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面倒くさがらない
これはサラリーマン時代にも感じたことですが、他の人が面倒くさがってやらないようなことを地道に続ける人がどんな道でも成功するのではと思います。これは何も英語学習や仕事に限らず、ダイエットや運動でもそうでしょう。

普通の人なら3日も続けると嫌になって投げ出してしまうような地道で単調な作業を毎日根気強く続けると、ある日ブレイクスルーが訪れるのではないかと思います。

「才能とは、一瞬のひらめきやきらめきではなく、情熱や努力を継続できる力だ」

とは将棋の羽生名人の言葉ですが、「才能とは、面倒くさがらずに努力を継続する力だ」ではないかと私は思います。

例えば、TOEICを例に取ると、新公式問題集のパート2の30の応答を全部読むのにかかる時間はたった2分半です。3回読んだとしても7分半です。それを1週間毎日続けると20回以上音読できる計算ですよね。それをやるだけでもパート2のスコアアップには相当の効果があります(もちろん、読んでいる文の意味を理解した上で、発音・スピード等に注意して読む必要はありますが)。

ところが、それは分かっていても、授業で「来週までに1日3回、20回以上音読して来るように」と指導して、ちゃんとやって来る生徒はごくわずかです。恐らく最初の1日2日は続いても、それ以上は面倒くさくなって止めてしまうのだと思います。ダイエットも同じですよね。一日の摂取カロリーを制限して、軽い運動を継続すれば間違いなく体重は減ります。ところが、それを面倒くさがらずに3カ月継続できる人はごく一握りです。

スポーツや習い事を通じて、そうした日々の努力の大切さを知っている生徒は伸びも早いと思います。実際入学して2カ月で大きくスコアを伸ばしたある生徒は、高校時代にテニスに打ち込んでいたそうです。嫌になるほどの単純な練習の継続こそが上達への近道だと分かっているのでしょう。

私は仕事で玩具を企画する仕事をしていましたが、夢があって楽しそうな仕事に見えて、実際の仕事の9割は面倒くさい単純作業なんです。商品化までに何度も投げ出したくなる瞬間もありました。ところが、「細部に神は宿る」とはよく言ったもので、面倒な部分で手抜きをした商品は、間違いなく消費者に見抜かれてしまいます。妥協を許さず、粘りに粘って徹底的に細部を詰めたモノだけがヒット商品につながるんです。

ではなぜ自分がそういう面倒くさいことを続けられたかと考えると、最大の理由は、「お客様の笑顔」という成功イメージがあったからだと思います。「もう嫌だ」と思っても、お客様の笑顔が見たいから頑張れたんですね。

なので、生徒にも、「自分がこれを続けたら、その先にはこんないいことが待っている」という成功イメージをうまく描かせることができれば、単純作業を続けさせることができるのではと思うんです。そのための方策については試行錯誤の毎日ですが、私自身がまずは成功イメージを描いて日々努力しないといけないなと思います。まずはそこからですよね。


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究極の講義
正義とは何か」反響呼ぶ 日曜午後6時

 NHK教育の「ハーバード白熱教室」(日曜午後6時)が意外な人気を呼んでいる。「正義とは何か」を論じる米ハーバード大の講義を番組化した堅い内容にもかかわらず、視聴者からの要望で、急きょ再放送が決まったほか、インターネットの有料番組配信サービス「NHKオンデマンド」でも人気番組の上位にランクされた。
 番組の主役はハーバード大のマイケル・サンデル教授(政治哲学)。彼の講義には毎回1000人以上の学生が出席しており、1636年に創立された同大の歴史上、最大の履修学生数を誇るという。あまりの人気ぶりに、大学側は非公開の原則を覆し、初めてメディアに講義を公開した。
 元々は米国のボストン公共放送局が制作し、昨年、全米ネットで放送した。放送権を買い取ったNHKが邦訳をつけ、今年4月から全12回での放送を始めた。

という記事を見て、早速、無料で公開されている授業をインターネットで見ました。もうすでに番組をご覧になった読者の方もいらっしゃると思いますが、全12回のうちの1回目はこちらからどうぞ。

ハイレベルな授業の内容もさることながら、私にとって「目からうろこ」だったのは、教授の授業の進め方です。1000人以上の学生が出席している授業ってすごすぎますよね。しかも相手は全員ハーバードの学生ですよ。それを引きつけて飽きさせず、満足させるわけですから、数十人の授業で四苦八苦している私には神業としか思えません。さすがに、“ソクラテス方式(講義ではなく、教員と学生との闊達な対話で進められる授業形式)の教育の最高の実例”と呼ばれている授業ですね。

もちろん、このスタイルの授業を行うためには、専門分野での高度な知識が求められるでしょう。そうでないと学生からの問いに対して的確に答えることができません。プレゼンのスキルやユーモアのセンスも必要ですね。ですが、それ以上に、教授が楽しそうに授業を進められているのが私には強く印象に残りました。これが最も大切なことではないかと私は思います。教えている方が楽しくないと、教わっている方は楽しくないですよね。

TOEICの授業でどこまでこの方式を取り入れられるかは分かりませんが、少しずつ授業に取り入れようと思います。昨日は明海の補講の授業だったので、ちょっとこのことを意識してみたら、いつもよりはインタラクティブ性があったように感じました。特にパート5の文法問題やパート7の授業では効果を発揮しそうです。

「この問題、Aだと思う人? はい、じゃあ、そこの可愛いあなた、なんでそれを選んだ?」
「○○だから」
「惜しい。でも、それだとこういうことになるよね。なんかおかしいよ」
「ああそうかあ」
「じゃあ、正解はどれだろう」
「あ、Bか。○○だからBだ」
「そう。正解!」

などといった形で授業を進めると、学生にも気付きが生まれますよね。「ああ、そうかあ」「あ、間違えた」「そうだよね」と言った、いつもは返ってこない反応がありました。こうした感じで、講師が一方的に教えるのではなく、できるだけ受講生側に考えさせる授業を目指したいですね。


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経験記憶その2
いよいよ来週から大学・専門学校で学生相手の授業が始まるため、今日から本格的な授業準備に入ります。エッセンスの新タームも始まり、週3クラスを担当させて頂くので、当面はブログの内容が薄くなるかもしれませんが、「TEXさん、授業頑張ってるんだな」と思って温かい目で見守って頂ければと思います。期待と不安でドキドキですがとにかく全力投球ですね。新生活に希望を持って入ってくる学生を失望させないよう、マイペースで頑張ろうと思います。

授業に当たっては、TOEICや英語の知識はもちろん、「若さ」という何物にも代えがたい無限のパワーを秘めた学生の「やる気」をどうやって高めてあげるかが大切だなと考えています。これが相当難しいことは先輩の講師のお話を聞いて感じています。そのあたりは実際に授業をしてみて、自分なりに試行錯誤しながら前に進むしかないですよね。

昨日の「経験記憶」の話を今日は少ししようと思います。記事に何度か書いていますが、私は名刺にSeize the day.という言葉を入れています。前職で予備校のカリスマ講師の方とお仕事をした際、先生が書かれた言葉に感化されたのがきっかけです。で、これが元々はラテン語だということを数人の方から言われたのですが、どうしてもそのラテン語が覚えられなかったんです。

その時は何度か暗誦して、「よし、覚えたぞ」と思っても、しばらくすると、「あれ? 何だっけかな」となってしまうんです。これはいかん、と思い、「今を生きる」という映画で使われていると何人かの方から聞いたので、早速ネットで検索。すると、この動画が見つかりました。動画の最後にラテン語が出てきます。是非最後まで見てください。

このシーンだけで感動しますね。もちろん、ラテン語も完璧に覚えることができました。折を見て映画を全部見ようと思います。

こうして、言葉が映像化されるとよりしっかりと覚えられますよね。私が教えるのはTOEICですが、テストや教材の中にある英語をいやいや覚えるのではなく、できる限り生きた言葉として英語を伝えることができればいいなと思っています。


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英語表現を経験記憶にしよう
来週からの学生相手の授業の準備でバタバタしているTEX加藤です。いろいろと不安もありますが、公式問題集のパート2に出てきたThis is the most challenging job I’ve ever had.の心境ですね。やるしかありません。

授業では当然、「単語の覚え方」についても教えなければいけません。単語の覚え方は人それぞれですが、「自分のやりたいように覚えなさい」ではまずいですよね。学生が自分なりのアプローチを確立できるようになるまでは、ある程度の指針を示す必要があります。ですので、私が自分なりに考え付いた方法論と、さまざまな先生の指導法、科学的アプローチ等をとりまとめ、授業で提示し、学生の反応によって修正していこうと思います。

単語を覚えるためには、例文なり表現を、いかにして自分の経験記憶に落とし込むかが非常に重要だと感じます。これは公式問題集を授業の準備のために解き直していて改めて感じたことですが、ただの例文として見るのと、そのシーンを目に浮かべることができるのとでは記憶への残り方が全然違うと思うんです。

たとえば、公式問題集Vol4-2の、

Should we empty the recycling bin today?
Yes, it’s getting full.

という例文を、emptyは動詞で「空にする」、binは「ゴミ箱」で、「今日ゴミ箱を空にするべきでしょうか」が文の意味、それに対する答えが「一杯になっています」だと学生が覚えようとしたとします。基本的には何度も何度も暗誦すればある程度記憶に残るでしょう。でもそれでは死んだ表現ではないかと思うんです。経験記憶ではないですよね。なので、これを経験記憶にできるだけ変えるための説明をちょっとしてみます。対象者は学生です。

「皆もよくコンビニとかで買い物すると、ふたのついたでっかいゴミ箱が出口の所にあって、分別して捨てるよね。あれがbinです。あれってさ、会社にもあるんだよ。会社も環境に優しくないとまずいからね。だから、会社でも、いらなくなった紙とか、自販機で買ったペットボトルとか、リサイクル用にゴミ箱が別になってるんだよね。で、面倒くさいからってちゃんと分別して捨てないと、総務から連絡がきたりするんだよ。最近分別してない社員が多いって。実は僕も缶ジュースを知らずに適当に捨てて怒られたことがあります。この会話では、多分会社の総務の担当者二人が、リサイクル用のゴミ箱について話してるんだね。従業員の休憩室で昼飯食いながら話してるのかもしれない。“今日あたり、リサイクル用のゴミ箱、空にした方がよくない?”“そうだよね。かなり一杯になってきてるもんね”といった感じ。それをイメージしながら音読してみよう」

こんな感じで大丈夫かなあ(不安) 異業種数社でサラリーマン生活を20年続けて来たので、大体TOEICに出てくる会話のようなシチュエーションは一通り経験しています。それをうまく噛み砕いて、学生の経験記憶になるようにしてあげることができればと思っています。皆さんも学習の際は、是非こうして自分の経験記憶と結びつけて単語や表現を覚えるようにしてみてください。きっと記憶への定着率が高くなり、生きた表現になりますよ。


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教師たるもの五者たれ
セミナーのアンケートは全て読んで参考にさせて頂いているということは昨日の記事にも書きましたが、その中の一つに、「先生、昨年よりも教え方が上達されましたね」と書かれていたんです。エッセンスの生徒さんだったのですが、これは嬉しかったですね。元々が低かっただけなんじゃないの、と鋭いことをおっしゃる方は、ちょっとあっちで公式問題集でも音読しててください。

サラリーマンから講師に転じるにあたり、当然不安もありました。果たして自分は教えることに適性があるのかどうかも分かりません。講師失格ならまたサラリーマンとしての仕事を探さなければいけませんし、この不況下ではそう簡単に仕事も見つからないでしょう。

そんな状態だった自分にとって、励みになった言葉の一つが、ブログでも紹介した「成功の法則 松下幸之助はなぜ成功したのか」(PHP研究所)の中の言葉です。

人を起用するときに、能力はだいたい六十点ぐらいもあれば十分やね。あとはその人の情熱でいくらでも伸びる。しかし、能力はあるけれども熱意が不十分だということになれば、そういう人をいくら起用してもだめやったな。

つまり、まずはプロとして最低限必要なTOEICの知識や英語のスキルを身につけ、その上で「生徒さんの役に立ちたい」という熱意を持って取り組めば、ある程度のレベルにまでは必ず達することができる、ということになります。

ということで、大量の本を読んだりセミナーに参加したりして、自分なりの努力はしてきたのですが、いざ最初に数十名の生徒さんの前に出ると、これはもう尋常ではない緊張感で、ボロボロでした。話している途中で頭が真っ白になるし、声もすぐに枯れてしまうし、時間を見る余裕もありません。冷や汗が流れ、笑いなんて取る余裕はもちろんゼロです。「自分はこんなに下手なのか」と授業後は愕然としてしまいました。

でもこれってきっと誰でも同じなんだ、と自分に言い聞かせ、とにかく授業で使う教材に関してはどんな質問にでも答えられるくらいの準備だけは万端にして、発声練習をして、自宅で予行演習を事前に何度も行い、授業に毎回臨んでいたら、次第に余裕が出てくるようになりました。もちろん、今でも毎回緊張はしますし、緊張感を失ってはいけません。

最新号に神崎さんが登場しているAERA Englishでコラムを担当されているカリスマ英語講師、安河内哲也さんの「できる人の教え方」(中経出版)の冒頭では、「教師たるもの五者たれ」という言葉が紹介されています。最後にそれをご紹介します。

1. 【学者】100を知ってこそ1を教えられる
2. 【役者】話し方、みせ方、身だしなみを磨いていく
3. 【易者】相手の不安をキッパリ切り捨ててあげる
4. 【芸者】学ぶ場を楽しくしてあげる
5. 【医者】生徒のタイプを見抜いて教える

もちろん私はまだまだ指導者として未熟ですが、冒頭のアンケートの言葉で、自分もこの半年で少しは成長できたのかな、と感じることができました。この「五者」に少しでもなるべく今後も精進していきたいです。と思っていたら、エッセンスから早くも第二回「やれんのか?」開催のお話が。詳細が決まったらまたブログにてご紹介させて頂きます。


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