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AMの見方(その2)
今日は昨日に続き、LのAMの見方についてです。ちなみに、昨日のAMから正答数を算出する方法の1つ目と3つ目の項目の母数はそれぞれ21と19であることが分かったので、記事を修正しておきました。1つ目のAMが81、3つ目のAMが89の方がいらっしゃることが判明したためです。ただし、誤差の範囲なので正答数はほとんど変わらないと思います。

昨日例にとったある方のAMはこんな感じでした。

81 100 100 95

で、1つ目の項目で4問、4つ目の項目で2問の合計6問間違えたことになるというのは昨日書きました。さらに、1つ目の項目を鍛えて、後2問正解すれば495になることも分かりました。で、その項目を見るとこう書かれています。

短い会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる。

ん、よく分かりません。ということで、3つ目の項目を見ると、こう書かれています。

短い会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる。

え、これって1つ目の項目とどう違うんだろう。よく分からないし、まあAMは証明書みたいなもんだから、引出しにしまっておこう。と受験者の大半はここで考えるのを諦めて、AMを封筒に戻して、それっきり二度と見ることはないのであります。このAMの方もおそらく、「何かよく分からないけど、パート1と2でとにかくしょうもないミスをしないようにすればいいな」程度でAMをしまってしまうでしょう。

ヒロ前田さんの検証によると(とまたもや完全な他力本願)、「直接的な表現」が3つ目の項目、「間接的な表現」が1つ目の項目に該当するそうです。例えば、今回のパート1で、なぜかお尻が痛そうな岩場に座って本を読んでいる女性3人の写真がありましたよね。で、答えが、「They are reading some books.」でした。これは見たままの表現なので、3つ目の項目に入ります。

また、女性二人が向かい合って握手してる写真で、「They are greeting each other.」っていうのがありましたが、これは間接的な表現ですよね。直接的な表現なら、「They are shaking hands.」ですが、「挨拶している」という間接的な表現を答えにしています。なので、この問題は1つ目の項目に分類されます。

同様に、パート2で、「Where is the meeting room?」ってディレクションの質問を例に取ると、「It’s the first room on the right.」なら直接的な答えなので、3つ目の項目に入りますが、「I’m not sure.」なら直接質問に答えていないので、1つ目の項目に入ります。

当然、受験者にとっては、間接的に答えを類推させる1つ目の項目の問題の方が難しいので、平均点も普通は1つ目の項目の方が低くなります。例えば、6月の試験では、それぞれのAMの平均は、66/79でした。

このことから、AMが、81 100 100 95の受験者の方は、1つ目の項目だけが突出して数値が低いので、恐らく、TOEIC特有の「間接的な回りくどい地獄のパート2言い回し攻撃」、に慣れていないだけだと推測されます。疑問文に対して疑問文で切り返すなど、返しのセリフのパターンが豊富ですからね。

我々みたいに何回も受けていると、返しのセリフが面白いと、「そう来るかあ」「そう来たのね。フフ。引っかからないわよ」などとマニアックな喜びを抱くのですが、試験に慣れていないと戸惑うかもしれません。なので、もし、この方がLで495を取りたい、というのであれば、対策本でパート2の問題に集中して取り組んでパターンさえつかめれば、次回は確実に495が取れるだろう、と思われます。どこのどなたか存じませんが、このアドバイスを胸に、次回頑張ってください。


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AM活用法
スコア表が届くと、気になるのは、「自分がどのパートで何問間違えたのか」ということでしょう。いまいちよく分かりませんよね。私にも分かりません(笑) ちょっとマニアックな内容になりますが、リスニングパートのAbilities Measured(以下AM)から、自分が何問間違えたのかを計算する方法をご紹介します。

まず、AMから、以下は分かりますね。

上から1・3番目の項目 → パート1・2に該当(計40問)
上から2・4番目の項目 → パート3・4に該当(計60問)

ただし、同じパートでも、問題によってどっちの項目に該当するかが異なりますので、どのパートで何問間違えたか、までは分かりません。

で、ここからはちょっと面倒な計算は省略しますが、ヒロ前田さんの検証結果や、私の過去のAM、ネット上のAMのサンプルをチェックした結果、6月の第147回TOEICのフォーム4FIC12のリスニングパートのAMの各項目別の母数は以下の通りであったと推測されます。※サンプル数が少ないので多少の誤差はあるかもしれません。

1つ目の項目 21問 1問の価値 約4.8%
2つ目の項目 19問 1問の価値 約5.3%
3つ目の項目 19問 1問の価値 約5.3%
4つ目の項目 41問 1問の価値 約2.4%

6月のパート3・4では4つ目の項目に該当する問題が多かったのかもしれません。神崎さんの4つ目の項目の数字が98なので、小数点以下を四捨五入しているとすると、この項目で40問以上あることになります。これまでの私のAMでは、1問間違えるとこの項目の数字は97だったので、今回はこの項目が多めだったんでしょうか。

例えば、積読亭さんの6月のAMは、100 95 95 95 ですが、ここから何問間違えたかを計算することができます。

1つ目の項目 (100-100)÷4.8=0 全問正解
2つ目の項目 (100-95)÷5.3=0.95 1問ミス
3つ目の項目 (100-95)÷5.3=0.95 1問ミス
4つ目の項目 (100-95)÷2.4=2.05 2問ミス
合計96/100 スコア495

と、パート1・2で1問、パート3・4で3問の計4問のミスだったことが分かります。同じくネット上のサンプルで、L485(81 100 100 95)というものがありました。フォームが分からないのですが、仮に同じフォームだったとすると以下の計算となります。

1つ目の項目 (100-81)÷4.8=3.99 4問ミス
2つ目の項目 (100-100)÷.5.3=0 全問正解
3つ目の項目 (100-100)÷5.3=0 全問正解
4つ目の項目 (100-95)÷2.4=2.05 2問ミス
合計94/100 スコア485

つまり、この方は、パート1か2を後2問正解していれば495だったことになりますから、495を目指すのであれば、パート2の形式に慣れれば次回は495が取れる可能性が高いことになります。こうやって具体的なターゲットが分かると、効率的なスコアアップ対策になるかもしれませんね。

リーディングパートもこうした分析をやってみようかなあと思いましたが、頭が飽和したので、ご興味のある方はヒロ前田さんのブログをご覧ください。

なお、この計算式は、あくまで第147回の4FIC12にのみ適用されます。AMの数値はフォームや受験回によって異なりますので、あらかじめご了承ください。

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