されるんですね。怒られるんだろうなと思ったら、なんと、「お前、それを商品化しろ」と(笑) それが大ヒットした「マジックハンド」(商品名はウルトラハンド)です。宅八郎さんがよく昔使っていましたよね。それがきっかけで、横井さんは玩具の担当に回されるんです。ピッチングマシンの「ウルトラマシン」とか、光線銃は有名ですよね。あれは横井さんの企画です。

で、そんなある日、横井さんに、後の「世界の任天堂」につながる「セレンディピティ」が訪れます。ウィキペディアの記事を一部私が編集しました。

ある日、社長の山内が会食に向かう際、運転手が風邪で休んだために、唯一左ハンドルの運転に慣れていた横井が指名された。車内で何か仕事の話をしなければと思った横井は、新幹線の車内で暇つぶしに電卓で遊んでいたサラリーマンの姿を思い出し、「電卓のような小型のゲーム機があれば売れると思うんですけど」と山内へアイデアを投げた。その会食の席で、たまたま世界一の電卓メーカーであるシャープの社長と隣り合わせの席になった山内が、横井のアイデアを話した事により、電卓サイズの液晶ゲーム機の開発がスタートすることになった。それが、ゲームメーカーとしての任天堂の始まりとなった「ゲーム&ウォッチ」である。

もし、この時運転手が風邪で休んでいなかったら、横井さんが車が趣味で外車を乗り回していなかったら、山内さんとシャープの社長が隣り合わせていなかったら、と思うとすごいエピソードですよね。

とはいえ、偶然を幸運に変えるためには、その人の力が必要です。横井さんは、新幹線の車内で電卓で遊ぶサラリーマンを見て、「ああいう小型のゲーム機があれば面白いな」と思っていたからこそ、偶然を幸運に変えることができたわけです。普段からアイデアを探していたからですね。ぼーっとその光景を眺めていては幸運が目の前を過ぎ去っていたでしょう。夢を強く願い、その夢に向かって誰よりも努力している人の所に「セレンディピティ」が訪れるのだと何かの本で読んだことがあります。とはいえ、昨日のブロガーさんとの出会い(しかも全員男)が私にとってどういう意味があったのかは今もって謎です(笑)


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セミナー御礼&懺悔
「やれんのか?」第二回のセミナーにご参加頂いた皆さん、本当にありがとうございました。ただでさえ早口の講師が、タイムプレッシャーの中でいつもの1.2倍速で進めるセミナーのペースには皆さんびっくりされたかと思います。いろいろと貴重なご意見を頂いていますので、次回以降の開催の際は、たとえば30分程度時間を延ばすとか、余裕を持たせた形で行いたいと思います(それでもかなりのペースだと思いますが)。

今回、言い忘れてしまったのですが、脳科学的に理想的な復習のペースは以下の通りだそうです。

1回目 翌日
2回目 1週間後
3回目 3週間後
4回目 1カ月後

1カ月何もしないと見事に記憶から抹消されるそうですので、是非セミナーの内容を復習されることをおすすめします。復習の際は、綿密に復習する必要はなく、セミナーの内容をパラパラと眺め、概要を思い出す程度でよいそうですから、是非お試しください。

セミナーに参加された方と、終了後にお話をしていたら、何と京都(私のあこがれの地)からご参加の方が! いや、ありがたいですね。もっともっと講師としてのスキルを磨き、受講者の方により満足して頂ける内容のセミナーを行えるよう頑張りますので、今後とも機会がございましたら、ご参加頂ければありがたいです。

以下、セミナーでの文法解説に誤りがあったので、「オレたちひょうきん族」の「ひょうきん懺悔室」風に反省を。

神様、私は、セミナー中、参加者方の、「動名詞を修飾するのは、形容詞ですか、副詞ですか」という質問に対し、「Careful handling is required.」といった例文を上げ、「動名詞を修飾するのは形容詞」と説明をしましたが、帰りの電車の中でふと、「You will be able to achieve 990 by repeatedly taking the TOEIC test.」だとtakingという動名詞を修飾するのは副詞であることに気付き、ちびまる子ちゃんのように顔に縦線が入ってしまいました。

家に帰り文法書をあたり、私がセミナーで使った例文のhandlingは、「名詞的」なニュアンスが強く、むしろ名詞と考えるべきであり、「動詞的」なニュアンスの強い動名詞は副詞(句)で修飾されると考えるべきであると考えるに至りました。「the importance of careful watching」と「the importance of watching carefully」という「表現のためのロイヤル英文法」の例文にもあるように、このあたりは文脈次第ではありますが、「動名詞を修飾するのは形容詞」と言う説明は明らかに誤りでした。

自分の知識が足りなかったとはいえ、参加者の方に誤った情報を提供してしまいました。今後はこのようなことのないようしっかり勉強しますので、神様、どうぞお許しを。

20071031101818.jpg

バシャー(水をかぶる音)


いや、本当にこんな初歩的なことも分からないとは、お恥ずかしい限りです。もっと勉強します。参加者の皆さん、すみませんでした。今後は、参加者の皆さんをハッピーにできる講師を目指し、さらに謙虚に日々努力いたします。

改めまして、3/22・28両日のセミナーへのご参加を頂きました皆さん、本当にありがとうございました。


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パート7のリーディングスピード
昨日は、Morite2さんの壮行ラジオとその後の壮行会に出席しました。ラジオを聞いて頂いた皆さん、コメントを頂いた方、ありがとうございました。Morite2さんはあの若さであの英語力ですからね。我々の年齢になったらどれだけのレベルになっているのか、想像もつきません。無限の可能性を秘めていらっしゃるので、米国でのさらなる飛躍を期待しています。

壮行会の帰りの電車と家に帰ってから、読み掛けだった「和田式受験英語攻略法」(和田秀樹著 学習研究社)と「人をその気にさせる技術」(安河内哲也著 角川oneテーマ21)を読みました。安河内さんの本は、先日ブログでもご紹介した「できる人の教え方」をコンパクトにまとめた感じで、この著者の入門書としてはよいのではないかと思います。熱い安河内節が聞けます。

和田さんの本は、先日ブックオフで購入したのですが、これ以上ないぐらい具体的に大学受験の英語を攻略するための方法が記載されていて驚きました。いつの時点でどの参考書を使ってどういう勉強をすればいいのか、まで書いてあるんです。まあ受験英語とTOEICとでは試験内容が異なりますが、特に初中級者を指導する際の学習法としては参考になる部分が多々ありました。

その中で私が興味深かったのが、1分間に何ワード読むことができれば受験英語を攻略することができるか、の部分です。和田さんの調べによると、センター試験レベルでは、問題を解くのにかかる時間は、問題文を読む時間の2.5倍、難関校レベルでは3倍だそうです。つまり、問題文が300ワードだったとして、1分間に100ワード読めれば3分で読めますよね。問題を解くのには、それを2.5~3倍した7分半~9分の時間がかかることになります。

これをTOEICに当てはめてみます。公式問題集Vol4のパート7の問題文のみのワード数は、TEST1・2とも、測ったように約3000ワードです。これはきっとETSの中で決まっているのでしょう。仮にパート5・6を25分で解き終えたとして、残り50分です。TOEICの問題が難関校並みだったと仮定して、果たして1分間で何ワード読むことができると、本文を最後まで読んで解き終わることができるのかを試算してみます。

1分間に読める語数が受験生並みの100ワードだったとすると、本文を読むのに30分、それを3倍すると、約90分です。これではとうてい終わりません。音読スピードと言われる150ワードだと60分なので、これでもだめです。1分間180ワードだと、50分なので、ぴったり終わる計算です。パート5・6を20分で解けば、5分見直せます。

つまり、パート7の問題文を全文読もうとすると、1分間に180ワード程度読むことができないと最後まで到達できないことになります。これは音読スピードより速いので、初中級者を指導する際、「音読スピードよりも速く読めないと、全文読んで最後まで終わりません。ですから、読む必要のあるところだけ読む情報処理能力を磨きましょう」と具体的に説明すると、分かりやすいかもしれませんね。もちろん、ただ読むだけではなく、読んで内容を理解できなければいけないことは言うまでもありません。

これでは大学生がTOEICを受けるときついはずですよね。受験のペース(100ワード/分)で全文読んでいたら、SPだけで1600ワードあるので、そこだけで48分かかる計算になります。残り20問が塗り絵になる計算です。これではいけません。文書の概要だけ把握したらすばやく選択肢に移り、必要な個所だけを拾い読みし、難しい問題は適当マークで次に進む、といった時間管理が、パート7で最後まで到達するには不可欠です。


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ついてる!
昨日の記事を書いてみて、ふと、泣ける英語学習本、ってないなあと思ったTEX加藤です。英語学習や英語を通じての泣けるエピソードって集めたらきっとあると思うんですよね。そういうのを読むと読者もやる気になるし、どこかの出版社さん、是非企画してください(と完全に他力本願寺)。

さて今日は、5月のTOEICまでまだ間があるので(なぜか『魔』と変換されて一瞬ビビった)、直接TOEIC学習とは関係のないお話です。

講師のお仕事を始めてから、さまざまな話し方や教え方のノウハウ本を読んだり、一流と呼ばれる方の公演のCDを聞いたり、セミナーに参加したりしてきました。で、そういう達人の方々のお話を聞いていて、私が気付いた共通点があります。それは、皆さん聴衆に対し、「語りかけるように話している」ということです。

たとえば、昨日は、かつて長者番付日本一で有名になった、斉藤一人さんの公演CDを聞いたのですが、とにかくリスナーの方に楽しそうに語りかけていて、距離感が絶妙です。聞いていて思わず笑ってしまうし、話に引き込まれます。

講師を始めた時、これは仕方のないことですが、生徒の皆さんに話しかける余裕なんてまったくなく、一方的に話すことしかできませんでした。で、エッセンスでは、見習い期間の間、ありがたいことに先輩講師の方が授業をチェックして、フィードバックしてくれるんですね。ある授業後の反省会で言われたのは、「TEXさんには語りかけるような授業をしてほしい」ということでした。

その時は、「そうだよなあ。生徒さんとの距離が遠い気がするよなあ」と思いつつも、どうしていいものやら分からなかったのですが、いろいろな名人の方のお話を聞いていると、そこで言われたことの意味が少し分かってきた気がします。今回のセミナーで、去年の授業開始時より進歩した点があるとするなら、そこかなあと自己分析しています。

とはいえ、まだまだ自分が未熟なことは百も承知の助でございます。先日の大学の集まりでも、突然、新しい講師の方に自己紹介して頂きます、と振られ、まったく語りかけることもできず、面白いことの一つも言えず、すごすごと引き下がったのであります。聴衆との距離はイスカンダルくらい離れていました。やっぱり人前で話すって難しいことですよね。

最後に少しくらいためになるお話を。斉藤さんのお話では、「ついてる」「ありがとう」等のポジティブな言葉を発し続けていると、人生うまくいくそうです。また精神論か、と思われるかもしれませんが、これはその通りではないかなあと私も思います。

たとえば、私は31歳の時に、いわゆる原因不明の難病にかかり、1カ月入院したことがあります。でも、「まあ何とかなるだろう」「絶対治る」「いつ退院できるかなあ」なんてポジティブに考えていたら、お医者さんもびっくりするくらいほぼ完治してしまったんです。退院時には、5年以内に5割の確率で再発すると言われていたんですけど。

これを無理やり英語学習に結びつけると、具体的かつ達成可能な目標を設定し、「私は必ず目標を達成できる」と強く信じ、ポジティブシンキングで努力すれば、ほとんどの場合達成できてしまうのではないかと思います。特に寝る前に「私は○○できる」とつぶやくと効果があるそうですよ。是非お試しください。


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継続の大切さ
タイトルとは無関係ですが、最初に求人です。今、TOEIC990点習得を目標にする受験者に絞ったマニアックな対策書を執筆中です。この本の中に、990点を既に習得された方の体験談のコーナーを設ける予定なのですが、当ブログの読者でご興味がある方がいらっしゃいましたら、隠しコメント、または左記のメールアドレスにメールにてご応募ください。なお、応募条件は下記の通りです。

1. 2009年以降のTOEICで990点を取得済である
2. 本名や顔写真が公開されてもOKである
3. 英語指導を本職としていない一般人である

ご希望の方は、簡単なプロフィールを添えて、日曜日までにご応募お願いします。なお、こちらで採用させて頂く可能性がある場合のみ返信させて頂きますので、予めご了承ください。

さて、継続は力なり、というのはもう皆さんも耳にタコ八郎ができるくらい聞かされていますよね。「平凡なことを継続できる人こそが天才である」と将棋の羽生名人もおっしゃっております。

ではどうやったら継続できるんだ、というと、これはもう、つらいことやつまらないことを自分で創意工夫して楽しむのが一番だと思います。工夫をして楽しんで継続することの大切さを私が改めて実感したのが、最近読んだある本に書かれていた以下のエピソードです。ちょっと長くなりますが、読んでみてください。

あるところに、どんな仕事に就いても短期で辞めてしまう女性がいました。「私にはこの仕事は向いていない」「仕事がつまらない」等、理由を付けて辞めてしまうんです。転職癖がついてしまったんですね。そうなると、次第に履歴書の職歴の部分に仕事がずらっと並ぶようになりますから、当然就職を希望しても相手先から敬遠されるようになります。彼女自身もそれではいけない、と分かっていてもどうしようもないんです。

一人暮らしの彼女は、とにかく何か仕事をしないと暮らしていけないので、やっとスーパーのレジ打ちの仕事を見つけます。で、「今度こそ続けるぞ」と思ったのですが、やはりしばらくするとレジ打ちがつまらなくなってきます。「もう辞めたいなあ」と思った彼女に追いうちをかけるように実家から電話がかかってきます。

「そんなにつらいんなら実家に帰ってくれば」

この言葉を聞いて、彼女は辞める決心をして、家の荷物の整理を始めます。すると、昔習っていたピアノの楽譜が出てくるんですね。「懐かしいなあ。また練習しようと思ってたんだった。あんなに好きだったのに最近全然弾いてないなあ」と思った彼女は、そこではたと気付くわけです。自分はピアノは毎日続けることができたじゃないかと。

もう一回頑張ってみようと思い直した彼女は、ピアノを弾いていた時の感覚で、レジを見ないでも打てるよう、どこにどのキーがあるかを全部覚える努力をします。すると、レジ打ちのスピードが格段に速くなったんですね。レジ打ちのスピードが上がると余裕が出てくるので、お客様の様子が分かるようになります。「あ、あのお客様今日もこの時間に来てるなあ」とか、「今日は珍しく夫婦で来てるなあ」とか。

で、ある初老のお客様が、いつも閉店間際で割引になった食材を購入しているのに、値の張る尾頭付きの鯛を買おうとしているのに気が付いて、思わず声をかけてしまうんです。

「お客様、今日は何かいいことがおありになったんですか?」
「孫が水泳の大会で賞を取ったんで、そのお祝いなんですよ」
「そうなんですか。おめでとうございます」

この会話をきっかけに、彼女は仕事をするのが楽しくなり始めます。レジにくるお客様と会話をしたり、時には「カツオより、今日はマグロの方がお買い得ですよ」とアドバイスをしたり。お客様も、「これはいいことを聞いたわ。ちょっと戻って来るわね」と答え、コミュニケーションが生まれるようになりました。

そんなある日、「今日はすごく忙しいなあ」と思いつつ彼女がレジ打ちをしていると、店内放送が流れます。

「Attention all shoppers. 本日は込み合いまして誠に申し訳ございません。どうぞ空いているレジにお回りください」

ところが、同じ放送が短時間に何度も流れるんです。「なんだ、おかしいな」と思った彼女が周りを見渡すと、5つのレジが全部空いているのに、お客様はほぼ全員自分のレジに並んでいたんです。店員が、「他のレジにお回りください」と頼んでも、お客様は、「私はこのお姉さんのレジで話をするのが楽しみなんだ」と言って他のレジに移ろうとしません。その光景を見て、彼女は涙ながらに仕事のやりがいに気付くんですね。

「仕事のやりがい」やというこのストーリーの本旨とはややずれる気もしますが、これを読んで、「工夫して継続する」ことの大切さを私は感じました。英語学習を楽しくする工夫をして継続することが上達のための一番の道です。是非皆さんご自身で創意工夫をなさってください。


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お知らせ
4月より、某大学と某専門学校で1年間TOEIC講座を担当することになりました。もちろん、エッセンスでもこれまで通り継続して勤務します。昨年会社を退職して以来、半年間ほとんど無職で、貯金も底をつき始めていたのですが、これでなんとか生き延びて行けそうです。楽天家の私もさすがにほっとしています。

ブログを始めていなければこうしたお仕事を頂くことはもちろんありませんでした。機会を与えた頂いた全ての方に感謝し、4月からは松岡修造さん並みの熱苦しさでTOEIC指導に励む所存です。この場を借りまして皆様に心から御礼申し上げます。本当にありがとうございます。

勝間和代さんではありませんが、ブログは人生を変えますね。読者の皆さんも、もしまだブログを始めていなければ、是非始めてみてください。人生が変わるかもしれません。


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文脈VS語法
先日の記事でご紹介した通り、パート5で、同品詞の単語が4つ選択肢に並んでいた場合、多くの場合は文脈で解けますが、動詞の場合、それに加えて語法の視点を持つと視野が広がってより正答率が上がります。特に、同じような意味の単語が選択肢に並んでいたら要注意です。

たとえば、

Tex Kato will ------- New York next month.
(A) visit
(B) arrive
(C) go
(D) come

とあったとして、これはいくら文の意味を考えても解けません。もちろん、ここで問われているのは、他動詞か自動詞か、ということです。前置詞なしに直接目的語を取れるのは(A)だけだから、ここは(A)が正解ということになりますね。

Tex Kato ------- to help us.
(A) offered
(B) invited
(C) allowed
(D) discussed

はいかがでしょうか。これも、文の意味に合うのはどれかな、などと考えていたら解くことはできません。選択肢の中で唯一直接to不定詞を取れるのはofferだけなので、正解として(A)を選びます。この他、assure人that節やsuspect that節など、特定の文型を取れるものがこれしか選択肢にないからこれが正解、となる出題例も実際にあります。

ところが、書店に並んでいるTOEIC関連の参考書をパラパラと眺めると、こうした問題についても、正解以外の選択肢は意味が文の内容と合わないから間違い、と解説されているケースもあったりします。でも、それだと、単語の意味をとにかく覚えなければ、と読者は思うでしょうし、せっかく意味を覚えたにもかかわらず類題が解けない、という結果になってしまうのではと思います。

もちろん、上記の問題も、そういう細かい文法事項は知らなくても、英文にたくさん触れて英語感覚を磨けば、正解を直感で選べるでしょう。それが理想的な形だと私も思います。とはいえ、そこまで到達していない大半の受験者の方は、最初はやはりしっかりと出題されたポイントを押さえ、ロジカルに解かれるのがよいのではないかと思うのです。

ちょっと上級者向けの視点ですし、一回の試験で出ても1-2問ですが、受験参考書では「動詞の語法」はメインの出題項目の一つとしてしっかりカバーされていますから、そうしたものに目を通されるのもよいかと思います。

これは自戒も含め、しっかりと毎回TOEICを受験し、出題ポイントを的確に把握し、それを読者なり生徒さんなりに還元していくことがTOEIC講師には必要だと感じます。私もまだまだなので修業しなければいけません。

ということで今日のポイントは、「動詞が4つ選択肢に並んでいる問題を解く際は、頭の片隅に語法の視点を持っておこう」でした。


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教師たるもの五者たれ
セミナーのアンケートは全て読んで参考にさせて頂いているということは昨日の記事にも書きましたが、その中の一つに、「先生、昨年よりも教え方が上達されましたね」と書かれていたんです。エッセンスの生徒さんだったのですが、これは嬉しかったですね。元々が低かっただけなんじゃないの、と鋭いことをおっしゃる方は、ちょっとあっちで公式問題集でも音読しててください。

サラリーマンから講師に転じるにあたり、当然不安もありました。果たして自分は教えることに適性があるのかどうかも分かりません。講師失格ならまたサラリーマンとしての仕事を探さなければいけませんし、この不況下ではそう簡単に仕事も見つからないでしょう。

そんな状態だった自分にとって、励みになった言葉の一つが、ブログでも紹介した「成功の法則 松下幸之助はなぜ成功したのか」(PHP研究所)の中の言葉です。

人を起用するときに、能力はだいたい六十点ぐらいもあれば十分やね。あとはその人の情熱でいくらでも伸びる。しかし、能力はあるけれども熱意が不十分だということになれば、そういう人をいくら起用してもだめやったな。

つまり、まずはプロとして最低限必要なTOEICの知識や英語のスキルを身につけ、その上で「生徒さんの役に立ちたい」という熱意を持って取り組めば、ある程度のレベルにまでは必ず達することができる、ということになります。

ということで、大量の本を読んだりセミナーに参加したりして、自分なりの努力はしてきたのですが、いざ最初に数十名の生徒さんの前に出ると、これはもう尋常ではない緊張感で、ボロボロでした。話している途中で頭が真っ白になるし、声もすぐに枯れてしまうし、時間を見る余裕もありません。冷や汗が流れ、笑いなんて取る余裕はもちろんゼロです。「自分はこんなに下手なのか」と授業後は愕然としてしまいました。

でもこれってきっと誰でも同じなんだ、と自分に言い聞かせ、とにかく授業で使う教材に関してはどんな質問にでも答えられるくらいの準備だけは万端にして、発声練習をして、自宅で予行演習を事前に何度も行い、授業に毎回臨んでいたら、次第に余裕が出てくるようになりました。もちろん、今でも毎回緊張はしますし、緊張感を失ってはいけません。

最新号に神崎さんが登場しているAERA Englishでコラムを担当されているカリスマ英語講師、安河内哲也さんの「できる人の教え方」(中経出版)の冒頭では、「教師たるもの五者たれ」という言葉が紹介されています。最後にそれをご紹介します。

1. 【学者】100を知ってこそ1を教えられる
2. 【役者】話し方、みせ方、身だしなみを磨いていく
3. 【易者】相手の不安をキッパリ切り捨ててあげる
4. 【芸者】学ぶ場を楽しくしてあげる
5. 【医者】生徒のタイプを見抜いて教える

もちろん私はまだまだ指導者として未熟ですが、冒頭のアンケートの言葉で、自分もこの半年で少しは成長できたのかな、と感じることができました。この「五者」に少しでもなるべく今後も精進していきたいです。と思っていたら、エッセンスから早くも第二回「やれんのか?」開催のお話が。詳細が決まったらまたブログにてご紹介させて頂きます。


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セミナーにて
昨日のセミナーで、終了直後にいきなり解説の間違いを参加者の方から指摘され、「おわっ。そ、そうですね。す、すみません」とあっさり白旗を旗体操並みの素早さで掲げてしまったTEX加藤です。参加者の皆さんすみません(ってこの記事読んでないかも。うっ)。

セミナーの問題と似た実際の出題例として(セミナーのネタばれではありませんので、3/28の参加者の方もご安心を)、They have ------- him manager.の空欄に入るのは、選択肢の中で唯一SVOOの二重目的語を取れる動詞appointedが正解でした、と口頭で説明したのですが、「SVOCですよね」と指摘されて間違いに気付きました。はい、思いっきりSVOCですね(汗)

念のため、このappointのように、SVOCのCに名詞が来る動詞の例としては、

They call the man Tantan.(彼らはその男をタンタンと呼ぶ)
They elected Tex Kato president.(彼らはTEX加藤を会長に選んだ)
We named the dog TEX.(我々はその犬をTEXと名付けた)

などがあります。make, find, thinkなどもそうですね。

ポイントとしては、異なる動詞が四つ選択肢に並んでいる場合、解法パターンとして、もちろん文脈で正解が決まる可能性が大きいのですが、こうした語法も頭の片隅に置いておくと、より精度が上がりますよ、ということでした。

かなり上級者向けといえば上級者向けの思考パターンではありますが、どう考えても意味では解けない、と思ったら、すぱっと語法に視点を切り替え、こうした文型や、自動詞VS他動詞等の視点で考えると解けたりするケースがあります。

しかし、口頭での説明の間違いに瞬時に気付かれるとは、あの参加者の方はきっと相当の英語の達人か同業者の方に違いありません(と言い訳)。

ちなみにセミナーで、習ったことは一カ月何もしないと忘れてしまいますよ、とホワイトボードに「1 months」とmonthにsを付けてしまったことは内緒にしておいてください。

あ、そういえば、今日のAERA Englishに神崎さんが爽やかな笑顔で登場していますので、ファンの方は必見です(と話題を切り替える)。


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3/22セミナー終了
私自身初の単独3時間セミナーが無事終了しました。3時間で100問を解くという構成上、かなり早口になってしまった部分や、豪快に滑ったオヤジギャグ等、至らぬ点もあったかと思いますが、ご参加頂いた皆さん、本当にありがとうございました。

「手抜きをせず、なおかつきっちりと時間通りに終わらせる」ということを一つの目標としていたので、「時間通りに終わったセミナーを受けたのは初めてでした」という声は嬉しかったですね。頂いた貴重なお時間の中で、皆さんご自身に何かしら得るところがあれば、私としてもセミナーを行った甲斐があります。

実際に講師としての仕事を始めてみて分かったことですが、こうしてセミナーや授業を行うことによって、参考書を読んだり問題を解いたりするよりもはるかに多くの気付きを私自身が得られます。今回もたくさんの反省点や気付きがありました(福神漬ネタはお蔵入りだなとか←そこじゃないだろ)。今後も、授業やセミナーの回を重ねるごとに、自分自身を向上させ、受講者の皆さんにより多くのモノを還元できるようにしたいですね。

セミナーで頂いたアンケートは、一枚一枚、すべて目を通させて頂きました。頂いたご意見を自分自身の励みや糧として、しっかりと今後の授業やセミナーに生かしていきたいと思います。自分自身、話のテンポや強弱の付け方、参加者の方との距離感、説明の分かりやすさ、ギャグの質(笑)など、まだまだ改善しなければならない点が多々あることを感じていますので、指導者としての熱意を持ち続けることはもちろんのこと、指導スキルの部分もさらに磨きをかけていかなければいけません。もっともっとうまくなりたいですね。

講師という仕事のやりがいと、自分自身をより向上させることの必要性を改めて感じることのできたイベントでした。セミナーという貴重な機会を与えて頂いた皆さんに感謝しています。この場を借りまして改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。3/28のセミナー、そして第2回「やれんのか」開催に向けてさらに精進します(←え、もう第二回やるつもりなの)。


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セミナー前日
今日は、エッセンスでレッスンの後、明日のセミナーの準備をしていました。何せ単独でセミナーを開催するのは初めてなので、どうなることやら心配もありますが、参加者の方に少しでも何か得るところのある内容にできればと思っています。短時間で100問のパート5の問題を集中して解くことで、「TOEIC感覚」を体感して頂きたいですね。すでにもうそうしたTOEIC感覚を十分すぎるほどお持ちのマニアの皆さんには物足りない部分もあるかもしれませんが、そういう方はパート5の問題をたくさん解くことでストレス解消をしてください(笑)

大会優勝者の方を表彰する予定なのですが、すごい強豪ぞろいで早くも激戦が予想されます。とはいえ、あまり問題を難しくし過ぎると意味がありませんし、本来のターゲットの中級者の方(600~730)が大変なので、問題レベルは本番並みにしてあります。ですから、TOEICマニアの中には、95問以上正解される方もいらっしゃると思います。ハンデを加算した優勝スコアは恐らく、98~100程度になるのではと思っています。

なお、TOEICマニアの方と女性が同スコアだった場合は、自動的に女性が優勝者となります(笑) では、イベントに参加される方、明日お会いしましょう。参加されない方につきましては、イベントの模様は当ブログ、及び参加者のブログにUPされると思いますので、楽しみにお待ちください。


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成功の法則
折に触れて読み返す本って皆さんにもきっとあると思います。私にとって、そういう一冊が、「成功の法則 松下幸之助はなぜ成功したのか」(江口克彦著 PHP研究所)です。昨日久しぶりに読み返してみました。

最近は、不況のせいか、ドラッカーや松下幸之助といった「経営の神様」が再注目されているように感じます。ちなみに私は、新入社員時代、知ったかぶりをして「ドラッガーって経営って理念を創造した人ですよね」と会社で言ったところ、米国の一流大学でMBAを取得された先輩に、「ドラッガーじゃなくてドラッカー。ドラッガーだと麻薬中毒者だよ」と化けの皮をあっさりとはがされた経験があります。

松下幸之助さんに話を戻すと、小学校中退で、家族を全員結核で失い、ご自身も病弱だったにもかかわらず、今のパナソニックをわずか社員三人で創業し、世界的な企業に育て上げた方です。著書としては、自己啓発本としては恐らく日本で最も売れた本の一冊である「道を開く」が有名ですね。

この「成功の法則」は、松下さんの秘書を20年以上務められた著者が、松下さんとの思い出話やセリフを交えながら、成功するための法則をまとめたものです。ここでの「成功」とは、もちろんお金持ちになったりすることではなく、「自らに人間として与えられた天分を完全に活かしきり、使命を遂行し、生きがいや幸せを味わうこと」です。

この本に書かれている成功のための法則は、当たり前のことです。熱意を持つこと、努力すること、誠実であること、素直な気持ちを持つこと、思いやりがあること、信念を持つこと、反省すること、感謝の気持ちを持つことなどです。ですが、そういうごく普通のことが、松下さんの口から関西弁で語られると、深く心に残るんです。私にとっては、読むたびに元気が出るし、新しい発見がある本です。

私が昨日読み返して一番心に残ったのは、松下さんの有名な言葉の一つである、

雨が降れば傘をさす

です。

雨が降れば誰でも濡れないように傘をさしますよね。そういうごく当たり前の平凡なことを日々積み重ね、努力することこそが成功するためには大切だということです。そういう当たり前のことを、熱意を持って日々しっかりと継続していくことが大切なのだと、気持ちが新たになりました。

最後にこの本の中から松下さんの言葉を引用してご紹介します。

「熱意があれば必ず事業は成功する。けど、尋常一様な熱意ではあかんで。きっとこの事業を発展させようという、からだごとの、正しい熱意でないとな」

こういう素晴らしい本が、千円札1枚で購入できるのですから、買わない手はないですよ、奥さん(笑) 是非機会があればお読みください。必ず得るところがあるはずです。私もきっとこの後の人生で何度も読み返すと思います。


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睡眠不足は最大の敵
中村澄子さんの「スコアアップ131のヒント」を知人にプレゼントしてしまったので、また購入しなきゃなあと思っていたら、「新TOEICテスト スコアアップ135のヒント」 (祥伝社黄金文庫)として文庫化されているではありませんか。これ幸いとすかさず購入してきました。試験についての基本事項が網羅されているので、特にTOEICを始めて受験される方や指導者の方にはお勧めの一冊です。

この本でも、テスト前日は早寝をするようにとのアドバイスが書かれていますが、前日睡眠の大切さを私が実感したのが今回のTOEICでした。私の受験記録の中で、昨年5月のTOEICの部分を見て頂くと、ここだけがリスニング480になっています。これは、この回だけが異常に難しかったわけではもちろんなく、単に私がボロボロで推定7問間違えたからです。

この最大の原因は、前日に昼寝を3時間ほどしてしまったため、夜ほとんど眠れなかったからだと自己分析しています。まあ、二日酔いでも満点を取る神崎さんとか、徹夜で勉強しても満点を取る講師の方もいらっしゃるので、単に私の実力不足なのですが、どう頑張っても英語が英語として頭に入って来なかったんです。脳の活動がストップしている感じですね。あんな感覚初めてでした。

頭が重く、英語を頭の中で一旦日本語に置き換えている感覚で、ぱっと反応できないんです。この異変は、パート2で既に感じ、そこは何とか勘や技術で1問ミスで切り抜けたのですが、さすがにパート3・4ではそうはいかず、6問ミスしてしまいました。とにかく全然話の内容が頭に入らないんです。特に印象に残ったのがあるパート4の問題で、普段は全く気にならない豪州の方の英語が異常に気になり、「なんじゃ、このオージービーフ、じゃなくてオージーイングリッシュは」と、ほとんど話している内容が分かりませんでした。

で、その問題が今回出題されたんです。聴き始めてすぐに、「あ、これ去年全然分からなかった奴だ」とピンと来たのですが、普通にちゃんと理解できて、あっさり解くことができました。「去年はこれが全然分からなかったのかあ」と改めて体調管理の大切さを痛感した次第であります。

つまり、体調次第で、分かるものも分からなくなってしまうので、前日はちゃんと寝る、当日は早めに起きてちゃんと朝食を食べる、試験前に英語を聴いて軽くウォームアップしておく、といった脳の働きを最大化する体調管理がTOEICでは非常に大切だということです。

TOEIC指導をされている読者の方は、前日睡眠の大切さを生徒さんに伝える具体例として、是非ご活用ください。単に「試験前日はしっかり寝ましょう」というより、「TOEICマニアの変態でも睡眠不足だと満点取れないんだよ」と説明した方が説得力がありそうです。


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1日1問TOEIC0318
TBRのご意見番ことMorite2さんの米国に旅立たれるのを祝し、特別番組が放送されます。今回は公開放送で、一般の方も先着順で参加可能とのことですから、ご興味のある方は是非神崎さんのブログ記事をご覧の上、お申込みいただければと思います。

では、今日の一日一問です。

The tuna, ------- caught or farmed, has its place in a well-balanced diet among the Japanese people.

(A) neither
(B) whether
(C) which
(D) unless

まず、(A)や(D)はorとペアにならないですし、文の意味が通じませんので、(B)か(C)に絞れますよね。で、まあ特に深く考えずに、orとくればwhetherだろ、と勘で(B)を選ばれたそこのあなた、なんと正解です。「マグロは、天然であろうが養殖であろうが、日本人のバランスのとれた食事の中で一定の地位を占めている」が文意です。

あーよかった。正解だった。とここで思考を止めてしまうのはもったいないですね。なぜwhichはだめなのでしょうか? もちろん、orがあるから、ではありませんね。I’m looking for a car which is red or similar to red.と例を出すまでもなく、普通に一緒に使われます。

そこで、問題文のcaughtやfarmedとtunaの関係を考えてみます。マグロは捕まえられたり養殖されたりするものですから、the tuna is caughtあるいはthe tuna is farmedという受け身の関係にあります。マグロが自ら何かを捕まえるのはSFマンガの世界になってしまいますよね。ですから、ここでは、The tuna, whether (it is) caught or farmed, has its place~と考えて、whetherを選びます。caughtやfarmedは過去分詞です。過去形ではありません。主語は書かなくても分かりますから、be動詞とまとめて省略された形ですね。

一方、The tuna, which caught or farmed, has its place~とwhichを入れると、これは関係代名詞ですから、挿入した節の中で主語の役割をすることになります。代入すると、It(=the tuna) caught or farmedと、「マグロが何かを捕まえたり養殖する」というSFマンガの世界になりますし、捕まえたり養殖したりする相手となる目的語もありませんので、文として成立しません。

問題を解く際、which is caught or farmedのbe動詞だけが省略された形だろう、などと都合よく「自分ルール」を作って納得してはいけないのであります。勝手にbe動詞だけを省略していいなんてルールがあったら、読んでいる方が困ってしまいますね。念のため、仮にこの問題文の空所の後にisがあったら、意味的には変な感じですが、文法上はwhichが正解でwhetherが不正解になります。「もしこうだったらこれが正解だな」と考えられるようになると、文法問題で間違えることは少なくなりますから、問題を解く際に、ちょっと突っ込んで考えてみると力が付くのではと思います。


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某所にての会話
以下はフィクションです。

ロバート:「ナンシー、今回の同義語問題、あれってかなりの自信作だったんだけど、結果どう? 上級者もきっと間違ったと思うんだよね。フフ」
ナンシー:「正答率5%です」
ロバート:「Wow! やっぱりうまくいったね。TOEICマニアを粉砕したね」
ナンシー:「しかし、正答したのはほとんどスコアの低い受験者です。これは、ちゃんと考えて解いた受験者が間違えて、勘マークの受験者しか正解していないことになります」
ロバート:「え、そうなの」
ナンシー:「一言で言うと、難しすぎた、ってことですね。採点対象外です」
ロバート:「あそこまで難度を上げるのは駄目か」
ナンシー:「あなたはナレーターからアイテムライター(問題製作者)に転身して、今回が初仕事だったので、仕方ないですよ。去年の5月にも、パート1の10問目が難しすぎて採点対象外になったことがありますし、あまりがっかりしないでください」
ロバート:「次は気をつけないとね。あまりこういう問題ばかりを作っていたら、アイテムライターとしては失格だからね」
ナンシー:「どんなベテランアイテムライターも、いつもさじ加減の難しさに悩んでいますよ。とはいえ、今回はちょっと困りました」
ロバート:「え、何か特別な問題が?」
ナンシー:「ええ。あなたが製作して採点対象外になった問題って、ダブルパッセージですよね」
ロバート:「うん。あ、そうか。リサイクル(問題の再利用)か。それは気付かなかったよ。そのままリサイクルできないってことだ」
ナンシー:「そうなんです。パート1だったら、その問題をリサイクルしなければいいだけの話なんですが、ダブルパッセージの場合はストックが少ないのでそうもいきません。新問を作るのは大変です」
ロバート:「そうか。僕のミスがこんなことになるなんて・・・ とりあえず選択肢を作り変えればいいかな」
ナンシー:「今日のランチミーティングで対応策が協議される予定です。選択肢をやさしくするのが一番現実的ですが、設問の内容を変える、古い問題を再利用する、韓国の問題を転用する、といったオプションが考えられます。いずれにせよ、あなたには特に罰則はないので安心してください」
ロバート:「いや。すまない。次からはあまり凝らないようにするよ」


これはあくまで私の脳内ストーリーですが、もし本当にこういう事態になったら、再利用ではなく、いい機会なので新問を作って頂きたいですね。

なお、解答に関することや、問題の再利用についてのご質問には私は答えられませんので、あしからずご了承ください。


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模試特急
昨日は、4月7日発売予定の「模試特急」の音声収録でした。リスニングセクションはもちろん、パート5・6・7の音声や、付録の単語帳の音声まで収録しました。パート5の音声まで収録した模試って見たことがありませんが、リーディングセクションの音読やリスニングは、英語を体感するためのトレーニングとしてすごく役に立ちます。ですから、購入者の方には、読んで聴いて有機的に模試を活用して頂きたいですね。

以下は、模試の巻頭部分です。発売に先駆けてご紹介します。

皆さんは、TOEICを受験されたことがありますか?
受験したことがあるという方、どんな印象を持たれましたか?

「リスニングのスピードについていけず、特にパート3・4はほとんど勘で答えた」
「リーディングは全然時間が足りなかったので、最後は全部Cにマークした」
「リスニング音速すぎ、リーディング量多すぎ(涙)」
「2時間英語だけの試験を受けるのはめちゃくちゃしんどかった」
「あんなに辛いテスト、できればもう受けたくない」

といった感想を持たれたのではないでしょうか。「まあ何とかなるだろう」「試しに受けてみようかな」といった軽い気持ちで受けた方は、英文の量の多さやリスニングのスピード、予想スコアと実際のスコアとのあまりのギャップにショックを受けたはずです。

皆さんの多くが感じられた通り、TOEICは、各駅停車でのんびり旅行気分で受験すると、予定時刻に目的地に到達することができず、途中下車しなければならなくなってしまうタフな試験なのです。

また、それと同時に、しっかりとした対策をして試験に臨めば、予定どおりに本来の目的地にたどり着ける試験でもあります。

この本は、TOEICのことを知りつくした、鉄道マニアならぬTOEICマニアの著者二人が、受験者の皆さんが無事目的地(目標スコア)にたどり着けるよう、できるだけくわしく丁寧に、分かりやすく道案内をすることを目指したガイドブックです。

では、TOEIC受験者の皆さん、「やる気」と「気合」のチケットを準備して、さっそくハイスコア行きの超特急に乗り込みましょう! 目的地までノンストップで楽しい旅になりますように。


ちなみに、以下は昨日の音声収録での著者二人の会話です。

神崎「うーん。この模試いいわ」
TEX「え、今頃何を言ってるんですか」


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アクシデント対処法

昨日のテストでは、私の会場でも大きな咳を延々と続ける人がいたり、会場の外を廃品回収車が通ったりしました。もちろん、他の受験者に迷惑をかけてはいけませんが、試験なのでアクシデントはつきものですよね。

私の隣の方は、英文を音読するのが癖になっている方のようで、リーディング中、ずっとぼそぼそと何やらつぶやきながら問題を解かれていました。とはいえ、試験前に熱心に勉強されていた時にそのことには気付いていましたので、私自身はとにかく試験に集中することを心がけ、見直しを行った最後の15分間以外はまったくその声は耳に入りませんでした。

こうした試験時のアクシデントについて、「夢をかなえる勉強法」(伊藤真著 サンマーク出版)にはこう書かれています。

試験会場では予想外のアクシデントに見舞われることがある。以前、ある大学の試験会場で試験中に近くで火災が発生したことがある。(中略)試験ではどんな環境になっても対応できるようにしておかなければならない。

その対策として私は塾生に「模擬試験を受けるときは、できるだけ条件の悪い席か変なやつの隣に座れ」と指示している。(中略)熱があるときも、わざわざ模擬試験を受けに行くといい。熱があってもどれくらい問題が解けるかがわかる。

要するに、悪い条件を事前に経験しておけば、本番の試験のとき、どんな環境になろうともあわてなくてすむのである。


伊藤さんが教えていらっしゃるのは司法試験で、そのハードさや重みはTOEICとは比較になりませんが、この試験対策は応用できると思います。私が行ったアクシデントへの対応策は以下の通りです。

1. 家の窓を開けたり、電車の中で模試に取り組む
これは効果があります。うちの近くも米軍の飛行機や廃品回収車が通ったりしますが、そんな中でトレーニングするのは、本番でのよいアクシデント対策になりますし、より自然な環境ですよね。静まり返った会場の方が特殊なんだ、ぐらいの気持ちで受験した方が良いと思います。サラリーマンの方なら、通勤電車の中でのリスニングトレーニングも効果があります。

2. IPを受験する
これは受験された方なら分かると思いますが、公開テストより環境が悪いケースが多いと思います。IPを受けている隣の部屋で普通に会社の宴会が行われていたとか、隣と時間差で試験が始まって音が二重に聞こえた、などといった実例もあります。エッセンスで私も何度かIPを受験しましたが、交通量の多い道路のすぐそばなので、たまに爆音が聞こえたりします(笑) ですから、機会があればIPテストを受けるのはよいトレーニングになると思います。「留学ジャーナル」など、一般の方でもIPが受験できる機会がありますから、是非お試しください。

3. アイ・コンセントレーションで集中する
何度かブログでご紹介していますが、試験中は、視線を自分の机のエリア外に出さないようにします。そうすることで集中力が高まりますし、気になる動きが目に入らなくなります。

4. 「隣に変な人来い」と思って試験を受ける
これはおまじないですね。「どんな人が隣に来てもOK。むしろ、私がその人を引き受けようではないか。他の人はそれで助かるしね」ぐらいの気持ちでいると、気持ちに余裕が生まれますし、運も向いてきますよ。

次のTOEICは5月30日です。後2カ月以上ありますから、それぞれの目標に向かって、しっかりと英語学習を継続しましょう。


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終わりなき道
TOEICが終わると何かちょっとイベント終了後のような脱力感がありますね。ひょっとしてこの心地よい疲れがTOEICの魔力なのでは、と思ったりします。

エッセンスでTOEICを教えるようになってからは、「生徒さん、今頃頑張ってるかなあ」「あ、これ授業でやったけど覚えてくれてるかなあ」といった考えも頭に浮かぶようになりました。これはTOEICの指導者なら皆同じでしょうね。

自分自身としては、毎回常にTOEICに対して全力投球し、単に990を取るだけではなく、そこで体感したものをできるだけ生徒さんやブログ読者、著書の読者に還元できればいいなと思っています。自分自身では、TOEICで全問正解は達成しましたが、今回のTOEICでも今一つ自信の持てない問題が1-2問ありましたし、正解は分かっても、完璧に聞き取れていない部分や、読み取れていない部分もあります。もちろん、アウトプットや発音といったTOEIC以外の英語力や、まだまだ未熟な指導法にも磨きをかけなければいけません。

10月末にサラリーマンを辞めてから、のんびりしてきましたが、4月からはしっかりと働かなければと思っています。生活費のおしりに火が付いていますしね(笑) ありがたいことに幾つか非常勤講師のお話も頂いていますので、持てる力を全て注いで全力投球し、期待以上の成果でお応えすることができればと思っています。

TOEICは終了しましたが、英語学習に終わりはありません。先日ご紹介した伊藤真さんの言葉を借りると、「勉強とは、夢への距離を縮めていくこと」です。私も自分の夢に向かって英語学習を必死に継続していかなければいけませんし、そうできる環境にあることに感謝しなければと思います。

ということで、まずは今回のTOEICの解答のまとめからですね(え、そこから?→などと書きつつ実はもう9割以上一人解答速報をまとめた中年男)。


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第153回TOEIC感想
受験者の皆さん、お疲れさまでした。皆さん、出来はいかがだったでしょうか。

以下、私の個人的な感想です。フォームは4GIC5でした。

パート1 やや難
何問か難しいのがありましたね。あやふやな問題は消去法で解くのがベストです。

パート2 普通
後半にやや難しいものがありましたが、全体的には標準レベルだったと思います。

パート3・4 普通
これも格別難しいものはなかったように感じましたが、一問集中力が切れて聞き逃しました(涙)

パート5 やや易
前回と比較してとんでもなく難しい語彙がなかったですね。トリッキーな問題も少なく、素直な問題が多かったと思います。

パート6 やや易
これもトリッキーな問題は少なかったですね。1問目の答えが最後まで読まないと分からないような難しいものはありませんでした。

パート7 やや難
内容的にTOEICではあまり見かけない抗議文や、問題を読み間違えるとミスしそうな、ややトリッキーな問題がありました。


全体的な感想としては、あまり突出して難しいパートも今回はなく、標準的な回だったように思います。私の部屋では、前の方で花粉症なのか、ずっとものすごく大きな咳をしている人がいました。私は幸い後ろの方の席だったので影響はありませんでしたが、大教室でそこまで聞こえてくるくらい大きな音だったので、周囲の方は大変だったと思います。周りに迷惑をかけてはいけませんね。

解答速報はできませんが、試験の感想等、ありましたら、お気軽にコメントください。


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第153回TOEIC神社
いよいよ明日はTOEICですね。昨年最も受験者数が多かったのがこの3月の試験で、受験者数は何と11万5千人以上でした。会社や学校に求められて受験される方が多いのかもしれません。これまで勉強してきたことを思い出し、自分を信じて、とにかく最後まで頑張りぬきましょう。2時間の英語の試験はすごく大変ですが、それだけ英語に集中できる機会って貴重だ、とポジティブに考えて挑戦しましょう。皆さんの英語力、気力、人間力が試されます。テストに負けないように全力投球してください。

この3月の試験にかける熱い思いを、以下のテンプレートを使って決意表明して頂けるとありがたいです。まだ熱い思いのない人は、気合の起爆装置にしてください。メッセージをお寄せ頂けると嬉しいです。皆さんのポジティブな言葉が集まれば、相乗効果でスコアが伸びるはずです。そういう効果を期待しています。

【お名前】
【今回の目標スコア】
【過去最高点】
【コメント】

記入例
【お名前】 TEX加藤
【今回の目標スコア】 990
【過去最高点】 990
【コメント】 とにかく最後まで全力投球します。ブログ読者の皆さんの幸運をお祈りしています。Good luck!


上記のようなコメントを書いた後、ベストスコア祈願のクリックを、それぞれの思いを込めた気合の掛け声と共に下記バナーにてお願いします。皆さんのスコアアップと、私のブログランキングアップ(笑)の一挙両得をせこく狙っています。クリックとともにお寺の鐘の音が鳴るような技術は持ち合わせておりませんので、それぞれの頭の中でイメージしてください。では、皆さんのご健闘をお祈りしております!


↓ベストスコアを祈願するTOEIC神社です。祈願の鐘を鳴らしてください。
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合格のお守り
いよいよ明日はTOEICですね。今日は、「合格のお守り」(伊藤真著 日本実業出版社)から、受験者の皆さんの役に立ちそうな部分をご紹介します。

受験とは、「あるがままの自分」が、「なりたい自分」に向かってどれだけエネルギーを注げるか、全身全霊でぶつかってみることのできる、一生に一回か、あるいは数えられるほどのチャンスです。

「勉強とは、夢との距離を縮めていくこと」と本の中で書かれています。いい言葉ですよね。この本の題材となっている司法試験とは異なり、TOEICは何度でも受験できますが、ただ受験するだけでは意味がありません。何かしらの目標を持ち、試験に向けてコツコツ努力を積み重ね、全力で受験することで、次なる目標や夢につながっていきます。

結果には必ず原因があります。
原因はコントロールできるのです。
それが、今あなたにできることです。
目の前にあることに集中しましょう。問題の一つひとつに集中しましょう。
そして冷静な判断を下していくことです。
不安や恐怖は、あなたの頭の中にある妄想にすぎません。


あさってのTOEICの結果をコントロールすることはできませんが、今の自分はコントロールできます。これまでやってきたことに自信を持ち、自分を信じ、体調を万全に整え、取り越し苦労をせず、目の前の試験に全力投球しましょう。

私は、試験前日に決まってそれら(自分が良い成績を取ったときの答案や成績表)を眺めるようにしていました。うまくいったときの試験場の空気、自分の調子を追体験し、それを試験当日も同じようにイメージできるようにするためです。

これもいいアドバイスですね。私も全問正解だった時のAMを眺め、イメージトレーニングしてみようと思います。皆さんも是非、自己ベストのスコア票を眺めるようにしてみてください。

できるだけ早く試験場に出かけてください。そして、会場の周辺を散歩するのです。ほんの短い時間でも、無心で景色を眺めながら歩いていると、忘れていたことをふと思い出したり、今日をどう戦うかと落ち着いて考えられたり、どんな問題が出ても必ずやれるという気持ちを呼び起こせたりするものです。

これはTOEICでも同じです。ぎりぎりで会場に駆け込んだり、駅の三分間写真で写真を撮ったりすることのないよう、事前の準備をしっかりとして、余裕を持って試験に臨みましょう。

たとえ真剣勝負の試験であっても、意外性を楽しむことは忘れないでいてください。私は、知らないところから出題されたら、「しめた! と思え」ということを自分に言い聞かせていました。

これは私も行っています。予想していなかったような問題が出て意表を突かれても、「お、そう来たの。ETSさん。やるわね」ぐらいの心の余裕を持って対応できれば素晴らしいですね。

私も今日の午後、公式問題集4をさっと解いて、しっかりと準備しようと思います。受験される皆さん、互いに頑張りましょう。


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アハ体験で英語力UP
確定申告が意外とスムーズに終わってほっとしているTEX加藤です。最近はPCで申告できるんですね。入力が簡単で、計算はPCが勝手にやってくれますし、そばに専門の人がいて分からないところもその場で確認できるし、押印も不要ですし、予想以上に楽でした。

さて、TOEICといえば、「CNN ENGLISH EXPRESS」の最新号にエッセンスのハーフ模試が付いているので購入しました。ちなみに解説の加藤優先生は私ではありません。加藤先生は、イケメンでネイティブ並みの発音、かつ文法知識が豊富で熱い授業を展開されるエッセンスの看板講師です。ハーフ模試の問題の質はもちろん高いですし、解説も丁寧ですから、ご興味のある方は店頭にて是非ご覧ください。まあ試験直前なので新しいものには手を付けない方が良い気もしますが、特に上級者の方なら腕試しにちょうどいいと思います。

エッセンスの模試が目的で購入したのですが、この雑誌の巻頭特集の、「茂木健一郎の壁を超える! 英語勉強法」は興味深かったですね。茂木さんって、私も知らなかったのですが、英語の日記をもう1年以上毎日継続されているようです。そのサイトはこちらですので、ご興味のある方はご覧ください。茂木さんには英語学習についての著書もあるようですから、早速読んでみようと思います。え、そんな本読むより茂木さんを見習って毎日英語で何か書いた方がよっぽど英語力UPになるのでは、って? はい、その通りです。いや、頑張らないといけませんね(汗)

茂木さんは確か「アハ体験」ということをおっしゃっていたと思います(うろ覚え)。これは、脳は「そうか」と分かった時に活性化する、ということだったと思います(さらにうろ覚え)。

この「アハ体験」って、英語学習やTOEICでもすごーく大事だと私は思います。まず、学習の際、自分なりの仮説を持って一生懸命考えます。そうしてから、辞書を調べたり、インターネットで検索したり、TOEICなら解答やトランスクリプトをチェックして、自分の仮説が正しければ、「やっぱりそうか」と思いますよね。その逆に、間違っていれば、「あ、そうだったのか」と思います。どちらにせよ気付きがあります。で、その場で分からないことは、参考書等で調べます。「そうだったのかあ」と思うまでしつこく考えることが大切です。そうしてやがて訪れるアハ体験の積み重ねが英語力UPにつながるのではと思います。

例えば、adaptとadoptの違いが覚えられないとしますよね。「適合させる」「採用する」「養子にする」とあって、どっちがどっちかぱっと分かりますか? まず、adを取ってみてください。すると、aptとoptが残ります。このうち、optって動詞のchooseです。「選ぶ」の意味ですね。optionとかoptionalにつながります。つまり、「たくさんあるものの中から選ぶ→採用する、養子にする」のイメージです。aptについては是非ご自身で調べてみてください。こうして「アハ体験」があると単語も覚えられると思います。そんなの知ってたよ、アハ体験できなかった、という方はちょっと都合の悪い方なので、公式問題集のリスニングにでも取り組んでください。

「アハ体験」は、英語に関係なく、どんなつまらないことでもいいと思います。MOSバーガーのMOSってどういう意味なんだろうとか、LAWSONの看板のマークはなぜ牛乳マークなんだとか、セブンイレブンの看板の英語はなぜELEVEnと最後のnだけ小文字なんだろうとか、そういう小さなことでもちょっと考えるとアハ体験になります。

ということで今日のポイントは、「英語力UPのため、アハ体験を積み重ねよう」でした。


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1日1問TOEIC0311
「確定申告」というものを月曜日までにしなければいけないことを知り、あわてて作業をしているTEX加藤です。こういうことを全部やってくれる会社ってやっぱりありがたいですよね。まあ私の場合は10月までサラリーマンだったので、今年は比較的計算が楽ですが、来年は大変そうです。備えあれば憂いなしですから、さっそく書籍代等、仕事に必要な雑費のレシートをペタペタと紙に貼り付けてファイル管理を始めました。意外と楽しいですね(笑)

さて、昨日の記事で、「小春日和」を使ったのですが、間違った使い方であることが発覚いたしました。親切なご指摘のメールを頂いた読者の方、ありがとうございます。私の英語力はおろか日本語能力にも疑問符が(汗) 以下、「小春日和」についてウィキペディアの引用です。

小春日和(こはるびより)とは、晩秋から初冬にかけて、移動性高気圧に覆われた時などの、穏やかで暖かい天候のことである。小春(こはる)とは陰暦10月のこと。現在の太陽暦では11月頃に相当し、この頃の陽気が春に似ているため、こう呼ばれるようになった。俳句における「小春日和」・「小春」は冬の季語となる。(陰暦の冬は10月~12月) 英語ではIndian Summerが小春日和に該当する季節現象である。

あら、小春日和って晩秋から初冬に使われるんですか。「春のような陽気」のことなので、春より前ならOKだとすっかり勘違いしていました。そういえば、さだまさしが、「こんな小春日和の~」と歌っていたのは「秋桜(コスモス)」でしたね。ということで、昨日の記事も、「小春日和→暖かい」に修正させて頂きました。まずい、このネタ、エッセンスの生徒さんに授業で使ったのに(汗) 次の授業で訂正しなければ。

と、管理人の日本語能力の低さが露呈したところで、今日の一日一問です。

Ruan Yisan, a retired professor from the architecture department of Tongji University, has been ------- in the restoration of the historical building.

(A) instruments
(B) instrumental
(C) instrumentation
(D) instrumentalist

どれが正解かすぱっと分かったでしょうか。まず、文意を確認すると、Ruan Yisanという人名が主語、カンマとカンマの間が同格で、「Tongji大学の建築学部を退官した教授」ですね。その方が、歴史建造物の修復において重要な枠割を果たした、という意味になる(B)instrumentalが正解です。be instrumental in~で、to be important in making something happen、つまり、「~において重要な役割を果たす」ということです。

(A)は、「器具」「楽器」の意味ですね。Part1で楽器を演奏している人の写真でよく登場する単語です。「方法」の意味で人を主語に取ることもありますが、その場合は、ofやforを伴いますし、「歴史建造物の修復において方法だった」では意味も通じません。(C)は「器具類、器楽編成法」の意味です。(D)を選ばれた方もいるかもしれませんが、これは「器楽家」の意味です。楽器を演奏する人のことですね。歴史建造物の修復における器楽家だった、では意味不明ですし、instrumentalistは可算名詞なので冠詞が必要です。

ということで、be instrumental in~という形をしっかり覚えておきましょう。


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「接続語」&「指示語」
JAYWALKのボーカル逮捕、のニュースにショックを受けたTEX加藤です。今の若者にとっては、「え、誰それ?」って感じでしょうけど、「何も言えなくて…夏」は私の青春の思い出の一曲でした。大学生の時、学園祭に来てくれたんですよね。懐かしいなあ。

すっかり告知を忘れていましたが、来月、エッセンスで毎週金曜日の夜、4回集中講座と言うものを開催することになりました。一回2時間で、公式問題集を使いつつ、全パートの基本的な情報や、試験対策に絞った講義を行います。600~730を目指している方向けの講座ですので、このブログの読者の大半には向かないと思いますが、ご興味のある方はこちらをご覧ください。

さて、今日は、パート7の文書の読解力を上げるためのポイントを一つご紹介します。

まず、以下の文を読んでみてください。

もう3月だというのに昨日の雪には驚きました。今日は少し晴れ間がのぞいていますが、暖かいというよりむしろ、冬に逆戻りした感じです。このような雪や雨の日が続いた後、暖かくて風が強い快晴の日がやってくると、花粉症の人間にはつらい一日になります。今日はそんな花粉症の方への私からのアドバイスをご紹介したいと思います。

こういう文があったとして、日本語だと無意識に行っていることがあります。それは、「接続語」と「指示語」の確認です。この二つを追うことで、文の論理のつながりがはっきりします。

たとえば、「のぞいていますが」の「が」を見ると、その後に何か「晴れ間」とは逆の内容の文が来るな、と感じます。さらに、「というよりむしろ」を見て、その後に「晴れ間」や「暖かい」を否定し、それとは逆の内容の文が来て、そこに筆者の主眼が置かれることを無意識に感じているはずです。

なぜそのように感じるかと言うと、「が」や「むしろ」という「接続語」がそういう役割をしているからです。これは英語でも同じなんですね。特に、「逆接」と呼ばれる、前の文から当然予想されることとは逆の内容の文をつなぐ役割をする「接続詞」や「接続副詞」があったら、この後には重要なことが来るに違いない、と身構えなければいけません。ですから、howeverやbut、neverthelessを見たら、「お、これは話の流れがここで転換して、言いたいことが次に来るぞ」と感じなければいけません。何となく読み流してはいけないのであります。

話の流れを追う上で、もう一つ重要なのが、「指示語」です。上記の文でも、「このような雪や雨の日」「そんな花粉症の方」と、「このような」「そんな」という指示語が使われていて、話の流れをつなぐ役割をしています。TOEICの英文でも、I, you, he, she, theyといった人称代名詞や、this, that, these, its, it, themといった指示代名詞を見たら、それが何を指しているのかを読みとることで、話の流れ(ロジック)が分かるようになります。本番のTOEICではそんな余裕はないかもしれませんが、普段の演習の中では、代名詞があったら、それが何を指しているのかを把握しながら読み進めるようにしましょう。

ということで今日のポイントは、パート7では、「接続語」や「指示語」をしっかりと意識して読むようにしよう、でした。


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記録、それはいつも儚い
このタイトルの意味が分かる方は同世代です(笑)

さて、以下は、エッセンスの方(以下E)と私(以下T)の会話です(一部脚色あり)。

E:テックス先生、2月のIPの結果が出ました。ご自宅に郵送させて頂きますね。
T:あ、そうですか。何点でした?
E:今申し上げていいんですか。
T:はい。どうぞ。
E:985点でした。
T:え?
E:985点です。
T:・・・
T:あの、5点何とかなりませんか。
E:なりません。
T:どうしてもだめですか。
E:はい。だめです。
T:10回連続990目指してたのにぃぃぃ。もう、5点ぐらい何とか水増ししてよ。
E:オカマ風に頼んでもだめです。
T:わ、わかりました(肩を落として電話を切る)

ということで、8回連続990で記録がストップしてしまいました。10回連続を目指していたのに残念です。試験が終わった瞬間、いつもと比べて手ごたえがなかったので嫌な予感がしていたのですが、やっぱり990を取るのは簡単ではありませんね。自分のベストを尽くして、100%集中しないと990って取れないなあと改めて感じます。

ということで、今後の目標は、「TOEIC『公開』テストで10回連続満点」に都合よく変わりました。週末のTOEICは心機一転頑張るとします。受験される皆さん、一緒に頑張りましょう!

あまりに悔しいので、気晴らしにパート5の問題でも作るとします(←間違ったストレス解消法)


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1日1問TOEIC0308
「日経ビジネスアソシエ」最新号で神崎さんの「正解一直線」が晴山陽一さんのお薦め本として紹介されていますね。特集の内容が、「やり直し『英語』勉強術」で、TOEICについてもかなりのページが割かれていますから、ご興味のある方は是非読んでみてください。

さて、このブログでも何度か書いていますが、TOEICの問題を解く際、ビジネスの背景知識があった方が、会話や文書の内容を理解するのにかなり有利です。たとえば、パート7の文書の内容が、Tex Manufacturing社の社内文書(memorandum)、差出人の肩書がmarketing managerだったとします。

ここで、もし、マーケティグという仕事が何をすることなのかまったくわからない場合、しっかりと文書を読み込む必要が生じます。ところが、マーケティングというのが、自社の商品やサービスを広くお客様に認知させるために宣伝販促計画を立案・実行する仕事だと分かっていれば、文書の内容が「当社の業績報告」や「不良品の原因究明」等ではなく、「宣伝販促計画」についてであろうことが推測できます。

私の場合は、宣伝、営業、マーケティング、バイヤー、商品企画、商品開発といった仕事を一通りサラリーマン時代に経験することができたので、それがTOEICの問題を解く際に大きな強みになっていると思います。とはいえ、いきなりそういうお仕事の経験をするのは無理ですので、どうも自分はTOEICの話の内容が今一つピンと来ないなあと思ったら、ビジネス書で疑似体験されるとよいと思います。

TOEICでは、例えばマーケティングにしても、専門的な業務内容が出題されることはありません。ですから、基本書を読めばOKです。私のオススメは、中経出版の「面白いほどわかる」シリーズですね。マーケティングであれば、「コトラーのマーケティング理論が面白いほどわかる本」などは初心者にもわかりやすいと思います。実例から入るのであれば、今話題の「フリー~<無料>からお金を生み出す新戦略」(クリス・アンダーソン著 日本放送出版協会)もよいと思います。

TOEIC対策というよりも、マーケティングって言葉が時々TOEICに出てくるけど、いったいどんなことをする仕事なんだろう、と興味を持ち、自分で本を読んでみるって大切なことではと感じます。それがきっかけでマーケティングの面白さに目覚めるかもしれませんしね。

では、最後に今日の一日一問です。

Tex Corporation will provide ------- benefits to new employees, or those accepting a change in their work site.
(A) relocate
(B) relocated
(C) to relocate
(D) relocation

まず、文法的に、他動詞provideの目的語がbenefitsですから、空欄にはこの目的語となる名詞を修飾する語句が入りますね。この時点で、動詞の原形の(A)は不正解です。また、provideはto不定詞を取らないので、(C)も×です。

残るは(B)(D)です。文法的にはどちらも入りますので、意味をチェックします。relocateは、locateから推測できる通り、「新しい場所に移る、引越しする」の意味です。ですから、relocated benefitsと(B)を入れると、「移動されたbenefit(恩恵、利益)」となって意味が通じません。正解は(D)relocationです。「移動のための手当て」ですから、ここでは「転勤手当」「移動手当」の意味ですね。前の名詞が後ろの名詞を説明するいわゆる複合名詞で、
「テックスコーポレーションは、新入社員や、勤務場所の変更を受け入れた社員に対し、転勤手当を支給します」が文意です。those acceptingの形を忘れてしまった方は、土曜日の記事を再度ご確認ください。

後一週間、しっかり準備して日曜日のTOEIC、頑張りましょう!


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ディクテーションの効能
「効能」と言う言葉を聞くと、11PMの温泉レポートが頭に浮かぶTEX加藤です(一部の人にしか分からないネタ)。

masamasaさんの「TOEIC征服日記」の居酒屋ラジオでディクテーションの効果が話題になったようですね。私は残念ながらテニスをしていたので聞き逃してしまいましたが。自分自身を振り返ってみると、ディクテーションに励んだ記憶はほとんどありません。もしかしたら学生時代にやったことはあるのかもしれませんが、遠い記憶の彼方です。もちろん、だからといって効果がないとは思いませんし、どんな方法であれ、学習を継続すれば英語力UPの効果はあります。目的に応じて好きな勉強法に取り組むのが一番でしょう。

「ユメ勉」(木村達哉著 アルク)で、灘中・高の英語教師である木村先生はディクテーションの効果について次のように言及されています。

CDの速さで英文の意味がある程度頭に入ってくるような状態になったら、細かい個所まで聞き取る練習をして、リスニング力にさらに磨きをかけましょう。そのための練習として僕はディクテーションをお勧めします。

何度聞いてもかまいません。ディクテーションの目的は必ずしもリアルタイムに聞き取ることではなく、細かい部分まで聞き取る力をアップさせることです。むしろ、わからないところは何度も聞いた方が効果があります。それによって音声的な特徴を正確に認識し、音声と文字をリンクさせるデータベースを頭に作り上げることができるのです。

ディクテーションの効能はリスニング力の向上だけではありません。文法面でもブラッシュアップされる部分が多いにあります。


なるほど。木村先生は、東大生やTOEIC900ホルダーを作り上げた実績をお持ちですから、説得力がありますね。

まずディクテーションを始める前提として、「CDの速さで英文の意味がある程度頭に入ってくるような状態になったら」というのがポイントだと思います。英語学習において、「気付き」って大切だと思うんです。「そうか。ここはこう言っていたのか」「いかん、三単現のsが抜けてしまった」「音がつながるとああいう風に聞こえるのか」といった「気付き」が全くないレベルだと、学習効率が悪いと思いますし、ディクテーションが苦痛になってしまうのではないでしょうか。

TOEICのスコアアップという面では、細部の聞き取りを要求されるパート2のスコアアップには特に効果があるのではと思います。冒頭の一語がwhenだったのかwhereだったのかがあやふやではいけませんからね。パート2の問題を解く際、絶対に聞き逃してはいけない部分を空欄にしたディクテーション形式の問題演習は効果がありそうです。これは授業に取り入れたいですね。「冒頭の一語空欄特訓鬼の100問」とか(笑)

それにしても気になるのは、自分がディクテーションを学生時代にどの程度やっていたのかということです。少なくとも高校の時はまったくリスニングの練習をした覚えがありません。私の学生時代、英語教材は、ほとんど全てカセットテープだったと思います。巻き戻しが面倒だし、すぐ伸びるし、頭出しもできないし、学習効率が悪くて、あまりリスニングに積極的に取り組みたくなるような環境ではなかったんですよね(と言い訳)

とはいえ、今でも「脳内ディクテーション」はやっています。たとえば、パート2の問題演習の際、頭の中に英文を思い浮かべ、もし、あやふやな単語やフレーズがあったら、そこをしっかりと確認し、完璧にします。これは上級者にはおすすめのトレーニング法です。時間がなくてもどこでもできますからね。


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奥様のためのTOEIC講座0306
全国のTOEICファンの奥様方、すっかりご無沙汰してしまいまいたが、いかがお過ごしでしょうか。さて、気が付くともう3月のTOEICは来週でございます。花粉の襲来とともにTOEICも容赦なくやってくるのであります。奥様方のところにも、TOEIC運営委員会からの挑戦状ならぬ受験票が届いているはずです。

1月のTOEICが終わった直後は、「まだあと1カ月以上もあるわね。ハワイでバカンスでも楽しむとするかしら。でもちょっと予算が厳しいから近所のスパにしておくわ」などとのんびり構えていた奥様も、「巻くだけダイエット」に励みつつカレンダーをふと見ると、「あら、もうあと一週間じゃないの。やだわ」と驚かれているに違いないのであります。これは、パート7の土壇場になって、「あら、もうあと3分しかないじゃないの。頼み込んだらちょっとぐらい時間延長してくれないかしら」と考えても無駄なことが奥様方の頭をよぎるのと同じ現象であります。

とはいえ、今更準備不足を悔やんでも後のカーニバルでございます。ですので、この時期に何をすべきかと申しますと、これはもう神頼み、ではなく、これまで使った教材の復習に時間を割くべきでございます。新しいものに手を付けると、「直前なのにこんなに間違ったわ。なんなのよ、もう」と腹が立つか不安になるだけです。それよりも、これまで使った教材にもう一度取り組み、「あ、これ見覚えがあるわ」「こんなに正解するなんて私もやるわね。天才かも」などと、知識を定着させたり、根拠のない自信を深められた方がよいのでございます。

などと書きつつ、1日1問では復習ではなく新しい問題を出題させて頂きます(鬼)

Tex Town offers a full spectrum of housing choices for ------- considering relocation from urban living to picturesque rural life.

(A) who
(B) whomever
(C) them
(D) those

しっかりと文法を理解していないと間違ってしまう問題でございますね。文法問題ですので意味は解く際に関係ありませんが、「テックスタウンは、都会の生活から、絵に描いたように美しい田舎の生活への移住を考えている人に、あらゆる種類の家の選択肢をオファーします」です。奥様方の優雅な老後のイメージでございますね。この中で、relocationという単語は必ず覚えておいてくださいませ。来週のTOEICで、「あら、この単語見たわ」とデジャブーがあるかもしれません。

で、この問題の答えですが、正解は(D)thoseです。「えー。thoseって”あれらの”って意味じゃないの」と思われた奥様、もちろんそれは正しいですね。ところが、このthoseは、「人々」(=people)を表す代名詞として使われることがあるのでございます。those whoという形で使われることもあります。ここでは、consideringという現在分詞に後ろから修飾されていて、「考えている人」という意味でございます。for those (who are) considering~と補って考えると分かりやすいかもしれません。those concerned(関係者)、those present(出席者)といった表現も押さえておきましょう。

もしそうした用法をご存じなくとも、他の三つの選択肢を空欄に入れると、空欄の後のconsideringとつながりませんね。「関係代名詞は残してbe動詞だけ省略したんだわ、きっと」などと都合よく考えてはいけないのであります。とはいえ、お忙しい奥様方には、そうやって文法的に考えるのではなく、thoseをスパッと選んで頂きたいのでございます。そうしないと解くのに時間がかかりすぎて、パート7の最後に「恐怖の残り3分」が訪れてしまいます。どれを買おうか迷っていてはバーゲン戦争に勝利することはできないのと同じでございますね。

来週のTOEICで、奥様方が優雅かつ華麗に200問を時間内に解き終わり、ティーカップを片手に終了時刻を迎えられますこと、お祈りしております。


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1日1問TOEIC0305
暖かくなると花粉が気になるTEX加藤です。生徒さんの前でくしゃみや咳を連発するとまずいので、今日からは外出の際はマスク着用&漢方服用ですね。来週のTOEICも花粉との戦いになりそうです。自分の体調もそうですが、周囲の受験者の方に迷惑をかけてはいけませんね。

では、今日の一日一問です。

Winter grain prospects in Tex Town are below the level achieved last season as snow ------- cold weather in early November delayed plantings.

(A) along with
(B) even though
(C) despite
(D) because

「接続詞VS前置詞」+「文脈」のコンビネーション問題です。

まず、asは接続詞で、snow ------- cold weatherがdelayedの主語ですから、空欄には接続詞の(B)と(D)を入れることはできません。「テックスタウンの冬作物の収穫見込みは、昨シーズンのレベルより低い。なぜなら、11月初旬の雪と寒波で種植えが遅れたからだ」が文意ですね。

残るは(A)か(C)ですが、文意から正解は(A)along withです。together withの意味で、ここでは、「寒波と雪」あるいは「寒波に伴う雪」の意味です。despiteでは「寒波にもかかわらず雪が降った」ことになって文の意味が通じません。alongは厳密には副詞でwithが前置詞ですが、along withでまとめて考えた方が分かりやすいかと思います。

Dry, warm days along with a strong wind cause pollen counts to rise.
乾燥した暖かい気候と強い風で花粉量が増えます。

です。外出するのが恐怖になりますね。


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