では、そんなしょうもない雑談はさて置き、本日の問題です。ちなみに、問題文の中の「TOEICer」は私の造語でございます。「トーイッカー」というのは、簡単にいえば「TOEIC仲間」「TOEICメンバー」ということでございます。
You can be called a “TOEICer”, ------- you keep studying English everyday and take the TOEIC test at least once a year.
(A) whereas
(B) in case
(C) unless
(D) as long as
これは奥様にとってはとても難しい問題だったでしょうか。
まず、選択肢が難しそうに見えますが、これは四つとも接続詞で、どれも文を文とをつなぐ役割をしますので、文法的に正解を選ぶことはできません。つまり、まず文の意味を理解して、正しくカンマの前後の文がつながる選択肢を選ぶ、という解き方になるのです。「え、なんなのよ。空欄の前後だけを見て手っ取り早く解けないの」とおっしゃる奥様、TOEICでも、文を読んで意味を理解しないと解けない問題は残念ながら出ます。そもそも英語学習のモチベーションUPのためのTOEIC受験ですから、テクニックだけに走ってはいけません。手っ取り早くお痩せになることはできないのと同じでございます。
さて、この問題で、カンマの前後で文を二つに分けると、
あなたはトーイッカーと呼べる
英語を毎日勉強して、TOEICを年に最低年1回は受け続ける
の二つの文章をうまくつなげればいいことになりますね。まず、(A)whereasという難しい単語がありますが、これは、二つの対照的な文を比較する時に使われます。「~の一方で」という意味です。ここは二つの文が比べられているわけではないので、これは間違いですが、本番でもし、こういう見て意味が分からない単語が出現したら、保留にして他の選択肢を見るようにしましょう。
(B)in caseは、何かが起きるかもしれないので、それに備えて何かをする、と言いたい時に使われます。「~するかもしれないので…」という意味ですね。I’ll take an umbrella in case it rains.(雨が降るかもしれないので傘を持って行きます)と、なぜか傘と雨の例文がいつも使われます。旦那、生命保険、浮気等の言葉を使えば例文が作れそうですが、これは控えさせて頂きます。この接続詞でも上の二つの文はうまく意味がつながりませんね。
(C)unlessは、「~しない限り」という意味です。いろいろな意味でTOEICには出てきますので、この説明はまた別の機会にいたしましょう。勉強しない限りトーイッカーと呼べる、では皆さん勉強しなくなってしまいますね。逆でございます。
ということで、正解は(D)as long asです。「~である限りは」という意味ですね。「毎日英語を勉強して、TOEICを年に一回受けている限り、あなたはトーイッカーと呼べる」という意味です。so long asともいいます。ここで覚えておきたいのが、as far asとの違いです。英和辞典で調べると、どちらも「~の限りは」と似たような意味が出ています。
longは時間に使われますね。Long time ago, I was a beautiful girl.でございます。ですので、as long asは時間を限定しているイメージです。頑張って勉強している間は、ってことですね。As long as you keep quiet, you can stay in this house. は、「静かにしている間は、この家にいていいよ」です。奥様はまさか旦那様にこんな言葉は使われないでしょうが。
それに対し、as far asは、farというくらいですから、これは「距離」、あるいは、far betterといった形でも使われますから「程度」のイメージです。As far as I knowなら、「私が知っている範囲では」ですね。As far as I’m concernedという表現もよく使われます。「私に関する限りは」とこれまた範囲を限定しています。As far as I’m concerned, weekday mornings are relaxing time.です。忙しい奥様のことを指しているわけでは決してございません。
では、最後に復習のための例文です。
As long as you believe you are beautiful, then what others say does not matter.
(ご自身で美しいと思われている限り、他人の言うことは関係ない)
以上、「第2回奥様のためのTOEIC講座」でした。
TEXさんレベルで、接続詞問題のように、ある程度全文を読んで判断しないといけない問題の場合の目の動きというかリズムを教えてください。
質問の趣旨は、上級者は心の中で音読しているとは思えず、一単語ずつ目で追っているとも思えないからです。
恐らく圧倒的な読量に支えられているものと思いますが、固有名詞(特に主語、目的語)、動詞(三単現、時制、態)は 読むでもなく無意識に頭に入ってきて、( )カッコ前後の象形としてのヤマタニや いびつなカタチを無意識にチェックしているのでは? と推測しております。
(日本語のビジネス文書を自分が読むときに こういうアプローチなので・・・)
読むリズムについては、さらに表現しづらいと思いますが、写真のように パーンと見て、気になるところをツッ、ツッと見ているのか、それとも全文読むとハラをくくったら超高速で 目だけでササッと流すのか 教えてください。
私はまだアタマが英語思考回路ではないので、短時間で意味を読み込むときにはどうしても 心のなかで音読してしまいます。
できればこのブログを読まれている有段者の方々もどうされているのか教えていただけるとありがたいです。
お忙しい中、奥様企画を継続していただきありがとうございます。
問題のみに限らず、問題への入り方、解答の解説、そして最後までとても手の込んだ記事になっていて、この企画が加藤さんにご負担をかけていないことを祈ります。
ちなみに今回は、ピンポンでした。わ~い^^。
今後も楽しみにしております。
ですので、
You are still frittering away your time to study English, so I bet it that you do not deserve to be dubbed as "TOEIC-crazy” who studies hard at any cost to get a good mark in TOEIC. You can be called “TOEICer,” in case you confront English everyday and sit for the TOEIC test, at least, once a year.
なんていうこじつけがましい文章も成り立つかもしれませんね。
懇切丁寧な解説、ありがとうございました。
改行がないので、もしやケータイからですか? Mobile TEX加藤(長いので M-TEX加藤ですね: 高級外車みたいでかっこいいかも!)
確かにTEXさんは受験の目的が違うというか複数観点での分析が入るので、そもそもが愚問でしたが、私の意図を正確に組みとっていただき、本当にありがとうございます。
さすがに逐一和訳はしませんが、1.英語で考える 2.状況に応じて使い分ける つまり英語脳の引き出しをいっぱい作るというように理解しました。
(TEXさんでも音読することがあると伺い、ちょっと安心しました)
ジャッキー・チェンの超人的アクション・スピードは、細かく分断された基本動作を 最初はゆっくりやって徐々にスピードを上げていく。 最後には無意識で実行できるまで体に焼き付ける。(死ぬほどやる)
英語はまさに楽器演奏とかスポーツに近い感覚ですね。
急がば回れ・・・ 読解特急で地道に基本練習に取り組みます。
今回もイントロから最後まで完璧ですね。
TOEIC界のヨンさまとお呼びしたい。たぶんそうなる日も近いかと。
一応消去法で正解したんですが、「long」と「far」の説明、すごくよくわかりました。最後の例文、身にせまりますわ~。インプット、ばっちり。
ありがとうございました。
正解されましたか。むむ。このブログの奥様は皆さんすごいですね。
今後もぼちぼちと定番として続けますので、よろしくお願いします。
英語の読解力は、おっしゃっているジャッキー・チェンの例とまったく同じだと思います。
最初は遅い読解も、丁寧に繰り返していくことで、やがてスピードが上がり、無意識化されていきます。
是非その域まで到達することを目指してください!
え、ヨンさま? ファンの方の講義が殺到するので遠慮させて頂きます。
最後の文例、Nemoさんも心に焼き付けられたそうですよ(笑)
TIMEにもそんなミスがあるんですか。それを見つけるとは只者ではありませんね。すごいです。
私も正解でしたわよっ。
最後の例文なかなか素敵ですわ。
ちなみに私の好きな英文を紹介するわね。
There is more pleasure in loving than in being beloved.
そして、TEX様にはこの英文を贈りますわよ♪
A man has choice to begin love, but not to end it.
例文、アラフォー独身男の身にしみます(笑)
ご教示ありがとうございました。 活用させていただきます。
しっかし・・・ 400wpmですかぁ。 すさまじいですねぇ
故 大平正芳首相の就任演説なみのスピードですねぇ。
私の場合、スピード・チャレンジだけであれば 220-250wpmで音読できるのですが、内容の理解がどうしても 40-50%になってしまいます。
きちんと内容まで理解しようとすると 110-130wpmまで落ちるので、
しっかり鍛錬していこうと思います。
まぁテクに走らず、きっちり基礎練 積んどけ!ってことですね(笑)
ありがとうございました。
*Mr.TEXレベルになると、TOEICレベルの英文は「読むぞ~」と意気込んだり、腹をくくらなくても、読めます。心の音読(厳密に言うと、目読みと速い音読を無意識に繰り返している)スピードは毎分200語以上(skimなしでも、TOEICでは時間がかなり余る)です。
ちなみに、TEXさんレベルと言っても、驚異的なリテンション能力はTEXさんの特異なものなので考慮していません。推測ですが、非常に乱暴なスペードど読んでも、きっちり記憶されています...
TEXさんレベルの心の音読スピードは、例えば、簡単なペーパーバックや、新聞の三面記事を読んでる時は300wpmを超えることもあります。雑誌を読んでも一分間に200語以上です。
PS この女性(Fran Capo)はliteral な音読で600wpmです。World's Fastest Talking Femaleでググってみてください。Utubeで見られます。
重ね重ねありがとうございます。
もうほとんどプロスポーツ選手とか プロ楽器奏者の具体的なレッスン・アプローチの領域ですねぇ。
私から見ると驚異的な世界なのですが、これらは当然ながら過去からの地道な修練に支えられているものと敬服いたします。
World's Fastest Talking FemaleのFran Capoさんは すさまじいですねぇ。
頭脳(CPU)の回転の速さに, オーラル(I/O)がうまくシンクロしているとお見受けしました。 通常このような状態では やや どもってしまってどうしてもI/Oが間に合わないのですが・・・
流れているスクリプションが全く読めません・・・ 合掌
すごそうですね。
どうしたらよいでしょうか?
いつも楽しく拝読しております。
ますますのご活躍を!
ブログ、楽しく読んで頂けて嬉しいです。コメントありがとうございました。
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