自分マネジメント
土曜日なので怒涛のブックレビュー第2弾です。

「あなたも翻訳家になれる!―エダヒロ式 [英語→日本語]力の磨き方」(枝廣淳子著・ダイヤモンド社)

のご紹介です。

「翻訳とは、著者が差し出したいものを一つも落とさずじょうずに受け取って、そして、何も足さず、何も引かずに、大事に読み手に手渡す作業である」

この翻訳の定義に著者の翻訳に対する真摯な姿勢がうかがえます。私なんて、執筆中のパート7対策本の和訳作業にすら苦しんでいるので、「不都合な真実」を適切かつ流麗な日本語で訳した著者は神としか思えません。

この本の中では、翻訳家になるための道や、そのための勉強法、著者の翻訳テクニック等も紹介されているので、興味のある方は必読です。ただ、このブログの読者の大半は翻訳家を目指している訳ではないと思いますので、一般的な英語学習に役立ちそうな部分のみご紹介します。

まず、枝廣さんが、翻訳力を身につけるためのポイントとして挙げていることの中から、特に印象に残った部分を英語学習に置き換えてみます。

英語学習には「量」と「質」の両方が大切
「4000時間の学習を目指す」ぐらいの意気込みで。ただし、「今は何のためのトレーニングをしているのか」を常に自分できちんと意識しながら進めること。それを意識するかどうかで英語学習の効果と成果は歴然と差がつく。

勝間和代さんは、何かをものにするために「1万時間」を目安にしていますね。私も自分の英語学習にかけた時間をざっと計算してみたところ、概算ですが、中高6年間と大学5年間で1万時間は間違いなく超えています。知らなかった(笑)

ちなみに、この「4000時間」を日々の学習に当てはめてみると、1日3時間で約4年、1日2時間だと約5年半ですね。最低でもそれぐらい勉強しないとプロにはなれないということでしょう。

また、ただやみくもに量をこなすのではなく、その日々の英語学習の中で、常に自分の立ち位置を確認し、今自分がどこに向かって何の勉強をしているのか、を意識することが大切だとか。これはなかなか難しいことですね。

私の場合は、英語のスキルを磨く以外に、いつか英語を教える仕事についたり、あるいはTOEIC本を出版したりするためにTOEICを受け続けている部分はあります。え、そうじゃなくて単なる趣味なんじゃないの、もしくはメガネっ娘にもてるためとか、って? そういう鋭い指摘をする方は都合が悪いのでちょっとあっちに行っててくださいね。

直接英語学習とは関係ありませんが、この本の中で、「Googleで検索力に磨きをかけよう」というコーナーがあって、そこで、「フレーズ検索は“”(二重引用符)で囲む」というものがありました。これ、便利ですね。知りませんでした。たとえば、global warmingと普通に入力すると、globalだけやwarmingだけの検索結果も表示されてしまいますが、”global warming”と二重引用符で囲んで検索するとあら不思議、global warmingのフレーズのみがヒットして表示されます。この方法だと、フレーズや文章検索ができるので、自分が探したい英語表現を見つけるのにすごく便利です。え、そんなの常識?

最後にこの本の中で私が最も印象に残った部分をご紹介します。

「よし、やるぞ!」という熱い気持ちだけで、数カ月も数年も走り続けるのは、かなり難しいでしょう(ちなみに私の場合は、熱い気持ちが持続するのはせいぜい二週間ぐらいです!)。としたら、いっときの情熱がさめても、ほかの仕事や用事が忙しくても、淡々と仕事なり勉強なりを続けていくための「しくみ」が必要です。

これは目から鱗、でしたね。熱い気持ちがなくなるのは自然なことなので、それを責めるのではなく、熱い気持ちがなくなっても続けられるしくみがなかったことを反省しなければいけないってことです。

(予定通りの英語学習が)「できなかった自分を責める」人がよくいます。自分の意志が弱かった、自分に根性がない、気合いが足りなかった…。(中略)「できなかった自分を責める」のは、それが次への原動力にならない限りは役に立ちません。

そうではなくて、「どこを調整すればよいのかな?」と考えます。(中略)計画を実行することが目的ではなく、自分の行きたい最終目標地へ向かって進んでいくことが目的ですから、計画の立て直しや調整もおそれずに、柔軟に進めましょう。

自分マネジメントの評価は、「どれだけ決めたことを実行したか」ではなく、「どれだけ実際に進めたか」ですから!


私もちょっと自分マネジメントの計画を立てなければなあとこのレビューを書いていて改めて思います。TOEIC受けて解答速報を書いて、英語学習のブログを運営して、その先に何があるのか、何を目標にするのか、真面目に考えないといけません。のんきに「パート1に出てきたメガネッ娘萌え」などといい年してにやけている場合ではないのであります。


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WRITE AWAY
久々にブックレビューです。今日ご紹介する本は、「日本人に共通する書く英語の弱点」(ボブ・ヤンポルスキー+「週刊ST」編集部著 ジャパンタイムズ)です。既に絶版のようですが、アマゾンの中古を購入して読んでみました。英文ライティングに壁を感じている方なら得るところがある良書だと思います。

まず、冒頭の序文ではこう書かれています。

このWRITE AWAYというタイトルには、うまい英文を書きたいと思ったら、とにかく、書き始めて、さらに書き続けるのがいいというメッセージが込められています。というのは、文章がうまくなるのは、書くという作業(もちろん、読むことも大切ですが)を通してのみだからです。

うーん。いいこと言うなあボブちゃん。これはもう本当にその通りなので、英文ライティングがうまくなりたいなあと思ったら、日々日記なり英作文なり、模写なりで練習するしかありません。私の場合は、大学時代のレポートや、仕事上のメールやFAXでのやり取りを通じてたくさんの英文を書いたことや、こうして日本語の文章を書くこともプラスになっていると思います。まあまだまだ大したライティング力がないので、もっと鍛えなければと思ってはいますが、SWテストで満点が取れるレベルにはなりました。

あ、自分のことはこの辺りにして、この本の中から、幾つか印象に残った部分をご紹介します。

「より具体的に書く」

これって日本語の文章でもそうですが、非常に大切な事です。具体例を挙げてちょっと説明してみますね。例えば、こんな文章があったとします。

Nancy wore clothes.

まあ、さすがにこんな文章を書く人はいないでしょうが、これだとぼんやりしていて全くイメージが沸きませんよね。もう少し具体的にするとこうなります。

Nancy wore a skirt and blouse.

ちょっと具体的になったので、形容詞でさらに味付けします。

Nancy wore a colorful skirt and blouse.

じゃあ、「colorfulって何色なの?」と考えて更に具体的にします。

Nancy wore a bright green blouse and a short pink skirt.

これで随分イメージがクリアになりましたよね。

同様に、

Tex was behaving in a most unusual manner.

と言う漠然とした文章は、

Tex kept standing up, sitting down, and looking nervously this way and that.

ならイメージが沸きます。携帯を手に持ちながらメガネっ娘のメールでも待ちながらうろうろしているのでしょう(笑)

日本語でもそうですが、文章を書く際に、より具体的に書くように意識すると、文章が生き生きして長い文章を書きやすくなると思います。

もう一点、この本の中から「文と文の結び付け方」をご紹介します。例えば、こういう例文が本の中で取り上げられています。

The town was founded in the early 18th century. The hills produced iron that made cannons used in the Revolutionary War. Winsted Green is the oldest public park in the state.

町は18世紀初頭に生まれた。
丘陵では独立戦争に使われた大砲を作る鉄が生産された。
ウィンステッド・グリーンは州最古の国立公園である。

というある一つの町に関する3つの文章がばらばらで、つながっていませんね。こうした文章も、代名詞や冠詞をうまく使ってつなげることができます。

The town was founded in the early 18th century. The hills that surround it produced iron that made cannons used in the Revolutionary War. Winsted Green, in the town’s center, is the oldest public park in the state.

長めの英文を書く際、接続詞や代名詞、冠詞等をうまく使うことでキーワードを結びつけ、文章の流れを作ることができれば、読みやすい文章になります。情報のつながりを読み手が追うことができますからね。この例文で言えば、「the town → it → the town’s」と言う流れです。

この本では、「単語を選ぶときの弱点」「単語を並べるときの弱点」「文と文をつなぐときの弱点」「いっぽん調子にならないように」「効果的な段落の作り方」の5つの項目に分けて、日本人が英文を書く際に苦手としているポイントを分かりやすく説明しています。

絶版なのが残念ですが、アマゾンだと中古本が送料別で¥1(笑)で購入できますし、ブックオフなどにも置かれているのではないでしょうか。手軽に読めるので、英文を書くのがいまひとつ苦手な方にはお勧めの一冊です。


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